自然

偵察レイクカヤック奥利根湖奈良沢2024-7-5

梅雨明け?って勘違いするようなカラッとした猛暑。こんな日は奥利根湖でレイクカヤッキング。 今日の目的地は奈良沢バックウオーター。追い風だったので風を感じずちょっと蒸し暑さを感じながらのパドリング。岸沿いの木陰の中が涼しい。 お昼のお弁当も木陰でゆっくり味わいました。今年は空梅雨とまではいかないですが、渇水かなと思うような雨の少ない梅雨なのに、湖の貯水率は100%近いコンディションです。 帰りは向かい風が涼しくてとても心地よかったです。知床の海を漕ぐために琵琶湖のファルトピアさんで作ってもらったレットマンパシフィックは、奥利根湖でも快適なパドリングでした。

偵察レイクカヤック奥利根湖奈良沢2024-6-19

例年より梅雨入りが遅いようで、今日もカヤック日和でした。カラッとした北風が奥利根の山々から吹き下りてきて肌に心地よいです。 陰なイメージの本流に対して奈良沢は広くて明るい陽なイメージがあります。今日は奈良沢を漕ぎました。 コツナギ沢から奈良沢、最後に幽ノ沢を周りました。今は禁止ですが、昔はよくカヤックでキャンプしました。コツナギ沢のバックウオーターが一番のお気に入りでした。 幽ノ沢バックウオーターに向かう途中、湖面を見慣れぬ怪しげな生き物が泳いでいるのを見つけました。テンかな。 今日もアークティックウインドパドルで3時間ほど気持ちいいパドリングを楽しみました。 奥利根湖は群馬で一番お気に入りのカヤックフィールドです。いつまでも漕げるように安全第一のマナーとモラルで楽しみたいです。

イワナの夏2024

渓にエゾハルゼミの大合唱が響き渡ります。木漏れ日が眩しく光る谷間には涼しい風がいつも吹き抜けています。 イワナと出逢うことのできる夏の沢歩きは、最高に贅沢な時間です。 目的の沢へのアプローチの途中で、すぐ前の笹薮から突然獣が飛び出して逃げていきました。子鹿でした。驚かせてくれます。 昨年、ゲストさんが針を切られたイワナがまだいるのか確かめにきました。大丈夫、元気に泳いでいきました。

レンゲツツジが見頃な野反湖トレッキングガイド2024-6-14

野反湖のレンゲツツジが今ちょうど見頃です。今日は梅雨入り前の青空に恵まれて湖畔トレッキングを楽しんできました。 コマクサも咲き始めていました。まずはコマクサのガレ場へ。そしてここからの野反湖の風景はおすすめです。 野反湖はこれから季節が秋へ移ろいながら次々と色とりどりな花々が咲き継いでいきます。レンゲツツジはもちろん、キジムシロやツマトリソウ、アマドコロ、ズミ、ナナカマド、コケモモ、イワカガミなどが見られました。 湖畔でのんびりお弁当ランチをいただきました。大きな鯉が入江の浅瀬を泳いでいるのが眺められました。平日なので静かな野反湖を満喫です。 ニッコウキスゲの蕾も膨らみ始めていました。もう6月中旬ですから下旬頃には咲き始めそうです。今年のニッコウキスゲは7月の3連休にちょうど見頃になってほしいのですが、どうでしょう・・・ 帰りに世立のしだれ栗を見物がてら本物のわらび餅を食べるために「よってがねえ館」に寄ってみましたが、残念なことにすでに売り切れでした。 リンク→2024年月31日の八間山BC

偵察初夏のレイクカヤック奥利根湖2024年6月12日

今日も30度超えの真夏日予報ということで、奥利根湖へカヤックの偵察。前回の奈良俣湖で漕いだ時、ソルティス艇のラダーのワイヤーが突然切れるトラブルがありましたが、修理後の試運転も兼ねてです。湖水は100%近い満水で、ロケーションは最高の状態です。 深緑のブナの森にはエゾハルゼミの大合唱が響き渡ります。風は意外にカラッとしていて、ギラギラ太陽もそれほど気にならなくて快適でした。 花の種類もすっかり初夏の花に変わっていて、GWの頃からあっという間の季節の進み具合を感じます。 国境稜線の山々の残雪模様もすっかり小さくなりました。奥利根湖の貯水率はこれからどうなっていくでしょう。カヤックを楽しむなら今です。

第1回ノゾリチャツお散歩ツアー2024-6-9

チャツボミゴケ公園のレンゲツツジは散り終わりましたが、入れ違うかのよう野反湖でレンゲツツジが綺麗に咲き始めました。いつ雨が落ちてきてもおかしくないような雲行きでしたが、思わず湖畔のとっておきミニコースが案内したくなります。 イワカガミ、ミツバオウレン、キジムシロなどの小さな花が目を楽しませてくれます。また、落葉松の柔らかい若葉の感触を確かめてみたり、刺々しいオニアザミの葉に恐る恐る触ってみたりもしました。ズミの花は満開の盛りで見事でしたが、ひっそりとアズキナシの花の蕾がこれから開花するタイミングをうかがっているのを見つけました。 今日のお昼の野の屋さんでの手打ちそばランチは、全員キノコ三昧そばでした。ラムお散歩ツアーの風さんの手打ち蕎麦とはまた違う、キノコをたっぷり使った美味しさを楽しめます。午後はチャツボミゴケ公園へ。 今回のゲストさん達のお一人は、今回群馬鉄山の歴史やチャツボミゴケが鉄鉱石の形成に大きく関わっている様子などに大変興味をもっていらっしゃるようでした。 蛍光グリーンの絨毯のコケの美しさだけでなく、茶色や赤色のコケが枯れたところにもじっと観察されていました。 いよいよポツポツと落ちてきそうな予感がしたので、急いでモリアオガエルの卵塊探しです。先週は一つも見つからなかったのに、今日はもう10個以上はありそうなくらい見つかりました。 帰りは少し時間が余ったので、閉館時間20分前に旧太子駅に寄ることが出来ました。入館してチャツボミゴケの化石が見られる鉄鉱石や戦前に建設された鉄筋コンクリートのホッパーの遺跡を見学。実際に近くで実物を見ることが出来てゲストさんも大満足でした。

偵察ぐんま県境稜線トレイル・白砂山~八間山周回コース2024-6-8

午前5時前の野反湖。湖面に霧が発生してとても幻想的です。野反湖名物の朝霧は早起きしないと見られません。今日は土曜日とあって朝早くからたくさんの登山者が白砂山登山口から出発していきました。 登山道の様子と見頃な花の開花状況を観察するために、白砂八間コースで歩いてきました。水場上の雪渓はまだかろうじて残っていましたが、完全に融けるまであと1週間くらいはかかりそうで例年通りでした。 堂岩山までの樹林帯では、登山道脇に小さな花がたくさん観察出来て、花好きの方たちは飽きることが無いでしょう。小鳥たちの歌声も賑やかです。そして堂岩山からいよいよ稜線漫歩が始まります。 シャクナゲやシラネアオイ、ナエバキスミレのたくさんの花々が出迎えてくれます。 厳しい気象条件の中でたくましく生きる高山の花々たちから力をもらうようにして、最後の登りを頑張ります。 午前9時山頂着。稜線ではすでに何人もの下山する登山者とすれ違いましたが、山頂にも数グループの登山者が休んでいました。いつものように山頂を通り越した三国境の手前の景色のいいところで休憩しました。 先週ある登山者から三国境の場所がわからなかったという感想をいただいていたので、目印のピンクテープを付け足しておきました。 もう一つ気になっていた道迷いしやすい中尾根と黒渋の頭の間の鞍部ですが、昨秋に設置したピンクテープがしっかりと生き残っているのが確認できて一安心。 白砂山を振り返ると山頂付近に少し雲がかかっていました。タイミング的に山頂で展望が楽しめなかった登山者もいたようですが、その後また雲が綺麗にとれていました。

2024第3回ラムサール芳ヶ平湿地群お散歩ツアー(2024-5-30)

活火山の草津白根山の影響受けた貴重の生態系がラムサール条約で世界的に認められた芳ヶ平湿地群です。来年2025年で登録10周年を迎えます。 2018年1月23日の本白根山の小噴火以来、白根レストハウスから芳ヶ平湿原までの登山道は相変わらず立ち入り禁止です。渋峠からの登山道はまだまだ雪渓がいたるところに残っていて、芳ヶ平湿原に訪れる人は少なくて静かなことでしょう。 今日は平日なので芳ヶ平湿地群展望台も混雑せず、ゆっくりと景色を楽しむことが出来ました。渋峠にある県境の宿渋峠ホテルには、日本国道最高地点到達証明書があります。 シガヒルというサイクリストのための到達証明書も300円で販売されてました。 横手山のゲレンデの雪はまったくなくなりましたが、芳ヶ平湿原へ下る登山道の入り口にはまだまだ厚い残雪がありました。塔ノ池のモリアオガエルが今日初鳴きしたと渋峠ホテルの方が教えてくれました。池塘の周りには水芭蕉の花がたくさん見られて、クロサンショウウオの卵塊もありました。 お昼の風さんで、今日のゲストさんは山菜てんぷらです。コシアブラにフキノトウ、たらっぺ、山椒、ウド、ギョウジャニンニクと種類豊富でした。 チャツボミゴケ公園はレンゲツツジがまだまだ満開の見頃でした。今週末土日も新緑に映えてチャツボミゴケとともに綺麗な風景を楽しませてくれることでしょう。 時々ゲストさんがモネの絵画みたいと感激される池では、モリアオガエルの鳴き声がさかんに聴こえてきました。ひょっとしてと思って探しますが、まだ卵塊は見つけることが出来ませんでした。 群馬鉄山が閉山した後、日本鋼管は鉱山跡を奥草津鋼管休暇村として自然豊かな森に再生しました。たくさんの種類の木々や花が植樹されましたが、レンゲツツジはそれらの中で最も多く植樹された木だと思います。 ゲストの方々は写真で見るのとは違う本物のチャツボミゴケに感動されてリフレッシュされていました。 明日から6月です。季節はどんどん過ぎていきます。

知床シーカヤッキング1998

シリ・エトクへ(大地の果てるところ) I. 旅のはじまり 知床半島の西の玄関口であるウトロを朝早く出発した。プユニ岬からカムイワッカの滝まで、厳しい気象条件に晒された荒々しい断崖の海岸が続く。海の色は一言では表現できないブルー。小笠原でも佐渡でも豊後海峡でもない、知床のブルーとしか言いようがない。とても冷たくて泳ぐ気なんて起こらないが、北の海流にのってやって来るこの青い海こそ、知床のすべての生き物を育む母だ。 カモメなどの海鳥のけたましい鳴き声が、断崖に囲まれた入り江に響き渡る。そう、ここは海鳥の楽園。気をつけなければならない。頭上を飛び交うカモメからいつ爆弾(くそ)が落ちてくるかわからないのだ。私たちは、おそるおそる断崖に彫り込まれた洞窟にカヤックごと入り込む。入り口はカヤックがやっと通れるくらいだが、中は6メートルあまりのカヤックが方向転換できるくらい広い。ちょっとした探検気分を楽しんだ。 II. 野生 カムイワッカの滝を過ぎると、背後に濃密な森を従えた玉石の海岸線に変わる。なんと野生の臭いがすることか。二度ヒグマが現れた。最初の親子連れは、子供を先に逃がせて悠然と母熊も森に消えた。次の熊は、はじめは音もなく近づくカヤックに気づかないで海岸の草を食べていた。やがて気が付くと、しばらく私たちの様子をうかがうようにしながら、やっぱり悠然と森に消えた。濃密な森に覆われたこの大地は、知床のすべての生き物を守る父だ。 III.番屋 知床にはいくつもの番屋がある。夏から秋にかけてカラフトマスや鮭を捕ったり、ウニや昆布を採ったりするために、漁場の近くで漁師が生活するためにあるのだ。私たちは、6年前に世話になったアウンモイの番屋を訪ねた。船頭さんたちは、私たちのことを良く憶えていてくれて、また快く迎えてくれた。アウンモイの番屋は他の番屋とちょっと違う。断崖絶壁にえぐられた小さな入り江にへばりつくようにあるのだが、正面に切り立った小島があり荒海から入り江を守っている。それはまさに天然の要塞である。ひょっとしたら気付かないで通り過ぎてしまうカヤッカーも多いだろう。漁師は、7月になると漁場に網を張るために、ここへやって来る。8月のはじめの今頃は、カラフトマスが少しやってくる程度でまだのんびりしているが、鮭の捕れる頃になるともっとたくさんの漁師がここにやってきて、大忙しになる。11月頃になると海の荒れ方も今よりもっと凄いから、漁師の仕事は死と隣り合わせといっても言い過ぎではないと思う。そういえば前回の時はカラフトマスが初めて捕れたお祝いの日で、チャンチャン焼きをごちそうになった。今回も漁師達の家族が遊びに来ていて、夜の豪華な宴会に交ぜてもらった。チャンチャン焼きはもちろん、たこ、うに、ヒラメ,鹿・・・ Ⅳ 岬 二日目の昼、私たちは岬に上陸した。岬には私たち三人以外誰もいなかった。知床岬らしい強い風が、台地の草原をなびかせていた。シリ・エトクとはアイヌ語で、大地の果てるところと言う意味がある。とうとう、また、こんなところまでやって来てしまった。岬の沖には強い潮のぶつかり合いがあった。岬は、潮と風が渦を巻くように交わり、まるで心臓が全身に血液を送り出すかのように、海の力の源泉となる。多くの岬を訪れたが、知床岬が放つエネルギーは格別である。三人はそれぞれの想いを抱いて、しばらく静かに岬の時間を過ごした。 Ⅴ 文吉湾の愉快な仲間達 漁師はカモメのことをゴメと呼ぶ。断崖絶壁に無数の巣があるが、文吉湾では沖の防波堤に巣があった。陸から行けないので、狐にやられることはないけれど、気をつけないといたずら好きのカヤッカーにちょっかいかけられるよ。今夜は岬近くの文吉湾にキャンプだ。番屋のおじさんに断りを入れると、「ついこないだまで、よく熊が遊びに来てたべよ。」と、私たちをビビらせる。青ざめる私たち。「でも今は鹿がよく来てるから、熊はこの辺にはいねえべ。」と安心させてくれる。でも怖いなあ。食料は、テントから出しておこう。私たちがのんびりしてると、ピーター達もやってきた。ピーターと辻ちゃんは、昨日カムイワッカの滝の近くの入り江で友達になったカヤッカーだ。焚き火の煙が沖から見えたので行ってみたら、朝漁師がくれたんだと言って、ウニやらマスやらの炭火焼きをごちそうしてくれた。昨晩は一緒にアウンモイの番屋に泊まり、昼間は別行動。彼らは少し戻って、カシュニの滝でカヤックごと滝の水を頭からかぶってきたそうだ。ピーターはジャズドラマー。港からがらくたのバケツを拾ってきて、スイングする。今夜も夜空にタイコとウクレレとリコーダーの音が鳴り響いた。 忘れちゃならない愉快な仲間、番屋の犬、チャッピー! 寂しくなるから行かないでくれと、私たちを名残惜しく見送ってくれた。 Ⅵ オキッチウシ川 私たちは予定を変更して、ウトロに戻ることにした。またまた図々しくもアウンモイの番屋を訪ねよう。途中オキッチウシの沢が流れ込む入り江に上陸した。今までで一番天気も良く波も穏やかな一日となり、私たちは心ゆくまで知床の夏を楽しんだ。この素晴らしい大自然を、いつまでも守っていきたいな。 Ⅶ 漁師体験   漁師のやまちゃんは、朝起きたら船頭さんのご機嫌を伺うようにしてコーヒー代わりにまずビールだ。でも船に乗ったら、人が変わる。海の男は、かっこいい!一日おいて番屋を訪れたら、お客さんである漁師の家族達も帰ってしまい、何となく寂しい雰囲気だ。まだ網をあげる時期ではないので、朝と夕方に網を見回るくらいで昼間の小屋はのんびりとした時間が流れていた。そして、またまた歓待してくれる。最後の日の朝、船頭さんは私たちを船に乗っけてくれた。カラフトマスや鮭を捕る定置網の様子を見に行くのと、スロープの補修のための砂利を採りに行くためだ。海は少し時化ていて、私たちはしっかと船縁にしがみつく。ところが、海の男は、本当にかっこいい。私たちみたいなシーカヤッカーなんて到底足もとにも及ばない。どんなに船が揺れても、しぶきがかかっても、平然と煙草を吸っている。漁師さん達の生活は、私たちなんかにはたぶん想像もつかないような厳しい北の海の自然の脅威にさらされていることを、ほんの少し実体験させてもらった。 Ⅷ またいつの日か・・・ 最後の日、海は時化気味だったがこれ以上アウンモイの漁師さんに甘えるわけにもいかないので、ウトロに向けて旅立った。観光船は欠航のようだ。昨日とは違い、上陸できるところもなく、ひたすら漕いだ。夕方ウトロに着いたときは、くたくただった。でもすぐに心配してくれているアウンモイの漁師さん達に相棒が無事到着を連絡した。

野反湖トレッキングガイド2024-5-26

台風1号の影響で今日の野反湖は湿った南風が入り霧が予想される天気予報でした。富士見峠まで上がってくると、残念ながら予想通り。初めて野反湖にお連れするゲストさん達の中には外国から来られた方もいます。視界不良のホワイトアウトから始めるのは、きっと不安いっぱいに感じることでしょう。急遽トレッキングコースのスタート地点を、さらに車を走らせてダム側の白砂山登山口に変更です。思った通りダム側は霧が切れて、モノクロームながらどこか日本離れした山と湖の景色が開けていました。 反時計回りで湖畔一周コースを4時間かけて歩きました。野反湖の南半分は霧のベールの中に隠れていましたが、ときおり切れることがあってハッとさせるような美しい表情を見せてくれたりもします。 まだ芽吹き前のダケカンバもたくさん見られて、新緑が始まったばかりです。道脇にもこれから開花の準備をしている小さな花々にもたくさん出逢いました。 ヨーロッパの地中海と大西洋に面した国からのゲストの方は、野反湖の木々や草花を自国の自然と比較しながら興味深く観察されていました。 今回、自然が大好きな方であれば、言葉は通じなくても不思議とコミュニケーションがとれることがわかりました。思いがけず貴重で楽しいガイドの経験になりました。