碓氷峠アプトの道2020

朝出発前、大女将から宿の昔話をゆっくり聞かせてもらいました。金湯館は鉄道が横川まで開通した時代の明治の政治家や文化人が泊まった宿として有名です。また森村誠一の小説が映画になって大ヒットしたゆかりの宿です。でもそれよりも興味深かったのが、素朴な山のいで湯として昔からずっと変わらないで今もあり続けていることが大女将の言葉の端々から感じられたことでした。

ロビーがある建物をずっと支え続けてきたヒノキの柱も大女将と僕たちの会話に加わって今にも語り始めそうです。

埃をかぶった古い写真からホイホイ坂の名の由来は駕籠かきがホイホイ掛声をかけながら担いできたからという話にも納得です。

今日は鼻曲山も頭にあったのですが、天気が悪かったこととラッキーなことに横川駅から旧道周りの軽井沢駅行きバスが季節ダイヤで運行されているようなので、アプトの道を歩いてみることにしました。11時10分に横川駅を出発して熊の平駐車場に11時半過ぎに到着。廃線になった信越線熊の平駅から横川駅まで廃線跡にアプトの道が続きます。

明治時代の日本が近代化していく激動の時代の雰囲気を、最大勾配66,7パーミルの鉄道の歴史を通じて感じることが出来ました。そしてトンネルや橋の褪せたレンガ色と碓氷の山々の緑とのコントラストも癒されました。

またトンネルの中の閉塞された暗い空間を歩くのも面白いです。屋久島のトロッコ軌道を想い出します。

ちょうどお昼過ぎ、看板につられました。

峠の力餅とソースカツどん。どちらもやっぱり素朴な味わいを楽しめました。

玉屋ドライブインから少し進むとくつろぎの湯という施設があり、土日はそこから横川駅までトロッコ列車が運行されています。残念ながら今回は平日なので乗れませんでした。ここまでで歩き疲れた方にとってはとてもありがたいですね。

午後2時半ころ、横川駅に着きました。アプトの道は、途中でお昼を食べたりしても3時間余りで歩ける下りベースのななかなか楽しいコースでした。

残念ながら楽しみにしていた横川駅にある鉄道文化村も火曜日で休館でした。アプトの道も平日とはいえ空いていたのは火曜日だったのもあるかもですね。

そのあともう一つ近くの稲村山登山口の様子も訪ねてみました。山頂からは妙義山や浅間山の展望が良く1時間もかからないで登ることが出来る山です。

2018年5月21日の稲村山山頂からの浅間山です。

こちら妙義山方面。登山口は碓井バイパスの途中から遠入川沿いの道に登っていくのですが、案内標識が全くないので初めての人は絶対わからないでしょう。

駐車スペースも山と高原地図には2台と書きましたが、今回材木が置かれていて1台やっと止められるくらいでした。

今回の山旅エリアの濃いレトロ感は、若い世代の登山者にとってはどんな風に感じるのかな?興味深いです・・・・

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霧積温泉から霧の剣の峰へ2020

今日も朝から梅雨空で今にも降り出しそうな空模様。ホイホイ坂を20分ほど登ると霧積温泉金湯館前の林道にでます。

林道からいよいよ十六曲がり峠へと続く山道に入ります。峠まで16回曲がり角があるから十六曲がり峠だと思うのですが、数えたことがないのでなんとも。

登るに従い霧が濃くなってきました。 霧積温泉に来たという気持ちになります。イヌブナやカエデ類の森の中を濃い霧がまとわりついてとても幻想的です。

十六曲がり峠の手前に鼻曲山方面と剣の峰方面の分岐があります。今日はどちらにも上る予定ですが、気分的に剣の峰を先に登ることに。

濃い霧が漂う森の中に微かな踏み跡が続いていきます。道標が朽ち果てて落ち葉の中に埋もれかけていたりしていますが、ところどころピンクテープの目印があるので安心です。

「犬泣かせ」と呼ばれている鎖場が一箇所あります。古い鎖を頼りに慎重に通過します。

こんな白い世界の森の中で、なぜか白い小さな花ばかりです。

最後の急坂をひと頑張りして剣の峰山頂とうちゃこ。

もちろんなんにも見えないです。

2016年9月1日に調査した時の剣の峰山頂からの展望です。右端が浅間隠山です。

山頂の朽ちた道標からレトロな山旅を連想します。倉渕から縦走してきて霧積温泉に泊まり翌日鼻曲山から浅間隠山そして東吾妻の浅間隠温泉郷へ下山するルートなんてピッタリです。

帰り道もまた霧の中。幻想的です。そして「犬泣かせ」を慎重に通過。

いよいよ雨がぽつぽつと落ちてきました。鼻曲山は断念して次の機会に回すことにします。早めに下山することになりましたが、レトロな山のいで湯が楽しみです。

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雨にやられた白砂八間縦走コース2020

天気予報ではちょうどお昼前後にしっかりと雨マークでしたが、良いほうに天気予報が外れることをついつい期待してしまいます。でも無情にも地蔵峠の手前から雨がぱらつき始めました。薄暗いシラビソ尾根のなかでギンリョウソウもしっとりと濡れて、ほんのり白い明かりを灯しているようでした。

こちらは八間山からの下山中に茅ノ尾根の森の中で見つけた赤色灯です。梅雨のこの時期こそ様々な生き物たちで森は生気に満ち溢れています。

水場手前の急登あたりでいよいよ雨と風が強くなってきました。朝元気よく出発していった登山者たちもずぶ濡れになって、ほとんどの方が勇気ある下山をされていきました。堂岩山山頂手前でレインウエアを着こんで傘の中にしゃがみこみカタツムリのようにして2~30分はじっと待ちました。

風は弱まることはなかったのですが、雨は何となく収まってきているようです。一番怖い雷が鳴りだすような感じでもなかったので、森の中から這い出すようにして恐る恐る白砂山稜線トレイルに歩き出しました。

白い霧の中の稜線トレイルも幻想的です。シャクナゲやハイマツやツツジ類などの緑の中の一本道がどこまでも続くかのようです。こんな日に初めて白砂山稜線トレイルを歩く人はきっとドキドキワクワクでしょうね。

朝早く登っていた数組の登山者と途中ですれ違いました。白い闇の中から突然現れる人の気配にちょっぴり安堵感を感じます。そしてすれ違いざまの会話も弾みます。

風は長野県側から強く吹いていて、登山道が長野県側の時は吹き倒されそうなほどです。ところがいったん群馬県側になると嘘のように穏やかです。ゆっくり牛歩戦術で山頂を目指しながら、さらに天気の回復を期待してみました。

午前11時20分とうちゃこ。朝7時55分に歩き出したのでここまで3時間半のコースタイムですから標準タイムです。山頂ではゆっくり座ってお弁当を食べるくらいの天気には回復していました。

今日は白砂山から戻ります。この先を進むとなったら、今日のような天候で稜線トレイルを初めて歩く登山者は悩むでしょうね。この看板で一つ訂正があります。避難小屋が昨年11月にムジナ平という10㎞の半分より少し向こう側に設置されました。非常時は安心です。ただし食料や水、寝袋類など一切の装備は備蓄していないので御注意ください。

白砂山から堂岩山分岐まで同じ道を戻ります。また違う風景が次々と現れます。行きには見つからなかった小さな花にも出逢えました。

この時期ニッコウキスゲとともに華やかに咲き誇っているのは、彼女たちです。

そして次に控えている花々たちもたくさんいました。

こちらも・・・

ところで堂岩分岐から八間山の登山道は、成長の早い草がすくすくと伸び始めていました。8月頃になれば登山道をすっぽり覆い隠してしまう勢いでちょっと心配です。

ササも伸び始めています・・・

八間山から茅ノ尾根登山道を降りて午後2時過ぎ白砂山登山口に下山。

途中でモリアオガエルの卵を見つけました・・・

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レイントレッキング野反湖畔道一周2020

途中何度も濃い霧のベールが切れて鉛色の湖面が現れるたびに、野反湖が全員初めてのゲストの皆さんの歓声が上がります。梅雨の真っただ中らしい大自然の演出に、僕たちは完全に魅せられていました。そしていよいよエビ平を過ぎて湖が一番大きく眺められるポイントで、霧のベールの対岸に薄日が微かに射して光り始めました・・・

クライマックスの時間はほんの1~2分でしたが、いろいろな言葉や歓声が聞こえてきました。雨の中びしょぬれにながらも自然との会話を楽しみながら歩いていると、様々な発見や驚きと出逢います。いつもは車から降りてすぐに広がる野反峠の駐車場からのお馴染みの風景ももちろん素晴らしいのですが、今日のゲストの皆さんとはいつもと違う野反湖の風景の魅力を分かち合うことが出来ました。

岳樺の深い森の中を抜けてテン場のお花畑の明るい草原に出ると、盛りのニッコウキスゲの鮮やかな黄色が僕たちを喜ばせてくれます。野反湖の大自然は次々と凝った演出で僕たちを待ち受けているようです。

ゴールした時は靴の中も衣服も雨でぐしょぐしょでしたが、梅雨時期の雨の日にしか味わえない野反湖一周トレッキングをゲストの皆さんと十二分に楽しませていただきました。

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野反湖畔のニッコウキスゲ街道2020

今週はしばらくずっと梅雨空が続くようです。ギラギラ太陽の夏空のもとに笹原が真っ黄色に染まるニッコウキスゲはお預けです。梅雨明けが待ち遠しいです。そのかわりにしっとりと雨露に濡れたニッコウキスゲが楽しめます

まず一番のお薦めのニッコウキスゲ街道は、野反峠(富士見峠)から野反湖西岸湖畔道を少し下って正一小屋のある丸山のお花畑です。そしてそのまま野反湖東岸湖畔道を北上してイカ岩駐車場または大空堀駐車場まで歩けば、なかなか歩きごたえ見ごたえのあるニッコウキスゲ街道といえないでしょうか。ただし丸山の下りでは細くて急なぬかるみの道です。心配なら逆コースの方が歩きやすいです。

日曜日の今日は釣り人の姿も湖畔にたくさん見かけました。タイミングよくハコスチの大物ヒット!やりとりの様子を遠くから観戦できました。

2番目にお勧めのニッコウキスゲ街道は、ちょうど反対側にある野反湖キャンプ場のテン場のお花畑です。

湖面を挟んだ八間山とニッコウキスゲの構図が楽しめます。そしてニッコウキスゲの季節が終われば次のお花が待機しています。

どうです、今年も7月下中頃に楽しませてくれることでしょう!

今日は時計回りで湖畔道を一周してどんな花が咲いているか見てきました。見頃が過ぎた花、今が見頃な花、これからいよいよ見頃な花・・・

梅雨時期は野反湖畔道一周のお花見トレッキングはいかがですか?

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ワタスゲが見頃な芳ヶ平湿地群トレッキングガイド偵察2020

久しぶりに訪れたチャツボミゴケ公園穴地獄ですが、ビロードの絨毯の輝きに言葉を失いました。午後遅くなれば雨が降るかという曇天だったのでこちらはそれほどの期待感もなかったのですが、いつも予想を裏切ってくれるのがチャツボミゴケの神秘と云われる所以でしょう。

気まぐれなチャツボミゴケの生態はまったくガイド泣かせかもしれません。最後の逃げ道はいつもこうです。「チャツボミゴケは観る人の心をいつも映し出しています。」

そんなチャツボミゴケ公園から今日はさらに足を伸ばしてワタスゲが今見頃な芳ヶ平湿原へと行ってきました。

今年の芳ヶ平湿原のワタスゲはほんとうにすごい!まだしばらくは楽しめることでしょう。ただ週間予報では雨マークが続きます。ベストは今度の晴れマークかも。

初夏の風に飛ばされる綿毛の風景をぜひ観たいな・・・

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3年ぶりの沢歩き2020

3年ぶりに楽しんできました。誰一人逢うことのない渓谷にはコマドリの甲高いさえずりだけが響き渡っていました。

白砂山稜線トレイルではもうとっくに実の季節だったのに、こんなところにまだ人知れず咲いているのですね。

ミヤマカラマツも今がちょうど見頃です。いたるところで咲き誇っていました。

ヤグルマソウの大きな葉っぱの陰からにょきっとオオレイジンソウも見頃です。伶人という名前が付けられていることからも何となく気品があります。

前日の雨で平常よりも水量がありました。もう7月ですがまだ沢の水は冷たいです。後でニュースで聴いたところ高崎では日中34度だったらしいですが、そんなに気温が上がっていたとはびっくりです。

ミヤマカラマツとモミジカラマツが滝の岩に根付いている構図は、ふだんの登山道歩きではなかなか見られない花の風景です。

渓谷の奥へ奥へと進みながら懐かしい景色にまた逢えた喜びを感じるとともに、やはり3年で渓相はかなり変わっていました。そして昨秋の台風19号の豪雨による大水は、渓谷に堆積した土砂や流木、さらに大きな岩なども動かしてしまったようです。

沢歩きをすると自然の姿がどんどん変わっているのがわかります。大自然のパワーを感じながら、渓谷に満ち溢れる山の生気を精一杯吸収させてもらいました。

3年前に買ったのにずっと履かないで埃をかぶっていた沢シューズ。これはなかなか良く足に合いました・・・

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