佐渡島シーカヤッキング(1996年7月)

直江津港から朝一番のフェリーに乗る。夏休みということもあり、船内は賑やかだ。海は穏やかで、この時期なら単独で越佐海峡横断も無謀じゃないと思った。デッキに出てみると、フェリーに驚いたトビウオたちが慌てて逃げるのが見られておもしろかった。小木港について、さっそくカヤックを組み立てる。12時出航。たらい船で遊んでいる観光客の横をすり抜け小木の港を出ると、これから自由な旅に出るという開放感と何があるかわからないという不安感で胸がいっぱいになった。

小木港からいよいよ出航

小木港からいよいよ出航

小木海岸は、数年前の夏にも旅したことがある。入江の奥に小さな漁村が点在していて、何となくのどかな海岸である。途中たらい船で漁をしている漁師がいた。今はもう観光用だけかと思ったら、現役なんだ。景勝地南仙峡は、気付かずに通り過ぎてしまったので、大したことないにちがいない。沢崎鼻の灯台を越えるあたりから、少し波風がでてきたが問題なかった。2時間半漕いで、江積という小さな漁港に上陸した。30分休憩して今夜のキャンプ地である素浜海岸に向けて出航した。素浜海岸はきれいな砂浜が延々3キロ余り続く。海水も透明度が高く、佐渡の海の中でも格別美しい海水浴場のようだ。4時半、カルトピアビーチというところをキャンプ地に決めた。清潔なコインシャワーやトイレがあり、夕暮れをのんびり過ごした。

素浜海岸の夕陽

素浜海岸の夕陽

暗いうちに起床して、5時に出航した。真野湾を横断するのに少し躊躇したが、かなりの距離を短縮できるので思い切って北に進路をとった。海は穏やかだったが、少し向かい風。大海原に突然現れたシーカヤックに、漁師がきょとんとこちらを見ている様子が、おもしろかった。七浦海岸の橘という小さな漁港に上陸。30分ほど休憩して、いよいよ外海府海岸に向けて出航。春日岬や千畳敷を過ぎて、11時半に達者というところの海水浴場に上陸した。ビールと氷を補給し十分に休憩をとり、午後1時半に出航。尖閣湾の景色をゆっくり楽しみながらパドリング。尖閣湾を過ぎると、だんだんと疲労がたまってきて、パドリングがつらくなる。もっと先に進みたかったのだが、藻浦崎を今夜のキャンプ地にした。3時半上陸。その夜は風雨が凄まじかった。おかげで夜中に浸水で目が覚め、びしょ濡れになってテントを軒下に移動しなければならなかった。隣の家族連れのテントは、タープが風で飛んでしまい大騒ぎをしていた。何もかもびしょ濡れになり、乾かすのに大変だ。今日半日分の距離を稼ぎたかったが、これで撤収することにした。相川、佐和田とバスを乗り継ぎ、小木港を午後1時出航の高速船で帰路に就いた。

ウニとり船

ウニとり船

数日後、佐渡島の旅の続きを再開するべくまた藻浦崎にやってきた。折り畳みのカヤックとキャンプ道具一式でフェリーやバスを乗り継いでの移動は、なかなかハードだ。昼過ぎにやっと着いてぐったりしてしまった。それでも、汗をダラダラ流しながらカヤックを組み立てる。出航は3時半になってしまった。入崎を過ぎ、4時半に小野見の手前の弁天崎の海岸をキャンプ地にした。夜、星空がとてもきれいだった。翌朝は、6時前にキャンプ地を出航する。打帆ヶ浦というところでカヤックから釣りをするが、あたりなし。海はとても穏やかで、禿の高も難なく通過。海苔を採る小舟がたくさん出ていた。海府大橋の真下の浜に8時半に上陸。このあたりから、佐渡で1番の美しい海岸が続く。景色を楽しみながら進む。天気良し、波穏やか、順風と3拍子そろったごきげんさんツアーである。二つ亀に10時半に上陸。キャンプ場の売店で、氷とビールを補給して、弾崎に向かう。弾崎を越えて内海府海岸に回ると、一転して向かい風に悩まされることになった。ダイビングのメッカである北古浦で休憩し、黒姫という小さな漁港をキャンプ地に決める。漁師に断りを入れると、愛想良く許可してくれた。

外海府

外海府

3日目の朝は、5時半出航。進むほどに向かい風が強くなる。馬首で朝食のために上陸し、さらに進むといよいよ風波が激しくなってきた。漕いでも漕いでもほとんど進まないくらい向かい風が激しくなり、うねりも高くなってきたので、9時半白瀬の漁港に逃げ込む。結局ここまでで撤退することにした。またいくつものバスを乗り継いで小木に戻り、高速船で帰途につく。

結局1996年の夏は佐渡島を1周できなかった。9年後の2005年に何とか残りの部分も漕ぎつないだ。

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