nakanojo(中之条)

シークレットkuniパウダーガイド縦走2015-1-3

2015年1月3日の記録です。2015シーズンは正月からパウダーが楽しめた幸先のいいはじまりでした。 風の名所である峠越えが難所です。雪崩が怖いので、シールを付けたまま安全なルートを選んで下ります。安全圏までは、凍傷にも気を付けながら我慢の前進です。 地吹雪地帯をようやく抜け出て、ほっとしながら振り返ります。ここからは標高を下げるごとに天候も穏やかになるでしょう。 今日みたいな日は沢地形に入れません。安全な尾根伝いのツリーランを楽しむことにします。 縦走コースで下山しました。

E-MTBツアー紅葉の暮坂~八ッ場ダム湖周遊2024-11-11

標高1000mの暮坂高原は今まさに紅葉が見頃です。錦秋色に包まれた静かな林道をのんびり漕ぎながらまずは峠を目指します。 一台の車もすれ違うことなくまったくの無人の林道でした。 美人の湯で知られた古い温泉宿と一日一組限定の知る人ぞ知る秘湯の温泉宿の前を通り過ぎて、八ッ場ダムで新しく作られた国道バイパスに出ました。 吾妻川の橋を渡ります。芦倉山を正面に見ながら橋を渡って道の駅に寄ってみました。芦鞍山は春に地図調査した山です。葉っぱがすべて枯れ落ちる初冬の頃も楽しそうな山です。ただ急坂がある山頂直下は、落ち葉で滑りやすいかもしれません。 観光客でにぎわう道の駅のお土産屋さんを少し覗いてから、八ッ場ダム湖方面へ向かいます。長い長いトンネルを抜けると八ッ場ダム湖に出ました。それほど勾配はきつくなかったですが、トンネルの中は上りだったようです。 ちょうどお昼の時間でお腹も空いてきてました。小さな赤い煙突のあるレストランでゆっくりランチにしました。たまごチャーハンととんかつ定食です。 ここのとんかつ定食はレモン醤油がお薦めのようで、試してみましたが、さっぱりしていてソースよりも美味しくいただけました。 ダム湖は満水でした。湖面に映る紅葉の山々が綺麗でした。 八ッ場ダムにある道の駅にも寄り道して、長野原草津口駅の前を通って帰りました。 帰りはひたすら登りですが、紅葉をゆっくり楽しみながらペダルが漕げました。 帰りの林道沿いでサルの群れに遭いました。罠で仕掛けられた檻の中に一頭のサルがかかっていました。きっと群れのサルたちが仲間を助けようと集まっていたのかもしれません。 これから葉っぱがすべて枯れ落ちる初冬の季節まで、E-MTBやE-BIKEが楽しい季節です。

上信国境・大高山~一ッ石BC2003

一ッ石から上信国境稜線の大高山や小高山、ダン沢の頭などの山々は、小さな尾根や沢が皴のように奥深く入り組んで地形がかなり複雑です。すっきりとしたスキールートをとることは難しいですが、何度も通うからこそ見えてくる自分だけのルーファイに秘かな楽しみを見出すことが出来ます。これぞローカルの強みです。 多少視界が悪くても、勝手知ったる山域だという安心感があります。ただしどんな時も雪崩リスクだけには気をつけなければです。 大高山山頂まで頑張れば、天気の良い日は素晴らしい展望も楽しめます。帰りは天狗平まで滑るのもよし、五三郎分岐の鞍部から小高山へ登り返してオッタテ峠へルートを伸ばしてみるのも面白いです。 日帰りで野反湖へ縦走することも可能ですが、日が長くなる3月になってからがお薦めです。 大高山南西面は、いつもだいたい良い雪質のツリーランとオープンバーンが楽しめます。 これは、2003年2月初旬に一ッ石ボウルのパウダーにようやく巡り合えた時の記録です。南面なので新雪はすぐに悪雪に変わりやすいし、雪崩リスクも高い斜面です。今までいろいろな雪質で滑ったけど、今回は文句なしの気持ち良さでした。 風雪が厳しかったので雪穴を掘ってお昼にしました。

第17回ノゾリチャツお散歩ツアー2024-11-5

2024グリーンシーズンもたくさんの方々をガイドさせていただいたお散歩ツアーでした。振り返ってみると、ノゾリチャツお散歩ツアーは17回、ラムお散歩ツアーは6回の開催でした。大変ありがとうございました。 今日の野反湖の気温はたったの6度で、北風が一層冷たく感じさせてくれました。そんな中でも湖に立ちこんで一心にフライロッドを振っている釣り師の姿も見かけられました。こんな日はアツアツのお蕎麦が恋しくなります。お散歩ツアーの昼食は、どちらも地元で大人気店のお蕎麦ランチが魅力です。 チャツボミゴケ公園の紅葉は最後の輝きを見せてくれています。蛍光グリーンのチャツボミゴケと鮮やかな赤やオレンジ、黄色に色づいた木々の葉が見事にコラボレーションしています。 このところツアーが続いて、毎日のようにチャツボミゴケの様子を観察していますが、訪れるたびに新たな発見の驚きがあります。 ツアーの開催はそろそろ終了ですが、チャツボミゴケ公園は11月末くらいまで開園していますので、まだまだ楽しめます。

上信越国境白砂山BC・冬山訓練後編

ヘリによる訓練はエキサイティングな体験でした。メンバーたちの興奮が治まると、山はまた静けさに包まれました。 白砂山は、遠目から見て、稜線の雪庇は大丈夫そうだし、雪質も安定してそうです。ヘリによるアプローチのおかげで、まだ時間的にも余裕たっぷりです。全員で登頂目指します。 ルートは、堂岩山直下から南面台地に滑り込んで、山頂直下までトラバースしました。猟師の沢の頭の稜線ルートは時間がかかり過ぎるでしょう。 雪質が安定していそうなので、白砂山山頂直下の雪壁が稜線上に這い上がれそうでした。 午前中の早い時間だったのが幸いして、キックステップで調子よく稜線上に立つことが出来ました。 ほぼ無風快晴の白砂山山頂に、無事全員が立つことが出来ました。山頂からの360度の絶景をゆっくりと堪能しました。 後ろから続々とメンバーたちも登ってきます。 帰りは山頂直下の大斜面を滑りました。 一ヵ所急なところがありましたが、雪質が安定していたことが本当にラッキーでした。 堂岩山と中尾根の頭との鞍部まで戻って来れればもう安心です。 日暮れ前のちょうどいい時間に全員野反湖に戻りました。その夜は予定どおり、今は無き野反湖ロッジに宿泊して、翌日下山しました。

上信越国境白砂山BC・冬山訓練前編

白砂山 2006年3月11日 遭対協の冬山訓練の想い出です。ヘリを使った上空からの山の調査と山スキーの実践的な訓練です。 パイロットと副パイロットのすぐ後ろに座って、山の名前の確認と緊急着陸できそうな場所などを探しました。白一色の野反湖上空をあっという間に横切って、堂岩山上空から大きく反時計回りに旋回しました。 八十三山から渋沢を挟んで佐武流山が近くに寄ってきます。薄い鉄板とガラスの箱がガタガタいいながら空を飛んでいることが現実ではないように感じました。 大倉山の上空をさらに旋回していくと、千沢と魚野川の向こうに見覚えのある岩菅山連峰がどっしりと横たわっています。 パイロットたちも奥深い野反湖の山々の名前を私から聞きながら、実際の様子と頭の中の地図を比べているようでした。 大きく一周したところで、堂岩山が一番安全な場所であることを確認して降ろしてもらいました。 副操縦士からの絶妙な指示でヘリから飛び降りることができました。この後何回かに分かれてメンバーたちもヘリで運ばれてきます。 13名全員が堂岩山山頂から最後のヘリが去っていくのを見送ることができました。

上越国境上ノ倉山BC2006-4-1

覚書:小暮理太郎著山の想い出によると、東京から見える山として白砂山や佐武流山、忠次郎山、大黒山などが紹介されています。小暮理太郎氏自身も4月初め頃の残雪期に、セバトノ頭あたりに立って苗場山を眺めたことを述懐しているのが興味深いです。ところでここには上ノ倉山という名前はまったく出ていなくて、東沢山という山名となっています。はじめはなぜかわかりませんでしたが、地図を広げてみると清津川本流から東沢という支流が上ノ倉山から流れ出ているのを見つけすぐに合点が行きました。また違う古い山の本で四ッ峰と見たのをうろ覚えですが記憶にあります。上の倉山を中心として、四つのピークから付けられた名前だとすると合点が行きます。一つは、上の倉山の西に本峰よりも少し標高の高い無名の小ピークです。あと大黒の頭と大黒山があります。 2006年4月1日 厚い雪に埋もれた林道を、朝8時過ぎに歩き出します。素晴らしい自然林のスロープが広がります。前日までに降り積もった深い新雪に、快適滑降の期待が胸高まります。 4月の日差しは予想外に強烈で汗が噴き出ました。大きく広がったボウル状大斜面の入り口から、左側の国境稜線を目指します。この辺り、風向きや日当たりなどの条件が悪いのか、雪崩れやクラックでズタズタになっています。遠目ではスキー向きの快適斜面に見えましたが、とても滑れる斜面ではありませんでした。 12時過ぎ、国境稜線を少しはずれた1850m小ピークのセバトノ頭付近を通過です。さらにここから、上ノ倉山を目指してウロコ板でスピーディーに国境稜線を辿ります。 大黒ノ頭直下の急斜面はツボ足で登りました。高度が上がるにつれて、足下に白砂源流のパノラマが広がります。夏、白砂源流を遡ってスルスの岩洞に泊まり、小さな沢を這い上がって上越国境稜線に立ったのは、もう10年も前になるでしょうか。 約7時間かかって、上越国境・大黒の頭山頂に立ちました。上の倉山までもう少しでしたが、今日はもう時間切れです。奥深い山域に足を踏み入れられたことだけで気分は最高でした。 清津川の深い谷を隔てて、先週滑った苗場山の屹立とした姿が、春霞の中にぼんやりと浮かんでいます。午後3時半の下山。 太陽は西の山々に大きく傾いていて、日の陰ったところから、雪面は急速に氷化し始めています。渾身の力を込めてクラスト斜面にテレマークターンの円弧を描きます。 完全に日が陰った5時過ぎ、最後のお楽しみにしていた大斜面は、最悪のブレイカブルクラストでした。もはやテレマークターンは通用しなくなり、斜滑降とキックターンの繰り返しで怪我をしないように降りました。最後の林道は直滑降で飛ばせたのは不幸中の幸いでした。

芳ヶ平湿地群自然観察会2024-10-23

地元である町主催の自然観察会があいにくの霧雨模様の中で決行されました。来年10周年を迎えるラムサール条約芳ヶ平湿地群のプレイベントです。 霧のベールに包まれた紅葉の森の雰囲気はとても幻想的でした。ゲストの皆さんは、しっとりと森のたたずまいや、どこからともなく漂ってくる森のいい匂いを敏感に感じられているようでした。 今回のコースのテーマは、およそ1万6千年前に噴火して大量に噴出された平兵衛池溶岩の痕跡を探してみることにしました。穴地獄から八石山までのコースは、途中に水池と大池、平兵衛池の三つの池があります。これらは、長い年月の中で自然が偶然に作り出した造形美です。 大池では深い霧がいつもとまったく違う表情で私たちを迎えてくれました。ほとんどのゲストの皆さんは大池に初めて訪れましたが、向こう岸が見えないほどの霧のベールに様々な想像を働かせて眺めました。向こう岸の距離を感じるためにみんなでヤッホッとやまびこが返ってくるのを聴いてみたりもしました。 ミズナラの森からコメツガの森へと移り変わっていくと、ひんやりとした空気が感じられる沢沿いの道になります。そこでは溶岩台地の上に残された原生林の痕跡が見られます。この場所は一番遅くまで雪渓も残っている場所であり、とても神秘的で荘厳な雰囲気を感じることができます。 今日の天気では八石山での素晴らしい展望が楽しめるようではないので、急遽予定を変更して昼食場所を四つ角にしました。1か月前に藪蚊の大群に襲われた場所ですが、さすがにもう涼しくて安心してお昼をたべられました。 最後にもう一度チャツボミゴケを観察してから下山。元気もらって無事ゴールでした。

第4回群馬県境稜線トレイルCエリア探査2024-10-22

昨日のDエリア探査に続いて今日はCエリアを探査です。夜明け前の野反湖は霧が湖面に発生して幻想的でした。日曜日の大風で登山道上には落ち葉が降り積もっていました。 ドライでクールな気候だから足も軽く感じます。快適に白砂山稜線まで登ってきました。 今日は南風が吹くのでガスが湧きやすいのかなと心配していましたが、結果的には一日とてもクリアに遠くの景色まで楽しめました。 Cエリアの白砂山から三坂峠までの約9㎞の区間は、2018年に新規登山道として整備され藪漕ぎなしに歩けるようになりました。まずは白砂山から上ノ間山まで、笹原が気持ちよさそうに風で波打つ稜線の小ピークをいくつも越えていきます。 Cエリアで一番大好きな場所からの風景です。上ノ間山2,033mから赤沢山を越えて忠次郎山へと続く稜線トレイルです。 次に好きな風景は白砂川源流域の複雑な地形の様子を俯瞰できる場所です。 それは、忠次郎山からムジナ平避難小屋手前までの区間です。 まさに白砂川最源流域のそのダイナミックな光景を眼下に独り占めです。 今日は昼寝でもしたくなるようなうららかなお天気です。それと対称的に、点検に入ったムジナ平避難小屋の室内は、一昨日の土日の悪天候でビバークした登山者が、寒さをしのいで大変だったような気配と匂いがまだぷんぷん残っているように感じました。 セバトノ頭は知る人ぞ知るジャンクションピークです。平らな湿地なので地図上でもとても詠み辛いです。いつの間にか目の前に四万川源流域が広がります。ここが笹平です。 。四万川水系と白砂川水系の分水嶺の向こうに、さっきまで歩いて来た上の間山からの稜線の山々が振り返られました。 もうヤマビルに悩まされることもない季節です。三坂峠からのエスケープルートで下山せずに、稲包山を越えて四万温泉まで足を延ばすこともおすすめです。三坂峠から奥四万湖の登山口まで約3時間くらいでしょう。

第4回群馬県境稜線トレイルDエリア探査2024-10-21

今秋始めての冬の嵐が去って好天に恵まれた1日となりました。2307mの横手山へと向かう登山道沿いには、10センチ近い霜柱や薄氷、霧氷などが見られました。 芳ヶ平湿地群展望台付近の国道沿いには、雲海からのご来光の写真をものにしようというカメラマンが大勢三脚をたてていました。 渋峠からスキー場の中の登山道をゆっくり朝日を浴びながら登る気持ちよさ。手はかじかみますが、ドライな気候で快適です。 空気が澄んでいるので、遠くの山々も綺麗に眺められます。木々の葉っぱも落ちて樹林帯も明るい森に変わりました。忠右衛門新道からは大沼池が見下ろせました。 赤石山から湯ノ沢の頭を過ぎてダン沢の頭までの稜線からは、伽藍谷が右に大きく開けて素晴らしい眺めです。振り返ると先ほど越えてきた横手山が伽藍谷を挟んでどっしりと聳えています。 小高山を過ぎると大高山が正面に現れます。笹原の急登は厳冬期のバックカントリーで楽しめるゲレンデなります。大高山を越えてもまだまだ野反湖までは遠いです。 いったん下ったカモシカ平から三壁山までの最後の登りが待っています。このつらい登りを頑張ると、ご褒美の景色が待っています。 ところで、気がついたらここまでだれ一人登山者に会いませんでした。最高の山日和だったのに、たった一人の静かな群馬県境稜線トレイルDエリアの魅力を堪能した1日でした。明日も天気良さそうなので、Cエリアも探査できそうかな?