バックカントリー

南八甲田BC2025

いよいよ今日から酸ヶ湯温泉~谷地温泉間の道路が冬季閉鎖解除で、JRバスも一日3本運行が始まります。これを利用して旅気分で南八甲田のバックカントリーをのんびり楽しみました。バスは10分以上遅れてやってきましたが、無事に乗車出来て見事な雪の回廊を車窓から鑑賞です。睡蓮沼には路上駐車の観光客や登山者の車で大混雑。午前10時、雪の壁に付けられた通路を登って南八甲田の一端に立つと南と北の両八甲田の山々が一望でちょっと感動です。振り返ると昨日パウダーを楽しんだ大岳を始め高田大岳、小岳、硫黄岳が迫力で聳えています。ここからは、まずはなだらかに横たわっている猿倉岳を目指します。 同じく猿倉岳を目指すバックカントリーのガイドツアーやグループがいくつもすでに出発し始めていました。道路開通日だからでしょうか、天気に恵まれたからでしょうか、静かなバックカントリーを期待してやってきましたがとんでもなかったようです。猿倉岳はなだらかなので、結局森の中を縫うようにシールは貼らずにウロコだけで山頂まで歩けてしまいました。稜線に上がると右手奥に駒ヶ嶺と櫛ヶ峰がこれまた優美な姿で私たちを手招きしています。2回櫛ヶ峯にはスキーで訪れた思い出があります。 そして稜線奥の猿倉岳山頂には今回初めて立つことが出来ました。小さな山頂には先着のツアー集団が出発の準備をしていました。矢櫃萢方面への急斜面が魅力的です。 私たちは稜線をいったん戻り、乗鞍岳を正面に見据えて矢櫃沢源頭のなだらかな大斜面を下ります。こちらにも楽しそうにツアー集団が下ってきました。 矢櫃沢源頭でちょうどお昼休憩にした後、乗鞍岳の途中まで往復してきます。山頂まで足を延ばせば猿倉温泉へ降りるルートがなかなか楽しそうです。今日は偵察のつもりで来たので、帰りのバスの時間も考えてのんびり往路を戻ります。 午後を周るとツアー集団もどこかへ過ぎ去り静かな時間が南八甲田の森に漂い始めました。固いアイスバーンは今日の陽ざしで少し柔らかくなり始めてスキー向きの快適なザラメに変化していました。帰りの猿倉岳の下りは期待していなかっただけに、ノートラックの素晴らしい斜面がたくさんあって大いに楽しめました。 午後2時55分のバスには余裕で間に合って、また旅気分で酸ヶ湯温泉へ戻ります。

北八甲田BC2025

昨日から10㎝の新雪が積もるもベースはカリカリのアイスバーン。吹きさらしの急斜面はスキーアイゼン無しでは厳しいコンディションでした。昼近くになって陽が当たるようになるとほんの少し硬い斜面も緩み始めました。 遠目でカリカリのアイスバーンと新雪バーンの違いが分かるようなると、魅力的な新雪バーンを選んでハイクアップしてはパウダーランを何本も楽しみました。 明日からいよいよ谷地温泉と酸ヶ湯温泉間の環状道路が開通します。大岳の裾野で明日の道路開通の準備のために道路転落防止の竹竿をボッカする大集団とすれ違いました。 今日は久しぶりに訪れた八甲田の風景にただただ癒されました。高田大岳も小岳も気温がもう少し上げれば固いアイスバーンがほど良く緩んでフィルムクラストにも巡り合えそうです。 最後に大岳をもう一本滑って下山しました。途中、岩木山が雲間から垣間見えました。

シークレットkuni縦走BC偵察2025-3-25

今日も昨日に続いてGW頃の陽気です。峠ではあたたかい風が強く吹いて、花粉症だけでなく黄砂が飛来する季節になりました。北アルプスはもちろん妙高の山々でさえ春霞の中です。 雪解けの勢いは止まりません。毎日10センチくらいは融けて無くなっている感じがします。それでも例年にない大雪の雄大な風景が楽しめました。重機の音が聴こえてくるので目を凝らすと国道の除雪作業が急ピッチで進められているようでした。 峠の斜面にはお彼岸パウダーを楽しんだスキーヤーやボーダーの痕があちこちに残されていました。でも平日の今日は、稜線で一人すれ違っただけの静かなシークレットkuniうらやまでした。 今日の雪は、見た目は素晴らしい面ツルの斜面が待ち受けていたりして惹かれます。でも引っかかるような悪雪がところどころ地雷のように待ち受けていて気持ちよく滑るまではいきませんでした。 ザラメ雪になっているところもあったりして、フィルムクラストを期待して斜面に飛び込みます。雄大な風景の中の誰もいない斜面を滑るのは爽快です。 今日は朝一番のハイクアップでシールを貼りましたが、その後一度もシールは必要なく、春の雪にはうろこがとても良く効きました。 お昼前にボウルの上部の展望台にとうちゃこ。雪が多いのでいつもより魅力的です。下部の壁にはもうクラックが入っている時期です。ちょっと不安がありますが、このロケーションを前にして滑らずにはいられないでしょう。 午後は今シーズン滑る機会のなかったコースを周ることが出来ました。雪が多いと藪が完全に埋もれているので、新鮮に感じることが出来ました。 コメツガの純林が秘かに残されている最奥の原生林を歩けたのも楽しかったです。でもこんなところでリョウブの木にニホンジカの食痕が見つかったりしたのは驚きです。ニホンジカの広範な行動圏にびっくりします。 さらに3月20日の偵察で通りかかった時はなかったはずの大きなウラジロモミの木が、上部の幹から折れているのに遭遇しました。今冬の大雪の重みに耐えられなかったのでしょうか。それとも強風の仕業なのでしょうか。突然こんなのが上から落ちてきたら災難です。今回も予期せぬ大自然のドラマに逢うことが出来たシークレットクニうらやまでした・・・

シークレットkuniBC偵察2025-3-23

今年初めての野反湖BCの偵察です。例年にない積雪の多さです。4月下旬の開通後もGW前半までBCツアーができるのかなと期待してしまうほどでした。雪の量がこれだけ多いと、雪崩などのリスクもいつもと違う想定外なことが起きるかもなので、斜面の様子など注意深く観察しながら登りました。 八間山山頂に午前10時51分とうちゃこ。和光原ゲートからほぼ3時間でした。山頂から群馬県境稜線トレイルの山々が一望です。ここ数日の春のような陽気なら白砂山稜線の南面に全層雪崩が起こっているはずですが、白砂山はまだ純白の姿をとどめていました。 まだお昼休憩には早いので、軽くサンドイッチを一個食べてから、山頂から大雪原の野反湖面へダウンヒル。いつもの岩がゴロゴロ出ているところを恐る恐る滑るも、厚く雪が積もっていて問題なく滑れました。でも引っかかったら危険なので慎重にターンして通過。 上部は腐れ雪ながら少しはスキーが滑る雪でしたが、野反湖面まで標高が下がると完全にストップ雪でした。でもこの景色に今年もまた逢えました。誰のシュプールもトレースもない無垢の大雪原の野反湖です。 帰りは正一ゲレンデを一本滑ってから、弁天山手前の南面を国道に気持ちよく滑りました。正一小屋は雪の中に半分埋もれていました。午後1時半下山。

シークレットkuniBCお彼岸パウダー2025-3-20

ミズナラの古い巨木が傾いていました。前回はまっすぐ立っていたはずです。今年の大雪の仕業でしょうか。上部の急斜面では大きなクラックが入っていたので、積もった雪が流される重みは相当なものです。 春の雪はシールの食いつきが良くて、急斜面もガンガン登れ快適です。でも日が高くなってくると下駄になったりするリスクがあります。途中一度スキーを脱いでシールにワックスを塗り込みました。 標高1700mあたりでちょうどお昼の時間になったのでゆっくりランチ休憩。ポカポカ陽気でお昼寝気分になります。見晴らしのいい展望台からは群馬県境稜線トレイルの山々が一望です。 北向きの斜面を選んで2本滑りました。いい雪にも恵まれましたが、日が当たる面では表面が薄くクラストしているところもあり、お彼岸の季節らしいコンデョションでした。 最後は沢の中を滑って下山です。 今日は一昨日からの大雪の日の悪天候から回復して、吸い込まれるような青空と純白の白い山々のコントラストが素晴らしい、最高のバックカントリー日和でした。

3月のシークレットkuniBC縦走2025-3-9

今日は全国的に晴れの天気予報で、てんくらの山の天気もAランク。絶好のBC日和を信じての3月のシークレットkuniの縦走ツアーでした。ところが、天候が悪い時は難所となる峠越えでは、ほとんど視界不良のホワイトアウトでした。仕方なく安全なルートが確認できる場所までシールを剥がさずスキーアイゼンを付けて下りました。少し北風が強めな天気予報だったのですが、3月といえども気温が低いと雲が湧きやすいのかもしれません。 おかげでコースの軌道修正をしながら辿り着いた先には、パウダーパラダイスが迎えてくれました。高度を落としたのが正解で、ようやく素晴らしいパウダー斜面にありつくことが出来ました。 ゲストの皆さん、ここぞとばかり、まさに水を得た魚のようです。 最高の一本を楽しんだら、いつの間にかもうお昼の時間でした。ゆっくりランチの時間をとって午後の部へ。越えてきた峠の峰を振り返ると、まだ厚い雲の中に隠れていました。 ここから先には、3月のツアーらしい雪質の変化を感じながらのロングなツリーランコースが待っていました。ハードなクラストバーンが時には地雷のように待ち受けているところもありました。2月の時には素晴らしいディープパウダーが楽しめた壁には大きなクラックが幾筋も入ってたのには驚きました。最後は重量級のモナカ雪にも鍛えられました。 もうすぐお彼岸です。これからはどんどん暖かくなり日も長くなってきます。パウダーにはそう滅多に出逢えないでしょうが、バックカントリーエリアをどんどん広げてもっともっと楽しめる季節がやってきます。 バックカントリーの縦走ツアーの醍醐味は、無事成し遂げられた時の達成感と充実感です。午前中のホワイトアウトが白日夢だったかのように感じるほど、気が付いたらうららかな春の日だまりの中でツアー最後の登りに喘いでいました。

シークレットagatsumaBC 2025-3-8

先週はストップ雪でしたが、今週末はハードなクラストで悩まされました。でもパウダーなコースが残っていて、上手く探し当てることができたのはラッキーでした。 下から丁寧にパウダーなラインを追いながらハイクアップ。今日みたいな日でもこうゆうところにはちゃんとパウダーが溜まっているんだと新しい発見でした。 それぞれ対照的なコースを2本楽しんで下山。午前中は北アルプスが綺麗に眺められましたが、いつの間にか雲の中に隠れていました。 これから天気は下り坂で、明日朝にかけて積雪の予報です。明日は晴れマークなので、恵みの雪が積もっていることを期待したいです。

シークレットkuniBC2025-3-2

低気圧の接近で午後から天気が下り坂になるという予報。今日も日中は春のような気温に上がるでしょうから、どんな悪雪が待ち受けているか楽しみです。これから3月のバックカントリーはいろんな雪質に出逢えることでしょう。森の自然観察をしながらのんびりハイクアップです。 3時間半歩くと素晴らしい景色が開ける平に出ました。浅間山から草津白根山、榛名山や野反湖の八間山や三壁山まで見渡せます。今日はちょうどここで正午となりゆっくりお昼休憩しました。 ここからの帰りは、メローなスロープをもう一本登り返してテレマークターンを楽しもうなんて話していたけれど、とんでもない悪雪のストップ雪でした。スローモーションのような滑りで苦労しますが、みんな楽しそうにはしゃぐ声が響き渡ってきました。どんな悪雪でも上手に滑りたいという前向きな気持ちがバックカントリーの醍醐味になることもあります。 太ももの筋肉が攣りそうになるくらい足にブレーキがかかるストップ雪ですが、バランス感覚に集中しながら滑らかにテレマークターンしようと皆さん悪戦苦闘です。 パウダースノーが楽しめる日はもちろん最高ですが、こんなバックカントリーガイドの日ももちろんあります。 午後2時下山。明日から寒の戻りがあり週末にかけて降雪予報が続きます。3月のパウダーはまだ楽しめるチャンスがありそうです。

シークレットkuniBC偵察裏大高山2025-2-27

いよいよ2月終盤になって春の陽気で雪質はパウダースノーとはほど多いクラストに変化していました。雪庇が張り出したブロック雪崩や新雪表層雪崩を恐れていたトラバース区間も心配するほどではなかったです。 むしろ雪が締まってスピーディーに行動することができました。予定より早く4時間かからず大高山山頂にとうちゃこ。ちょっと休憩して裏大高山まで足を延ばすことも出来ました。 天狗平午前10時41分通過。天狗平は別名細野平とか御殿平とか呼ばれていますが、源義仲の落人伝説があります。家臣細野御殿の介が義仲の子を身籠った姫をこんな山奥まで連れ、逃げ延びてしばらくの間隠遁していたというものです。 午前11時14分、天狗平を過ぎて稜線に取りついて標高を上げると、オッタテ峰の向こうに横手山が目に入ってきました。 午前11時39分、大高山山頂直下。巨大な雪庇が崩れて小さい規模ですが全層雪崩の兆候が見られました。 裏大高山には午後12時35分とうちゃこ。苗場山は雲の隠れていましたが、白砂山や岩菅山連峰は眺めることができました。久しぶりに来ることができて大満足です。 大高山午後1時下山開始。パウダーの季節はいったんお休みです。クラストなコンデョションながらも変化に富む斜面の滑降もそれなりに楽しいです。 午後2時40分下山。今日のコースは、山頂を目指す昔からのいわゆる山スキーとかスキーー登山とかいうスタイルの大高山~裏大高山BCでした。 天狗平の伝説 鈴木広義著「ガラン谷史話」より 「水島の戦いで中枢の武将一千二百余を失った義仲の戦色は敗色濃かった。細野庄にあった重時の二子、三友之介、三子源次郎は、戦局に見切りをつけ信州さして落ちのびるのだった。これよりさき、信州へ家人に守られて、細野庄へ帰しておいた娘楓は義仲の側近に仕えていたが、義仲の子を身籠もっていた。義仲の軍が滅亡し、細野三友之介は弟源次郎と一旦は信濃の国小県の細野庄に帰るが、頼朝の義仲残党追討の先鋒が木曽谷に迫るとの声を聞いて一族郎党を連れて、道を下高井郡にとり、志賀の山へたどり山深くあまり人に知られぬ大沼池に着いた。山岳信仰の修験道修行のためかねてから知っていた道であり、その険阻から人の寄りつかぬところで屈強の場所として選んだ道であった。弟源次郎とその妻、三友之助と妻、娘楓、郎党七,八名。大沼池は青く澄んでいた。思えば変転めまぐるしいこの数年間であった。四月も半ばを過ぎていたが、まだ雪が深くこれからの険阻な道を思うと、娘の身を案じて、三友之助の胸は痛むのだった。大沼池でしばらく休養し天候を見定めて赤石山に道をとることにした。いかな頼朝の追討軍もここまでは追撃できないと三友之助には確信があった。別の一隊は、入山に着いているだろうと思われ、こころの中はこれに頼りたい気もあったが、連絡することはまずいことになるかもしれないと思い、誰にも知られぬよう入山の山中に入り込むことを考えていた。赤石山を通り越すと倒木と倒伏の笹に歩き続けるのは大変である。それに続いて急坂の連続である。雪の道の笹と倒木の苦しみを過ぎると、小高山への登りにかかってくる。小高山を登り下りしてようやく天狗平に着いた。少しも早く住居を作らなければならなかった。三友之助にとって幸運だったことは、ここは水に恵まれていたこと、狩りをするには獣が豊富だったことである。娘楓は、京の生活になれた美女だった。楓は、天狗平に着いてまもなく義仲の遺児を産み落とした。」

シークレットagatsumaBC2025-2-24

朝の出発時の気温マイナス12度。2月に入っての2度目の大寒波も今日が最終日らしい。関東平野は冬晴れの天気ですが、関東北部の山沿いにあるシークレット吾妻は吹雪。もうちょっと天気がいいかなと期待してやってきましたが、思ったより厳しいコンデョションでした。 それまで雪崩斜面に注意しながらもなんとか一本、ディープパウダーを楽しむことが出来ましたが、2本目はお目当ての急斜度のツリーランです。お昼近くになってようやく地吹雪も弱まって視界が良くなってきました。 間違いなく今シーズン一番のパウダーでした。 この一本で今日は大満足です。