自然

シークレットkuniBC偵察2025-4-18

対岸のエビ山を眺めながら、どこをどう登って滑るかイメージしてみました。やはりいつものように、第2キャンプ場からエビの見晴らし台まで登山道通りハイクして、シラカバ渕へ急で開けた斜面を縫うように滑り降りるルートが楽しそうです。 今日もウロコ日和でした。細板なので軽快にハイクアップできました。ノートラックの魅力的な斜面を見下ろしながら、帰りのコースを吟味するのは楽しいです。 小一時間でエビの見晴らし台到着。向こうにエビ山本峰が見えて、その向こうには草津白根山です。 向きを左に向けると、堂岩山の右肩に白砂山も頭を覗かせていました。 ちょっと休んで、いよいよお楽しみのダウンヒルです。残念ながら昨日の至仏山同様引っかかる雪でした。でもノートラックのツリーランは楽しかったです。あっという間に湖畔まで滑り降りてしまいました。 今日は初夏のような陽気になりましたが、帰路道路のアスファルトを横断中の蛇くんと出逢いました。冬眠していた生き物も動き出し始めています。野反湖は4月23日午前10時にいよいよ山開きです。役場関係職員の皆さんが来て水道やトイレ施設の準備に忙しく動かれていました。野反湖登山案内センターの開所は6月からですが、ブログなどでは登山道等の情報発信をしていきたいと思います。GWは久しぶりに残雪の多い野反湖なので、登山道はほぼ雪渓の下に埋もれていてわかりにくいと思います。雪山初心者にとっては、道迷いや踏み抜き、滑落など様々な危険が待ち受けています。白砂山や三壁山などに登りに来られる登山者の方には、当分の間は雪山登山の心構えや装備で楽しんでもらいたいです。

尾瀬・至仏山BC偵察2025-4-17

明日18日午前10時からいよいよ戸倉から鳩待峠まで冬季道路閉鎖解除になります。津奈木橋近くまで来ると笠品川にはまだスノーブリッジがかろうじて残っていますが、今冬の大雪を物語っています。 鳩待峠では明日の開通を前に急ピッチで除雪作業をしていました。邪魔にならないように裏から至仏山の登山コースに周りましたが、至仏山がでっかく眺められる場所がありました。 前回12日に歩いた時はまだなかった新しい赤布がコース上にわかりやすく付けられていました。気温が今日も高いので、ウロコでも十分に歩けます。 小山沢田代付近でシールを剥がしてウロコにチェンジ。 小至仏山のトラバース入り口付近で植生保護の看板も設置されていました。雪が少ない年はこの辺りでもうハイマツや蛇紋岩の地肌が顔を出していますが、今春はまだまだ大丈夫そうです。 トラバースルートから外れて小至仏山の山頂に久しぶりに立ち寄ってみました。 午後12時半至仏山山頂。ムジナ沢を偵察する予定でしたが、ワル沢に変更。少し風が強いのでお昼ご飯は風の弱いところまで滑って食べることにしました。 前回のガイドからまた新たに山頂付近では積雪があったようで、ノートラックの大斜面を楽しめましたが、引っかかる雪質でちょっと手こずります。でも気分は最高で、お昼ご飯も忘れてどこまでも滑ってしまいました。 ワル沢の大斜面を見上げながらゆっくりお昼休憩をして帰路につきました。 明日から鳩待峠や至仏山は、大勢の登山者やスキーヤーで賑わうことでしょう。

尾瀬・至仏山BCガイド2025-4-12

サクラが咲いて春爛漫な季節になり、すっかりザラメ雪が楽しいバックカントリーシーズンです。ただし何日か前には落雷事故のニュースがあったり、昨日も家の近くで突然雷鳴が聴こえてきたりで、春の天候判断にも注意が必要です。土曜日の今日は素晴らしいバックカントリー日和になりました。そして鳩待峠までやって来てびっくり。久しぶりの大雪だった今冬を実感した残雪量でした。 もう9時を過ぎていましたが、これからのんびりハイクアップして、12時半くらいに至仏山山頂に到着する予定です。気温もかなり上がっていて、雪も緩んでいます。ゲストさんはもちろんシール登行ですが、私はウロコで全然大丈夫そうなのでシールは貼らずにハイクです。 途中賑やかなグループを追い越して、オヤマ沢田代を過ぎると左の景色が開けて谷川連峰の山々が迫力です。ただ今回は残念ながら、春霞で白砂山の奥の方の山々は見通せませんでした。 小至仏山のトラバースも安定した雪質で不安感はなく、それでも念のためにスキーアイゼンを付けてもらって歩きました。ここからの尾瀬ヶ原の絶景は思わず息をのむ美しさです。 小至仏のトラバースを終えて、3度目の最後の休憩です。昨年の4月13日のここからの景色を想い出すと、やはり今春の残雪の多さを実感です。昨年はハイマツや岩塊がたくさん顔を出していて、かなり右下をトラバースしました。今回は稜線上をきっちりとトレースできます。 午後12時20分、至仏山山頂到着。山頂は日も暖かくて風も穏やかで、のんびり休憩することが出来ました。すでに登頂しているグループものんびりまどろんでいます。また既にムジナ沢を滑ったグループが登り返してきます。今日はたくさんのバックカントリースキーヤーたちが楽しんでいるようです。 いよいよダウンヒルです。ワル沢にはすでに何本ものシュプールが刻まれていましたが、まだまだ周りにはノートラックの面ツル斜面がたくさん残されていました。そして雪質に恵まれて、気持ちよくワル沢の大斜面に自由自在なシュプールを描くことが出来ました。 滑り降りたボトムの川上川は、まだまだ雪の中に埋もれていました。いつもなら渡渉地点を少し探さなければならないのですが、今年はそんな苦労はまったくなしです。一番楽なルートで鳩待峠に登り返すことが出来ました。 鳩待峠着午後1時45分。戸倉ゴール午後2時20分でした。

シークレットkuni縦走BC偵察2025-3-25

今日も昨日に続いてGW頃の陽気です。峠ではあたたかい風が強く吹いて、花粉症だけでなく黄砂が飛来する季節になりました。北アルプスはもちろん妙高の山々でさえ春霞の中です。 雪解けの勢いは止まりません。毎日10センチくらいは融けて無くなっている感じがします。それでも例年にない大雪の雄大な風景が楽しめました。重機の音が聴こえてくるので目を凝らすと国道の除雪作業が急ピッチで進められているようでした。 峠の斜面にはお彼岸パウダーを楽しんだスキーヤーやボーダーの痕があちこちに残されていました。でも平日の今日は、稜線で一人すれ違っただけの静かなシークレットkuniうらやまでした。 今日の雪は、見た目は素晴らしい面ツルの斜面が待ち受けていたりして惹かれます。でも引っかかるような悪雪がところどころ地雷のように待ち受けていて気持ちよく滑るまではいきませんでした。 ザラメ雪になっているところもあったりして、フィルムクラストを期待して斜面に飛び込みます。雄大な風景の中の誰もいない斜面を滑るのは爽快です。 今日は朝一番のハイクアップでシールを貼りましたが、その後一度もシールは必要なく、春の雪にはうろこがとても良く効きました。 お昼前にボウルの上部の展望台にとうちゃこ。雪が多いのでいつもより魅力的です。下部の壁にはもうクラックが入っている時期です。ちょっと不安がありますが、このロケーションを前にして滑らずにはいられないでしょう。 午後は今シーズン滑る機会のなかったコースを周ることが出来ました。雪が多いと藪が完全に埋もれているので、新鮮に感じることが出来ました。 コメツガの純林が秘かに残されている最奥の原生林を歩けたのも楽しかったです。でもこんなところでリョウブの木にニホンジカの食痕が見つかったりしたのは驚きです。ニホンジカの広範な行動圏にびっくりします。 さらに3月20日の偵察で通りかかった時はなかったはずの大きなウラジロモミの木が、上部の幹から折れているのに遭遇しました。今冬の大雪の重みに耐えられなかったのでしょうか。それとも強風の仕業なのでしょうか。突然こんなのが上から落ちてきたら災難です。今回も予期せぬ大自然のドラマに逢うことが出来たシークレットクニうらやまでした・・・

シークレットkuniBC偵察2025-3-23

今年初めての野反湖BCの偵察です。例年にない積雪の多さです。4月下旬の開通後もGW前半までBCツアーができるのかなと期待してしまうほどでした。雪の量がこれだけ多いと、雪崩などのリスクもいつもと違う想定外なことが起きるかもなので、斜面の様子など注意深く観察しながら登りました。 八間山山頂に午前10時51分とうちゃこ。和光原ゲートからほぼ3時間でした。山頂から群馬県境稜線トレイルの山々が一望です。ここ数日の春のような陽気なら白砂山稜線の南面に全層雪崩が起こっているはずですが、白砂山はまだ純白の姿をとどめていました。 まだお昼休憩には早いので、軽くサンドイッチを一個食べてから、山頂から大雪原の野反湖面へダウンヒル。いつもの岩がゴロゴロ出ているところを恐る恐る滑るも、厚く雪が積もっていて問題なく滑れました。でも引っかかったら危険なので慎重にターンして通過。 上部は腐れ雪ながら少しはスキーが滑る雪でしたが、野反湖面まで標高が下がると完全にストップ雪でした。でもこの景色に今年もまた逢えました。誰のシュプールもトレースもない無垢の大雪原の野反湖です。 帰りは正一ゲレンデを一本滑ってから、弁天山手前の南面を国道に気持ちよく滑りました。正一小屋は雪の中に半分埋もれていました。午後1時半下山。

箕郷梅林E-MTB散策2025-3-22

NHKのほっとぐんま630で今箕郷梅林の梅の花が見頃だというので、初めて梅の花見に出かけてみました。例年ならもう桜が咲いたとせっかちなニュースに聞き慣れていたので新鮮に感じたのかもしれません。 箕郷町のどこへ行ったら梅が見られるのか、事前に調べて向かいました。以前とれとれバイクのMTBイベントでベースにしたふれあい公園からE-MTBで出発。 榛名山麓の扇状地をゆるゆるとペダリングしていくと、次第に梅の花が右に左にたくさん見られるようになってきます。 そして梅の花の甘酸っぱい香りが漂い、空の青さと春の陽ざしの暖かさを感じて、まさに桃源郷ではなく梅源郷の中に迷い込んでいるようでした。 私たちはE-MTBで散策でしたが、大きなカメラをぶら下げて歩いて周っている人もたくさん見かけました。直売所で芽キャベツを購入。そこで梅の花を無料で配布していました。 せっかくのなので紅と白の梅の花をザックに括り付けて帰りました。バックカントリーのうらやまも、今日はきっとかなり気温が上がって雪融けがそうとう進んだのかなと思います。

2014年2月15日の豪雪の想い出

大雪といえば2014年2月15日土曜日の記録的な豪雪のことは忘れられない思い出です。夜半しんしんと降り積もり、翌日降り止むまでに気が付いたら130㎝というとんでもない積雪深を記録しました。 ここまで積もるといつものように除雪車が来てくれるわけもなく、県道レベルは数日後まで交通パニック状態でした。その日はどうしても里に下りなければならない事情があり、雪が小雪になったので、県道をスキーで往復しました。今まで雪崩とはおよそ結びつかなかった渓谷沿いの道路上で、雪崩が起こっていました。 2月19日水曜日になっても雪による交通障害は解消されず、結局21日の金曜日まで我が家は陸の孤島でした。うらやまでバックカントリーです。 ところで、今回の大雪です。一時的ですがパウダーサーチで全国一位です。 もうお彼岸直前という頃になって38センチの積雪です。2014年2月15日には到底及ばないですが、それでも今冬のこれ以上の雪かきは懲り懲りです。 まもなく本格的な春の季節がやってくるのは、パウダーシーズンともお別れで寂しいですがうれしくもあります。

シークレットkuniBCお彼岸パウダー2025-3-20

ミズナラの古い巨木が傾いていました。前回はまっすぐ立っていたはずです。今年の大雪の仕業でしょうか。上部の急斜面では大きなクラックが入っていたので、積もった雪が流される重みは相当なものです。 春の雪はシールの食いつきが良くて、急斜面もガンガン登れ快適です。でも日が高くなってくると下駄になったりするリスクがあります。途中一度スキーを脱いでシールにワックスを塗り込みました。 標高1700mあたりでちょうどお昼の時間になったのでゆっくりランチ休憩。ポカポカ陽気でお昼寝気分になります。見晴らしのいい展望台からは群馬県境稜線トレイルの山々が一望です。 北向きの斜面を選んで2本滑りました。いい雪にも恵まれましたが、日が当たる面では表面が薄くクラストしているところもあり、お彼岸の季節らしいコンデョションでした。 最後は沢の中を滑って下山です。 今日は一昨日からの大雪の日の悪天候から回復して、吸い込まれるような青空と純白の白い山々のコントラストが素晴らしい、最高のバックカントリー日和でした。

第10回チャツボミゴケ公園スノーシューハイキング2025-3-13

今朝のモルゲンロート色に輝く草津白根山です。3月の春山っぽい感じがプンプンです。ところで先日の積雪で、チャツボミゴケ公園内の送電線に倒木が引っかかる被害がありました。今日改めて倒木の様子を観察したら、直径20センチ高さ20mくらいの赤松の幹が半分くらいのところでぽっきり折れていました。湿雪で重たい雪が枝に降り積もって耐えられなかったようです。 さて、温泉沢のチャツボミゴケは、春の陽気もあって前回よりもさらに生き生きと輝いているように感じました。 温泉沢の流れにはチャツボミゴケが藻のようにびっしりと成長している様子が観察されます。10月のノゾリチャツお散歩ツアーに参加されたゲストさんは、その時のチャツボミゴケの群生の様子との違いにびっくりされていました。 そして穴地獄までやってきました。たった3日間のブランクですが、前回来た時のチャツボミゴケの印象がまた良い意味で裏切られました。チャツボミゴケの春の息吹が強く感じられます。 さすがに風が吹くと肌寒く感じますが、穴地獄の雪の高台で美しいチャツボミゴケの群生を眺めながらゆっくりランチ休憩をしました。 下山は、途中でソリ遊びを楽しみました。毎回雪質が違うので、奥の深い遊びです。今回は納得のいく滑りができるまで何度も登り返して滑りを楽しまれていました。 チャツボミゴケ公園スノーシューハイキングの開催期間は3月15日までです。2025年シーズンもたくさんのゲストの皆さんにスノーシューツアーを楽しんでいただきました。大変ありがとうございました。

第9回チャツボミゴケ公園スノーシューハイキング2025-3-10

3月半ばになるとさすがにフカフカのパウダースノーはもうどこにも残っていません。いつの間にか季節が巡っていることに気付きます。ただ先週半ばの南岸低気圧による積雪のおかげで、前回の第8回の時のトレースはすっかりリセットされていてフレッシュな気分になれます。建物の屋根の雪はだいたいが落ち切ってますが、時々どこかでザザー、ドカッと落ちる音が響いてきます。お昼近くになって気温が上がってくると、早朝クラストしていた雪が緩んで深く潜って重たくなりました。でも、雲一つないスッキリとした青空を雪原で大の字になって見上げる気分は、爽快の一言でした。 動物たちの足跡は夜間や早朝歩き回っているものが多いようで、クラストした固い雪面には新しい足跡がなかなか付きにくいようで見当たりません。古い足跡で融けずにまだ形が崩れていないものを探しながらゲストさんたちと楽しくおしゃべりをしながら森をハイキング。 途中2ヵ所、小鳥たちの群れが私たちをいつも待ち受けている林があります。耳を澄ますと静かな雪の森の中で小鳥たちのさえずりが少し騒がしいように聴こえてきます。「また来たぞ!」とか会話しているようです。 冬の寒い時期に何度もガイドで訪れると、雪に埋もれることのない温泉沢の流れの中で育まれるチャツボミゴケの様子にいつも新たな気付きや発見がありますくわかります。 特に温泉大滝と湯滝との間が観察しやすい場所でした。 例えば、温泉大滝の壁では冬の間にびっしりとチャツボミゴケが成長していました。これから始まる雪融け水の流入によって大きな水圧を受ければ、いつか剥がれ落ちるかもしれません。淀みでは温泉沢の流路が変わっていく様子や、流れの中で藻のように揺れるチャツボミゴケの著しい成長の様子を確認したりすることが出来ました。