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Relaxin’ with the Miles Davis Quintet/マイルス・デイビス

久しぶりに梅田の中古レコード屋を覗いてみました。びっくりするくらい値段が上がっていて、値段に見合う買いたいレコードは一枚もありませんでした。代わりに中古本を一冊購入。それはマイルスデイビス奇跡のラストイヤーズ(中山康樹著)です。ラストイヤーズに至るまでの知られざるマイルスの生き様を改めて知ることは、これから聴くレコードをより楽しませてくれます。偶然にも43枚目のレコードは、マイルスの代表作でもあるあのマラソンセッション4部作の中の2作目リラクシンです。56年録音ですが、57年発表の1作目クッキンに続いて58年に発表されたようです。クインテットのメンバーは誰もが素晴らしい演奏です。このレコード購入の動機は、コルトレーンのテナーが聴きたかったからだと思い出しますが、コルトレーンのことよりも初めて聴いたレッドガーランドのピアノが大好きになったレコードです。

第10回チャツボミゴケ公園スノーシューハイキング2025-3-13

今朝のモルゲンロート色に輝く草津白根山です。3月の春山っぽい感じがプンプンです。ところで先日の積雪で、チャツボミゴケ公園内の送電線に倒木が引っかかる被害がありました。今日改めて倒木の様子を観察したら、直径20センチ高さ20mくらいの赤松の幹が半分くらいのところでぽっきり折れていました。湿雪で重たい雪が枝に降り積もって耐えられなかったようです。 さて、温泉沢のチャツボミゴケは、春の陽気もあって前回よりもさらに生き生きと輝いているように感じました。 温泉沢の流れにはチャツボミゴケが藻のようにびっしりと成長している様子が観察されます。10月のノゾリチャツお散歩ツアーに参加されたゲストさんは、その時のチャツボミゴケの群生の様子との違いにびっくりされていました。 そして穴地獄までやってきました。たった3日間のブランクですが、前回来た時のチャツボミゴケの印象がまた良い意味で裏切られました。チャツボミゴケの春の息吹が強く感じられます。 さすがに風が吹くと肌寒く感じますが、穴地獄の雪の高台で美しいチャツボミゴケの群生を眺めながらゆっくりランチ休憩をしました。 下山は、途中でソリ遊びを楽しみました。毎回雪質が違うので、奥の深い遊びです。今回は納得のいく滑りができるまで何度も登り返して滑りを楽しまれていました。 チャツボミゴケ公園スノーシューハイキングの開催期間は3月15日までです。2025年シーズンもたくさんのゲストの皆さんにスノーシューツアーを楽しんでいただきました。大変ありがとうございました。

Thermo Nuclear Sweat/デファンクト

デファンクトはロフトジャズ系のトロンボーン奏者ジョセフボウイが、1970年代後半に結成したディスコ系のファンクバンドで、このレコードは1982年の2作目。ヴァーノンリードという人のギターがニューウエイブっぽい味を出していていい感じです。1980年前後のニューウエイブというと、イギリスのピッグバッグというバンドが思い出されます。そういえば来日した時にコンサートを聴きに行ったのだけれど、招待券を手に入れたからだったかな。ロック系コンサートに行ったのは今でもこの時一回だけです。

NEXUS/ジョン・クレマー

これはジョンクレマーのストレートアヘッドな2枚組のジャズで、私にとっては特に思い入れのあるレコードです。大阪梅田の輸入盤専門店だったLPコーナーがスイングジャーナルに毎月連載していた広告で見つけて、一目散で買いに出かけました。国内盤でスイングジャーナルのディスクレビューに掲載される前だったからでしょうか、店員さんから高校生なのにこんなジャズ聞くの?なんてからかわれたのを憶えています。というのも、それまでのソフト&メローなサウンドとは180度転換して、ロリンズやコルトーレーンなどの先人たちの伝統に敬意を払ったテナーサックス一本でのトリオとドラムとのデュオ演奏だったからでしょう。久しぶりに今聴いてみると、当時のことが次々と思い出されてきて懐かしくなります。79年録音です。

3.11震災の記憶 2011 バイク&カヤック 三陸

10月6日 曇り沼田R120~日光R121~会津若松~米沢R13~山形~天童~尾花沢道の駅尾花沢で車中泊。温泉は尾花沢市内の徳良湖温泉花笠の湯。 10月7日 曇り尾花沢R13~新庄~雄勝~湯沢~横手R107~北上R28~花巻R283~遠野 花巻では宮沢賢治記念館を見学する。宮沢賢治が明治29年の明治三陸大津波の年に生まれ、昭和8年の昭和三陸大津波の年に亡くなったことの奇遇、生前評価されなかった宮沢賢治だけど、外国からの評価はかなり早い時期からあったこと、辻まことの父親辻潤が宮沢賢治の詩を絶賛した文献が見られたこと・・・などなど、様々な発見がありかなり楽しめた。ただ以前読んで面白かった奥成達著「宮沢賢治、ジャズに出会う」に関連する文献に出会えなかったのが残念。それから遠野は、高校生の頃、みちのく一人旅で訪れたことがあったけど、その時の印象とはだいぶんかけ離れた地方都市の賑やかさにびっくりした。温泉は、踊鹿温泉、名前がなんか遠野らしくていい。車中泊は道の駅遠野。 10月8日 晴れ遠野R283~釜石R45~宮古市 直接宮古市に行くのではなく、釜石から海岸沿いの国道45号線を北上して宮古市の会場であるリアスハーバー宮古へ。釜石からここまで沿岸部の津波の被害の大きさを目の当たりにする。そして会場であるヨットハーバーもまだまだ津波の傷跡だらけである。港には沈んでいるヨットもあるし、建物はすべて壁も屋根もズタズタに壊れたまま。開会式は12時半からなので、自転車で宮古市内をチョッと散歩。魚菜市場を覗く。おいしそうなお魚が安い!今日の夕食が楽しみである。参加者のなかには浄土ヶ浜までカヤックでツーリングしている人もいたが、いちおう明日イベントで被災箇所を中心とした湾内ツーリングがあるので、海に浮かぶ楽しみはとっておく。 ところで、リアスハーバー宮古は、市内の2つの高校のヨット部の本拠地である。彼らの艇庫があり、その練習場所でもある。この日も天気に恵まれたので白い大きな帆が湾内を走り回っていた。震災の日も高校生達は練習していたらしいが、避難して全員無事だったそうである。しかしながら、立派な艇庫だったらしき建物は無惨な姿のまま。今だに更衣室もトイレも使えない環境のなかでがんばっているようだ。今回のイベントでもトイレはもちろん仮設トイレだった。開会式後、軍手とゴミ袋をもらい、清掃活動。150人以上も仕事をすると、さすがにあっという間にゴミの山が出来てしまう。優に10メートル以上はある木の枝に引っ掛かったゴミも回収していた。ここでの清掃活動はすでにもうほとんど片付けられたあとのゴミ拾いだから簡単だったけど、この後三陸各地を自転車で見て回って、津波直後の瓦礫の山など想像を絶する有様だったと思う。 清掃活動の後、会場を車で30分ほど離れたキャンプ場と温泉施設のある湯ったり館に移して津波の勉強会。途中魚菜市場で夕食の買い出しをしていく。勉強会では、モンベルの辰野勇氏、日本野鳥の会宮古支部長の佐々木宏氏、東大名誉教授の月尾嘉男氏のお三方の講演。辰野氏は、企業としての震災復興への関わり方についての話とさすがちゃっかりと浮くっしょんという新開発商品のPR。佐々木氏は、震災後すぐに三陸被害をくまなく自分の足で見て回り5月には「東日本大震災」を自費出版したそうで、地元の方だから語れる生々しい津波被害の実態の話。月尾氏は、東大名誉教授らしくとても学問的。今回の被害の実態から震災復興に向けてあらゆる角度から提言。神社やお寺が高台に立てられていて今回の津波でもほとんど被害を受けていないのは、昔からこの三陸の津波の恐ろしさは何度も繰り返されているからだというお話や、また人間が築いたどんなに堅牢な建造物も、津波には簡単に破壊されてしまうけれども、何万年も前からあるだろう自然の姿は津波をかぶってもびくともしないというお話など。いろいろ考えさせられました。 温泉は湯ったり館。車中泊はチョッと離れた道の駅やまびこ館。 10月9日 晴れ 午前 宮古湾内ツーリング 午後 浄土ヶ浜往復 漕行距離 20.2km 今日も朝から大快晴、海は凪。いよいよである。午前9時、開会式後、三陸の海にとうとうカヤックで漕ぎ出した。先導するモーターボートに138艇のカヤックが後を追う。まずは震災で犠牲になられた方々に、宮古港の前に全員が集まって黙祷。そのあと宮古湾を時計回りでのんびり漕ぐ。 海上自衛隊の巡視船が私達のために歓迎放水を見せてくれる。 カヤックを漕ぎながら、海に向かって逆三角形に大きく広がっていく奥深い湾であるリアス海岸独特の地形を実感する。天然の良港として栄えるのはまったく理にかなっているが、津波が押し寄せた時はそれがまったく裏目に出てしまう。昨夜の津波の勉強会でも考えさせられたけれど、これからはもっともっと自然と上手に共生していく方法を考えて、またいつやって来るかわからない大津波に備えられる復興を実現して欲しいなと思う。シーカヤッカーも、今まであまり津波のことは現実の問題として意識せず海を漕いだり、海岸近くでキャンプをしたりしていたかもしれない。しかしこれからは、津波に対する危機管理を当然意識せずにはいられなくなったと思う。 ツーリング終了後、配られた復興弁当と秋刀魚のすり身がたっぷり入ったサンマ汁のお昼を食べて閉会式、解散。私達はこの際せっかくだから午後もカヤックツーリングにでることに。お昼になって風が強く吹き始め、海上には白波が立ち始めてたけれど、たぶん夕方にはまた凪の海になるだろうと予想して浄土ヶ浜へ向かう。 閑散とした浄土ヶ浜には一人のダイバーの方がいて、浄土ヶ浜の海底に沈んでいる瓦礫の清掃活動をされていた。地元の方で、一見美しい景色だけれど、海底にはまだまだたくさんの瓦礫が沈んでいるんですと話していた。たくさんの大きな重機やダンプで瓦礫処理をしている光景とはまったく対称的に、たった一人でひっそりと肌寒い海に潜っている姿にちょっと胸が熱くなった。 温泉は、岩泉のホテル龍仙洞愛山。車中泊は道の駅いわいずみ。明日からは自転車で三陸海岸を走って、復興している三陸の姿をこの目で見たい。 10月9日 晴れJR八戸駅R45~JR種市駅~岩手県道の駅久慈 走行距離66km 道の駅いわいずみから北山崎に寄り道して青森県洋野町のJR種市駅へ車移動。自転車初日は、JR種市駅からJR八戸駅まで輪行移動して、いよいよ八戸から三陸海岸を石巻まで自転車旅。八戸から種市までは家内も自転車を漕ぐ。種市からは家内に車でサポートしてもらって本日久慈まで。 北山崎は閑散とした雰囲気。津波の被害はまったく受けていなくても、三陸に観光客が激減したのでそのあおりを受けてしまっているのだ。今、三陸の観光産業は、以前の元通りの姿に復興する時をじっと耐え忍んでいるのだ。 家内も自転車にたまには乗りたいだろうから、JR種市駅に車をデポして、自転車を輪行にしてJR八戸線で八戸へ。ほんとうは久慈から輪行したかったけど、震災により種市~久慈間は不通のままだから仕方ない。JR八戸駅には、駅構内に図書館があるのがいい。震災関係の本を見たりした後、自転車で走り始めたら家内のMTBにアクシデント。自転車の組み立てでうっかりチョッとした間違いがあったようで、無理にペダルを漕いだためチェーンがねじれて壊れてしまった。駅近くの自転車屋を探して修理してもらうのに時間をロスしてしまった。そのため楽しみにしていた八食センターでのお昼も遅くなって午後2時半過ぎになってしまった。忙しくお昼を済ませて八戸の市街地を国道45号線で種市へ。沿岸部を走る県道1号線でウミネコ繁殖地で有名な蕪島や種差海岸を見たかったので、今回は残念。 ひたすら45号線を種市目指して漕ぐ。八戸市は内陸部なので津波被害の様子はわからなかったが、列車の車窓から見た住宅地の様子では、一般家庭の家の庭に仮設トイレが置いてあるのが目立ったのは、電気、ガス、上下水道などライフラインに大きな影響があったのかもしれない。道の駅はしかみを過ぎると、岩手県洋野町に突入。そして洋野町にあるJR種市駅で、家内は車のサポートにまわる。今度は独りで国道45号線を飛ばしてさらに南下。途中小さな川を通り過ぎるたびに橋の上から川を覗くと、サケの遡上する姿が見られた。もちろんほとんどの橋は津波にやられて補修中である。久慈の市街地に入る手前で完全に日没。夜道を走って道の駅久慈で本日Finish。温泉は山根温泉ぺっぴんの湯、車中泊は道の駅久慈。 東日本大震災市町村別被害状況 (社会データ図録東日本大震災被害状況資料より引用)青森県八戸市 死亡者1人 行方不明者1人    津波で広範囲で浸水、住宅約650棟が全半壊岩手県洋野町 死亡者0人 行方不明者0人   住宅20棟や多数の漁船、JR八戸線鉄橋が流失岩手県久慈市 死亡者2人 行方不明者2人 石油備蓄基地で屋外タンク4基破損、大規模火災も 10月10日 晴れ岩手県道の駅久慈r268~小袖~道の駅のだR45~普代r44~黒崎~平井賀~道の駅たのはたR45~小本~田老~宮古市リアスハーバー宮古走行距離126km 早朝道の駅久慈をスタート。さすがに朝晩は冷え込む時期なので、何を来て走るか悩む。だんだん日が昇って温かくなることを期待して、ちょっと風の冷たさを感じながら夜明けの小袖海岸を走る。道路のいたるところに津波の傷跡が残っていたり、道はほとんど補修中といったところ。今回はいつものロードバイクではなくて、34年前のブリジストンユーラシア。ツーリング用のタイヤなのでスピードは出ないけれど、悪路でも安心して走ることができるのがいい。小袖の集落で道を間違えて漁港の中に迷い込んでしまった。海から帰ってきた漁船が朝の水揚げをして活気が感じられた。来夏はきっと海女漁も元の通り復興して欲しいと願う。小袖からは山道の急な登りをひたすら漕いで国道45号線の道の駅のだを目指す。登校途中の小学生が元気に挨拶してくれる。 海岸部に出ると野田村に入る。津波で小石のように流されてあちこち砂に埋もれたテトラを、砂浜に大きな重機が入って掘り起こし回収していた。とても人間には出来ない作業である。この後いたるところでダンプやユンボなどの大型工事車両が瓦礫処理をしていたが、物資を運ぶトラックとともに大型車両は大変な活躍である。そんな大型車両が行き来する復旧して間もない道を、復興の邪魔にならないよう自転車で走らせてもらう。国道45号線に合流して少し久慈方面に戻って道の駅のだで朝食休憩。道の駅のだは、三陸鉄道北リアス線陸中野田駅の駅前にある。私が到着するさっきまで、駅には通学の高校生でごった返していたらしい。震災以前はこれほどの混雑ではなかっただろう。なぜなら震災によって陸中野田駅は、中間駅から始発駅になってしまったから、きっと広く周辺から久慈の高校へ通学するために集まってくるにちがいない。 野田から45号線を海岸沿いに走って普代村に入る。45号線はここから海岸段丘の内陸部になるので、沿岸部を走る県道44号線を走る。しかしすぐに通行止め。仕方なくとんでもなく急な登り坂の迂回路に回って黒崎で県道に戻って黒崎灯台へ。国民宿舎は営業しているようだけど、なんとも閑散とした雰囲気。昨日の北山崎もそうだったけど、観光客が激減して活気がないように感じられた。…

第9回チャツボミゴケ公園スノーシューハイキング2025-3-10

3月半ばになるとさすがにフカフカのパウダースノーはもうどこにも残っていません。いつの間にか季節が巡っていることに気付きます。ただ先週半ばの南岸低気圧による積雪のおかげで、前回の第8回の時のトレースはすっかりリセットされていてフレッシュな気分になれます。建物の屋根の雪はだいたいが落ち切ってますが、時々どこかでザザー、ドカッと落ちる音が響いてきます。お昼近くになって気温が上がってくると、早朝クラストしていた雪が緩んで深く潜って重たくなりました。でも、雲一つないスッキリとした青空を雪原で大の字になって見上げる気分は、爽快の一言でした。 動物たちの足跡は夜間や早朝歩き回っているものが多いようで、クラストした固い雪面には新しい足跡がなかなか付きにくいようで見当たりません。古い足跡で融けずにまだ形が崩れていないものを探しながらゲストさんたちと楽しくおしゃべりをしながら森をハイキング。 途中2ヵ所、小鳥たちの群れが私たちをいつも待ち受けている林があります。耳を澄ますと静かな雪の森の中で小鳥たちのさえずりが少し騒がしいように聴こえてきます。「また来たぞ!」とか会話しているようです。 冬の寒い時期に何度もガイドで訪れると、雪に埋もれることのない温泉沢の流れの中で育まれるチャツボミゴケの様子にいつも新たな気付きや発見がありますくわかります。 特に温泉大滝と湯滝との間が観察しやすい場所でした。 例えば、温泉大滝の壁では冬の間にびっしりとチャツボミゴケが成長していました。これから始まる雪融け水の流入によって大きな水圧を受ければ、いつか剥がれ落ちるかもしれません。淀みでは温泉沢の流路が変わっていく様子や、流れの中で藻のように揺れるチャツボミゴケの著しい成長の様子を確認したりすることが出来ました。

SHEIRA/シーラ・ジョーダン&アリルド・アンデルセン

偶然にも2枚続いてスティープルチェイスレーベルからですが、ボーカルものです。1977年録音でベースとのデュオ作品。このレコードはたしか当時FM放送から流れてきたのを聴いて気に入ってしまい、どうしても全部聴きたいと輸入レコード店で探しまくって購入した思い出があります。女性ジャズボーカルというとサラボーンやエラフィッツジュラルドなど有名な人はたくさんいますが、シーラジョーダンは今でも知る人ぞ知るでしょう。二人の心温まるインタープレイが存分に聴くことが出来る名盤です。しんみり秋の夜長に聴くにはぴったり。

3月のシークレットkuniBC縦走2025-3-9

今日は全国的に晴れの天気予報で、てんくらの山の天気もAランク。絶好のBC日和を信じての3月のシークレットkuniの縦走ツアーでした。ところが、天候が悪い時は難所となる峠越えでは、ほとんど視界不良のホワイトアウトでした。仕方なく安全なルートが確認できる場所までシールを剥がさずスキーアイゼンを付けて下りました。少し北風が強めな天気予報だったのですが、3月といえども気温が低いと雲が湧きやすいのかもしれません。 おかげでコースの軌道修正をしながら辿り着いた先には、パウダーパラダイスが迎えてくれました。高度を落としたのが正解で、ようやく素晴らしいパウダー斜面にありつくことが出来ました。 ゲストの皆さん、ここぞとばかり、まさに水を得た魚のようです。 最高の一本を楽しんだら、いつの間にかもうお昼の時間でした。ゆっくりランチの時間をとって午後の部へ。越えてきた峠の峰を振り返ると、まだ厚い雲の中に隠れていました。 ここから先には、3月のツアーらしい雪質の変化を感じながらのロングなツリーランコースが待っていました。ハードなクラストバーンが時には地雷のように待ち受けているところもありました。2月の時には素晴らしいディープパウダーが楽しめた壁には大きなクラックが幾筋も入ってたのには驚きました。最後は重量級のモナカ雪にも鍛えられました。 もうすぐお彼岸です。これからはどんどん暖かくなり日も長くなってきます。パウダーにはそう滅多に出逢えないでしょうが、バックカントリーエリアをどんどん広げてもっともっと楽しめる季節がやってきます。 バックカントリーの縦走ツアーの醍醐味は、無事成し遂げられた時の達成感と充実感です。午前中のホワイトアウトが白日夢だったかのように感じるほど、気が付いたらうららかな春の日だまりの中でツアー最後の登りに喘いでいました。

シークレットagatsumaBC 2025-3-8

先週はストップ雪でしたが、今週末はハードなクラストで悩まされました。でもパウダーなコースが残っていて、上手く探し当てることができたのはラッキーでした。 下から丁寧にパウダーなラインを追いながらハイクアップ。今日みたいな日でもこうゆうところにはちゃんとパウダーが溜まっているんだと新しい発見でした。 それぞれ対照的なコースを2本楽しんで下山。午前中は北アルプスが綺麗に眺められましたが、いつの間にか雲の中に隠れていました。 これから天気は下り坂で、明日朝にかけて積雪の予報です。明日は晴れマークなので、恵みの雪が積もっていることを期待したいです。

Hindsight/ケン・マッキンタイヤー

スティープルチェイスは魅力的なデンマークのレコードレーベルです。輸入盤だとレコードの内袋にたくさんのカタログ写真がデザインされていて、あれも聴いてみたいこれも聴いてみたいと購入意欲がそそられます。ジャッキーマクリーンやデクスターゴードン、クリフォードジョーダンなんか、輸入盤や中古盤コーナーで値段が他のものより高目な感じでなかなか手が出なかったかな。これは74年録音のケンマッキンタイヤーのリーダー作です。スティープルチェイスだということで、最近手に入れた中古盤。実はこれを購入したときは、ケンマッキンタイヤーとモーリスマッキンタイヤーをごちゃまぜに同一人物だと誤認していました。エリックドルフィーとの共演盤もあるケンマッキンタイヤーは、AACM一派の重鎮モーリスマッキンタイヤー同様、日本ではあまり知られていないフリーなイメージがありました。実際は似て非なる、ケニードリュートリオをバックにしてなかなかユニークな才能を発揮した演奏ばかりです・・・