バックカントリー

鳥海山BC2024-5-11鉾立口リベンジ

一昨日ホワイトアウトで彷徨った鉾立口からのコースにリベンジ。実は昨シーズンの滑り納めも鉾立口を選んでいて、その時もホワイトアウトで途中撤退しています。今日も晴れそうなので午前中だけでも御浜小屋下の大斜面を気持ち良く滑れたらとやってきました。 一昨日彷徨ったコースは、残雪がところどころ切れていてまったく迷路のようです。今日はシートラで石畳の登山道歩きが約1㎞ありますが、迷う心配もない登山コースを選びました。 御浜小屋まで途中何度か雪が切れていて登山道歩きがありました。この時期としてはやはり残雪が少ないことを実感しました。昨日ほどではなくても今日もまだ風が残っていました。風が強く当たりますが、鳥海湖へ滑り込む斜面がとても楽しそうなので、さっそく軽く一本滑ります。 ウロコスキーの機動力でサクサク登り返して南面へ。緩やかな大斜面が日本海に向かって広がっています。 あとはもうテレマークターンに気持ちよく身を任せて、自由自在にシュプールを描くだけです。 滑った分だけ登り返さなければいけないのですが、そんなことは考えないようにしましょう! 登り返しは御浜小屋に戻るのではなく、右の雪切れした雪渓を目指します。その雪渓からも一本滑りが楽しめました。そしてまた右の登雪切れした雪渓に登り返すと、なんとスキーを脱がないで登ってきたコース沿いに滑って帰ることが出来ました。迷路のような残雪の中のルートファインディングも晴れなければできない芸当です。 鳥海ブルーラインは午前8時開門なので、それからスタートした登山者やスキーヤーが続々と登って来られるのとすれ違いました。 雪融け後の登山道沿いにはショウジョウバカマがたくさん咲いていました。ナエバキスミレはまだほんの少し咲き始めたばかり。そしてオオカメノキの白い花はこれからあちこち満開になりそうな様子です。

鳥海山BC2024-5-10祓川口

夜半、風が急に強まりましたが、満天の星空が綺麗でした。やがて鳥海山が朝日を浴びて輝き始めます。 天気は雲一つない晴れですが、風が強い一日になりそうで山の天気予報では登山指数がCレベルです。登山口でさえこの風の強さですから、山頂は爆風かも。気温がそれほど低くないので、様子を見ながらとりあえず出発です。 厄介な突風は標高を上げるごとに強くなり、バランスが悪いと転倒しそうになります。次第に耐風姿勢をして風が弱まるのを待つ時間も多くなります。山頂直下までカリカリのアイスバーンになるほどでもなかったので、無事に七高山山頂までシール登行できました。スキーアイゼンは最後の直下の大斜面下部から装着。 山頂は爆風とまではいかないまでも風が強くて休めないので、さっさと滑降準備に。 たぶん時々突風にあおられながらも、次第に雪も緩んで最高に気持ちいいザラメの大斜面滑降が楽しめました。 昨日は風のない穏やかな天気でしたがホワイトアウトでまったく景色が楽しめませんでした。今日は素晴らしい絶景を楽しむことが出来ましたが、突風に悩まされました。 今回の雪質はスキーがよく滑って楽しめました。小さなクラックはいくつかありましたが、まだそれほど大きなものはなかったので安心でした。大きなクラックが出来ないのは積雪量が少ないからでしょうか。 午後を周って風も少し弱まってきているようです。今日は平日ですが、まだまだたくさんのスキーヤーや登山者が山頂目指して登っていきました。 山麓では田植えの準備が始めっていました。水田に逆さ鳥海が映っていました。今日のバックカントリーの余韻に浸りながら、明日からの天気予報が気になります。

鳥海山BC2024-5-9鉾立口

早朝の山居倉庫を散歩しました。霧雨の中の新緑がまだ人影のない静かな時間に楽しめました。藤の花も咲いていてとても綺麗でした。 最上川を往来した古い川船は、おしんが奉公に出された時のシーンを想い出します。 その後、酒田港で朝食。朝見てきた府屋海岸の日本海は荒れ狂っていたから、今日の飛島汽船は欠航間違いないでしょう。 午前8時の鳥海ブルーラインの開門時間に合わせて鉾立口へ。出発しようとする頃、ちらっと晴れそうな気配を見せてくれただけで、結局午前中いっぱいは雲の中の鳥海山でした。 天気の回復を期待してホワイトアウトの中を彷徨ってはみましたが、お昼前に早々下山。今日のスキーは残念でしたが、その代わりに美しい風景にも出逢えた一日でした。 もう午後も3時近い時間、祓川口へ移動する途中で雲の中から鳥海山が現れました。 そして雨上がりの新緑のブナ林。鳥海温泉郷から登山口まで標高が上がるごとに季節が逆回転していく様子が観察できるのも楽しいです。 いよいよ全貌を現した鳥海山です。

偵察大杉岳BC2024-4-29

昨日の燧ケ岳BCの帰り道、熊沢田代あたりから大杉岳の残雪の様子がよく観察できました。山頂まで何とかギリギリ雪がつながっていそうなルートが確認できたので、会津駒ケ岳はやめて急遽こちらの山に変更しました。大杉岳という名前通り、屋久杉みたいな大きなオオシラビソが見られるのか楽しみです。また大杉岳はなんといっても手軽な近さの山なので、前から一度登って稜線の様子を見ておきたいと思っていました。除雪された国道をしばらく歩いてどこから取り付くか悩みます。大杉岳登山道は雪がなくてしばらくはシートラなのでパス。一つ目の尾根は一人で偵察に上がりましたが、すぐ途中で雪切れしたので断念して引き返します。国道が大きく右にくぼんだ沢から左の尾根に登り上がるルートが雪付き良く正解。後から写真で確認すると、なるほどという感じです。 ブナや岳樺の広葉樹林の尾根は見通しも良くて気持ちいいです。いつ振り返っても昨日登った燧ケ岳が笑顔で励ましてくれます。 僕たちが登ってきた尾根の手前の針葉樹に覆われている尾根も、結果的には雪がついていそうでした。時間的距離的にはそちらの方が良かったかもですが、展望がないのでのんびり派にはやっぱりこちらでいいかな。 展望抜群の1712mP付近は稜線漫歩な気分です。やがて針葉樹が濃くなってくると大杉岳山頂も指呼の距離です。昨日の登山者が一人往復した足跡が現れました。どうやら大杉登山道をたどったようです。山頂は樹林が濃くて展望も利かないので、その先の1888mPまで行ってみることに。ここからはもうシールを剥がしてウロコで自由自在です。 会津駒ケ岳まで長い稜線が続いていきますが、ウロコスキーでトレースしたら楽しそうです。 七入沢や大杉沢など南側へBC向きのいい斜面も二つほど拝めました。 残雪の多い年にはぜひまたやってきたいところです。 屋久杉みたいな大きなオオシラビソの大木にはもちろん逢えませんでした。でも久しぶりにGPSを頼りに地図とにらめっこしながらルートファインディングして登りました。パウダーだけじゃないBCの醍醐味です。

偵察GW尾瀬燧ケ岳BC2024-4-28

今年はGW前半の燧ケ岳にやってきました。昨年よりも3日早いですが、残雪量は同じくらいでしょうか。例年に比べるとかなり少ないので、帰りの滑降は登ってきたとおりのコースが無難そうです。 下界は30度近くまで気温が上がって暑いらしいですが、山頂はとても心地よい良い気候です。のんびり360度の絶景を楽しみました。 至仏山の残雪の少なさがはっきりわかります。ムジナ沢は黒いところあんなに大きくなっています。ワル沢はそれでも白いので、たくさんの登山者やスキーヤーで賑わっているのかもしれません。 昨シーズンの冬も異常なほどの少雪でした。そういえばGW後半の燧ケ岳ガイドでは、5月1日夜半から翌朝にかけて雪でした。御池から燧ケ岳越えで長蔵小屋に泊まる予定だったのを、急遽沼山峠までの県道ハイク経由に変更しました。翌日は素晴らしい好天に恵まれて、予定通り燧ケ岳越で御池に戻って来れました。そんな尾瀬沼畔の長蔵小屋は、今年のGW営業を中止したそうです。 山頂でまったり休んでいる間にも気温はどんどん上がって雪はグサグサになっていました。下からはまだまだどんどん登山者やスキーヤーが上がってきます。燧ケ岳山頂も至仏山に負けないくらいにぎやかになりそうです。喘ぎながら登った急坂も、滑降は快適であっという間です。滑る先の会津駒ケ岳方面の白い山々も魅力的に見えました。 あしたはどうしようかな?

偵察尾瀬笠ヶ岳BCガイド2024-4-18

4月になって何度も至仏山に登る道すがら、久しぶりの笠ヶ岳に行ってみたくなりました。津奈木橋から直接笠ヶ岳を目指すのもいいですが、悪沢岳からの稜線をうろこテレマークの機動力がどれくらい生かせるかも気になります。前回は2002年4月20日にスリバナ沢とタル沢の間の尾根ルートで小笠から小至仏山までを往復して以来です。それ以前にも何度か笠ヶ岳の稜線を滑ったりしたものです。今日は青空はまったくなかったですが、風もほとんどなく穏やかなBC日和でした。 鳩待峠からオヤマ沢田代手前まで至仏山ルートです。小山沢田代手前から悪沢岳へ至仏山コースからそれて笠ヶ岳へと続く稜線に方向転換です。午前中は小至仏山と至仏山の山頂部は雲にかかって見えませんでしたが、小笠と笠ヶ岳へと続く稜線はクリアでした。こちらへは滅多に人が入らないようで、森の空気感が新鮮な感じに変わるのがわかります。 小笠までは下りとトラバースが多くて快適にスキーを走らせることが出来ました。小笠のピークは往路は素通りして笠ヶ岳へ向かいます。山頂部だけはピラミダルで存在感のある山です。うろこで山頂まで登って行けそうです。 結局山頂まであと少しというところは雪が無くて這松の藪漕ぎだったので、手前にデポ。これが失敗で、藪漕ぎで無理しても山頂までスキーを担ぎ上げるべきでした。山頂からスリバナ沢に向かっていい斜面が落とせました。ザラメ雪が緩んでウロコにとっては絶好のコンデョションでしたが、笠ヶ岳山頂付近の雪は腐り過ぎてツボ足では踏み抜かないように苦労しました。 山頂からは奈良俣湖が眺められました。27日に矢木沢ダムとともにいよいよカヤックツアーも解禁です。 帰りは小笠のピークも踏んで往路通りに悪沢岳へ。小笠のピークからも奈良俣湖が良く見えました。 悪沢岳に戻ってきたら、至仏山の雲がとれて天気が良くなっていました。 春のザラメ期は、うろこテレマークスキーの機動力を使うことが出来れば、津奈木橋をスタートゴールにして笠ヶ岳を縦走するルートがいろいろと考えられます。静かな森のツアーが楽しそうなエリアです。

偵察尾瀬バックカントリー至仏山2024-4-14

BC日和な日曜日ということで、今日も至仏山は大賑わいでした。 昨日のガイドではワル沢やオヤマ沢の渡渉はなんとかスノーブリッジが残っていて楽に通過できました。ムジナ沢は今日を逃すと今シーズンは厳しいそうな感じだったので、2日連続の至仏山BC通いでムジナ沢を偵察してきました。 案の定なんとかまだ首の皮一枚で雪渓がつながっていました。広大な雪原の尾瀬ヶ原を眼下に眺めながら、ムジナ沢をはさんで変化に富んだコースどりで滑りを楽しみました。 雪融けの様子からやはり今シーズンも少雪だったのかなと感じました。 ムジナ沢下部はしっかりと水流が出ていたので早めに右岸側の尾根に滑り移りました。最後のオオシラビソのツリーランもストップ雪ながら楽しみました。 尾瀬ヶ原は無人の静けさでした。 鳩待峠までの夏道沿いには踏み抜いた足穴がたくさん残っていて、登山者の苦労が偲ばれました。スキーだとまだ何とか一度も脱がずに歩けましたが、ここも明日以降は雪が切れる場所がどんどん増えそうです。 来週末は鳩待峠までバス運行が始まるので、さらに賑わいそうです。

尾瀬・至仏山BCガイド2024-4-13

今日は先週の偵察の時よりも数倍条件の良いバックカントリー日和でした。目指す至仏山山頂は雲一つなく、しかも風もほとんどなくて快適です。 陽射しもそれほどではないのでストップ雪の心配もなさそうです。それでも少し春霞みの影響もあり横手山や白砂山稜線は目を凝らさないとわかりにくい感じでした。もちろん谷川岳の一ノ倉沢の大岩壁も巻機山も越後三山もはっきりわかりました。 浅草岳や守門岳は霞んでいました。一番気になったのは燧ヶ岳と会津駒ケ岳です。今年もおいでおいでと手招きしているようです。 正午ちょうどに山頂到着。戸倉を8時半にスタートしたので標準タイムのペースです。3日前の大雨でスノーブリッジが心配でしたが、ワル沢を落としました。 ムジナ沢もエスケープルートで考えていましたが、今日のこの恵まれた天気と時間を考えての判断です。 結果的には二つの沢は渡渉もなくなんとかスノーブリッジが残っていてスノーシューでも無事に通過できました。

野反湖三壁山BC偵察2024-4-12

赤城南面の千本桜が満開らしい。シークレットkuniのウラヤマも、ここ数日間は春爛漫な陽気でバックカントリー日和です。 雪解けの早さが心配なので、三壁山の偵察に行ってきました。厚い氷の上に3日前の大雨が溜まったからでしょうか、野反湖面がブルーに染まって綺麗でした。こんなのは今まで見たことないかな。 三壁山頂の山名標柱は三分の一くらい頭を出していました。稜線の雪庇はマイルドで、やはり3月の大雪による積雪だからだと合点です。 少し雲が出て遠くの山は霞んでいましたが、山頂からは苗場山や白砂山、一昨日沢の渡渉が出来ず目的が果たせなかった大倉山などが眺められました。 雪質は少しストップがかかりましたが、気持ちよく滑って下山できました。 今回は三壁山だけでしたが、三壁山からエビ山へと周遊するコースも楽しいです。

シークレットkuniBCガイド偵察2024-4-10

今シーズンは残雪が多めなので久しぶりに野反湖の秘峰大倉山のツアーが出来そうです。ところが昨日の大雨でスノーブリッジはもうどこにもなくて、しかも沢が増水気味で、結局叶いませんでした。 さらに上流のどこかにスノーブリッジを求めて偵察しましたがダメでした。 仕方なく八間山を茅ノ尾根ルートで登って滑ってきました。こちらのコースも雪の時期のBCは久しぶりです。 山頂は春爛漫で昼寝したら気持ち良さそうなくらいでした。白砂山を眺めながらゆっくりカップ麺ランチを楽しみました。 山頂からちょこっとフィルムクラストな斜面を滑って遊んでみました。茅ノ尾根の滑りは樹林の濃いところが多いですが楽しかったです。