チャツボミゴケの神秘のベール

2019年6月3日

2019年6月3日

チャツボミゴケは草津温泉の西の河原でかつてたくさん見られたようで、毬苔と呼ばれていたそうです。植物研究雑誌第36巻第3号1961には、その毬苔の正体を詳しく同定した経緯が紹介されているそうで、興味が湧きます。その時に与えられた学名がプレクトコリアサーマラムだったそうです。その後1987年の群馬県植物誌改訂版の群馬県タイ類目録(井上浩)では、「ユンゲルマンニア ブルカニコーラ 草津温泉付近と六合村元山鉄山跡の渓流中の岩上に群生。現地ではこれをマリゴケと呼んでいる由。」と記述されているそうです。

2019年5月26日

2019年5月26日

それ以外は、当時のチャツボミゴケの生態について明らかになるような調査や研究は、今のところ知り合いのコケの専門家の方も見当たらないそうです。そんなチャツボミゴケ公園のチャツボミゴケに陽の光を当てていただいた研究者の中のお一人が、過酷な環境で生きる銅ゴケ研究の第一人者、立正大の故佐竹先生です。2013年刊佐竹研一著『銅ゴケの不思議』の「チャツボミゴケの不思議」は大変貴重なガイドネタになる文献資料です。日本各地のチャツボミゴケの調査もされていて、チャツボミゴケが火山大国日本の代表的なコケであることに納得です。

2019年5月12日

2019年5月12日

ところで、チャツボミゴケの学名は最近また変更になったそうで、チェックリスト日本産タイ類・ツノゴケ類、2012/2018では、ソレノストーマ ブルカニコーラです。チャツボミゴケの神秘のベールがはがされたとはいうものの、その生態はまだまだ分からないことだらけです。日本のチャツボミゴケの学名が、プレクトコリア サーマラムからユンゲルマンニア ブルカニコーラ、さらにソレノストーマ ブルカニコーラと、ころころと変わってきたところからも、正体がはっきりとらえにくいこの苔の神秘性を感じます。まず一番の難しさがチャツボミゴケを同定することなんだそうですから。

2019年4月27日

2019年4月27日

耐酸性かつ好酸性の環境で鮮やかな緑のコロニーを魅せてくれるチャツボミゴケですが、1年中同じ姿なわけではもちろんないです。例えば野反湖のニッコウキスゲやシラネアオイの満開の見ごろならだいたいの時期が予想できますが、ここ数年チャツボミゴケ公園のチャツボミゴケの様子を観察してきた経験ではちょっと難しいと考えます。それはどうしてでしょうか?

2019年4月27日

2019年4月27日

いつ来てもチャツボミゴケのコロニーの表情が違って見えます。パンフレットの写真で見るチャツボミゴケはとてもきれいで、その写真を見てたくさんの観光客が訪れるわけですが、実際は違うわけです。それは当たり前です。大雨や大雪が降ったり火山灰が積もったり日照りが続いたり等々、自然環境に左右されることもあるだろうし、人間の手によって自然破壊されたりすることもあるでしょう。

2019年4月7日

2019年4月7日

そんなまだまだわからないことだらけのチャツボミゴケですが、だから毎日でもチャツボミゴケのことを観察するのが面白いと今感じています・・・・

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