名前通りのだだっ広い山頂をうろこテレマークスキーで歩き回る。

奥利根源流の国境稜線や水長沢の源流、大白沢山へと続く国境稜線の様子を目に焼き付ける。

奥利根源流の雄大な風景を独り占め。かと思っていたら、尾瀬ヶ原ルートから山スキーの男女グループが近付いてきた。

正午ジャストに山頂から下山する。

下山は登り以上にスピーディーだ。池ノ岳の無木立の大斜面に大きなテレマークの円弧を描き、いくつもの小ピークも難なく乗り越えていく。

1695m峰まで1時間。ここからは細尾根に鬱蒼と茂る黒木がうるさくなり、一部かつぐところも出てくるが、いよいよ問題の沢の滑降にはいる。

源頭の急斜面はいたるところにクラックが入っていて、いつブロックや全層雪崩が起こるかわからない。何度も横滑りやキックターンを繰り返しながら、暑さなのか緊張感からなのか汗が噴き出してくる。

沢の滑降は見た目よりもずっと距離があり、1時間でようやく登山ルートの取り付き地点に戻った。

ベースキャンプまで1時間歩き、ようやく大休止。キャンプを撤収して、カヤックを2時間休みなしで漕ぎ、どうにか日暮れすれすれに出発地に辿りついた。

いつ割れるかわからなそうな不安定な氷の上に着岸して、完全に上陸してようやくひと心地がつけた。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

CAPTCHA


This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.