nakanojo(中之条)

ノゾリキスゲが咲き始めた野反湖トレッキングガイド2024-6-30

毎年恒例になった初夏の野反湖畔一周トレッキングガイドです。昨年参加してくれたお客様もいらっしゃいました。途中で少しポツポツ雨にやられましたが、なんとか午後も天気が持ちました。何より、今回もノゾリキスゲやその他たくさんの花々や小鳥、美しい風景との出逢いがたくさんあって、ガイドの私にとっても大変楽しい一日でした。 前回の湖畔ガイドはレンゲツツジが満開の6月14日でした。山の緑や花の種類などから、季節の移ろいがどんどん進んでいることを実感できます。 テン場のお花畑では、ノゾリキスゲもまだ1~2分咲きです。今度また12日後のガイドでここを訪れた時、どんなお花畑になっているのか楽しみです。 東岸湖畔道から大空堀駐車場を経て池平、丸山、そして富士見峠へと続くルートは、ノゾリキスゲを鑑賞するための絶好のコースです。カラマツソウやハクサンフウロが色を添え、まだ少し寂しいお花畑を華やかにしていました。 最後にコマクサ畑に立ち寄りました。こちらは今まさに見頃です。最後に鮮やかなピンクの花々に癒されました。

イワナの夏2024

渓にエゾハルゼミの大合唱が響き渡ります。木漏れ日が眩しく光る谷間には涼しい風がいつも吹き抜けています。 イワナと出逢うことのできる夏の沢歩きは、最高に贅沢な時間です。 目的の沢へのアプローチの途中で、すぐ前の笹薮から突然獣が飛び出して逃げていきました。子鹿でした。驚かせてくれます。 昨年、ゲストさんが針を切られたイワナがまだいるのか確かめにきました。大丈夫、元気に泳いでいきました。

レンゲツツジが見頃な野反湖トレッキングガイド2024-6-14

野反湖のレンゲツツジが今ちょうど見頃です。今日は梅雨入り前の青空に恵まれて湖畔トレッキングを楽しんできました。 コマクサも咲き始めていました。まずはコマクサのガレ場へ。そしてここからの野反湖の風景はおすすめです。 野反湖はこれから季節が秋へ移ろいながら次々と色とりどりな花々が咲き継いでいきます。レンゲツツジはもちろん、キジムシロやツマトリソウ、アマドコロ、ズミ、ナナカマド、コケモモ、イワカガミなどが見られました。 湖畔でのんびりお弁当ランチをいただきました。大きな鯉が入江の浅瀬を泳いでいるのが眺められました。平日なので静かな野反湖を満喫です。 ニッコウキスゲの蕾も膨らみ始めていました。もう6月中旬ですから下旬頃には咲き始めそうです。今年のニッコウキスゲは7月の3連休にちょうど見頃になってほしいのですが、どうでしょう・・・ 帰りに世立のしだれ栗を見物がてら本物のわらび餅を食べるために「よってがねえ館」に寄ってみましたが、残念なことにすでに売り切れでした。 リンク→2024年月31日の八間山BC

第1回ノゾリチャツお散歩ツアー2024-6-9

チャツボミゴケ公園のレンゲツツジは散り終わりましたが、入れ違うかのよう野反湖でレンゲツツジが綺麗に咲き始めました。いつ雨が落ちてきてもおかしくないような雲行きでしたが、思わず湖畔のとっておきミニコースが案内したくなります。 イワカガミ、ミツバオウレン、キジムシロなどの小さな花が目を楽しませてくれます。また、落葉松の柔らかい若葉の感触を確かめてみたり、刺々しいオニアザミの葉に恐る恐る触ってみたりもしました。ズミの花は満開の盛りで見事でしたが、ひっそりとアズキナシの花の蕾がこれから開花するタイミングをうかがっているのを見つけました。 今日のお昼の野の屋さんでの手打ちそばランチは、全員キノコ三昧そばでした。ラムお散歩ツアーの風さんの手打ち蕎麦とはまた違う、キノコをたっぷり使った美味しさを楽しめます。午後はチャツボミゴケ公園へ。 今回のゲストさん達のお一人は、今回群馬鉄山の歴史やチャツボミゴケが鉄鉱石の形成に大きく関わっている様子などに大変興味をもっていらっしゃるようでした。 蛍光グリーンの絨毯のコケの美しさだけでなく、茶色や赤色のコケが枯れたところにもじっと観察されていました。 いよいよポツポツと落ちてきそうな予感がしたので、急いでモリアオガエルの卵塊探しです。先週は一つも見つからなかったのに、今日はもう10個以上はありそうなくらい見つかりました。 帰りは少し時間が余ったので、閉館時間20分前に旧太子駅に寄ることが出来ました。入館してチャツボミゴケの化石が見られる鉄鉱石や戦前に建設された鉄筋コンクリートのホッパーの遺跡を見学。実際に近くで実物を見ることが出来てゲストさんも大満足でした。

偵察ぐんま県境稜線トレイル・白砂山~八間山周回コース2024-6-8

午前5時前の野反湖。湖面に霧が発生してとても幻想的です。野反湖名物の朝霧は早起きしないと見られません。今日は土曜日とあって朝早くからたくさんの登山者が白砂山登山口から出発していきました。 登山道の様子と見頃な花の開花状況を観察するために、白砂八間コースで歩いてきました。水場上の雪渓はまだかろうじて残っていましたが、完全に融けるまであと1週間くらいはかかりそうで例年通りでした。 堂岩山までの樹林帯では、登山道脇に小さな花がたくさん観察出来て、花好きの方たちは飽きることが無いでしょう。小鳥たちの歌声も賑やかです。そして堂岩山からいよいよ稜線漫歩が始まります。 シャクナゲやシラネアオイ、ナエバキスミレのたくさんの花々が出迎えてくれます。 厳しい気象条件の中でたくましく生きる高山の花々たちから力をもらうようにして、最後の登りを頑張ります。 午前9時山頂着。稜線ではすでに何人もの下山する登山者とすれ違いましたが、山頂にも数グループの登山者が休んでいました。いつものように山頂を通り越した三国境の手前の景色のいいところで休憩しました。 先週ある登山者から三国境の場所がわからなかったという感想をいただいていたので、目印のピンクテープを付け足しておきました。 もう一つ気になっていた道迷いしやすい中尾根と黒渋の頭の間の鞍部ですが、昨秋に設置したピンクテープがしっかりと生き残っているのが確認できて一安心。 白砂山を振り返ると山頂付近に少し雲がかかっていました。タイミング的に山頂で展望が楽しめなかった登山者もいたようですが、その後また雲が綺麗にとれていました。

2024第3回ラムサール芳ヶ平湿地群お散歩ツアー(2024-5-30)

活火山の草津白根山の影響受けた貴重の生態系がラムサール条約で世界的に認められた芳ヶ平湿地群です。来年2025年で登録10周年を迎えます。 2018年1月23日の本白根山の小噴火以来、白根レストハウスから芳ヶ平湿原までの登山道は相変わらず立ち入り禁止です。渋峠からの登山道はまだまだ雪渓がいたるところに残っていて、芳ヶ平湿原に訪れる人は少なくて静かなことでしょう。 今日は平日なので芳ヶ平湿地群展望台も混雑せず、ゆっくりと景色を楽しむことが出来ました。渋峠にある県境の宿渋峠ホテルには、日本国道最高地点到達証明書があります。 シガヒルというサイクリストのための到達証明書も300円で販売されてました。 横手山のゲレンデの雪はまったくなくなりましたが、芳ヶ平湿原へ下る登山道の入り口にはまだまだ厚い残雪がありました。塔ノ池のモリアオガエルが今日初鳴きしたと渋峠ホテルの方が教えてくれました。池塘の周りには水芭蕉の花がたくさん見られて、クロサンショウウオの卵塊もありました。 お昼の風さんで、今日のゲストさんは山菜てんぷらです。コシアブラにフキノトウ、たらっぺ、山椒、ウド、ギョウジャニンニクと種類豊富でした。 チャツボミゴケ公園はレンゲツツジがまだまだ満開の見頃でした。今週末土日も新緑に映えてチャツボミゴケとともに綺麗な風景を楽しませてくれることでしょう。 時々ゲストさんがモネの絵画みたいと感激される池では、モリアオガエルの鳴き声がさかんに聴こえてきました。ひょっとしてと思って探しますが、まだ卵塊は見つけることが出来ませんでした。 群馬鉄山が閉山した後、日本鋼管は鉱山跡を奥草津鋼管休暇村として自然豊かな森に再生しました。たくさんの種類の木々や花が植樹されましたが、レンゲツツジはそれらの中で最も多く植樹された木だと思います。 ゲストの方々は写真で見るのとは違う本物のチャツボミゴケに感動されてリフレッシュされていました。 明日から6月です。季節はどんどん過ぎていきます。

野反湖トレッキングガイド2024-5-26

台風1号の影響で今日の野反湖は湿った南風が入り霧が予想される天気予報でした。富士見峠まで上がってくると、残念ながら予想通り。初めて野反湖にお連れするゲストさん達の中には外国から来られた方もいます。視界不良のホワイトアウトから始めるのは、きっと不安いっぱいに感じることでしょう。急遽トレッキングコースのスタート地点を、さらに車を走らせてダム側の白砂山登山口に変更です。思った通りダム側は霧が切れて、モノクロームながらどこか日本離れした山と湖の景色が開けていました。 反時計回りで湖畔一周コースを4時間かけて歩きました。野反湖の南半分は霧のベールの中に隠れていましたが、ときおり切れることがあってハッとさせるような美しい表情を見せてくれたりもします。 まだ芽吹き前のダケカンバもたくさん見られて、新緑が始まったばかりです。道脇にもこれから開花の準備をしている小さな花々にもたくさん出逢いました。 ヨーロッパの地中海と大西洋に面した国からのゲストの方は、野反湖の木々や草花を自国の自然と比較しながら興味深く観察されていました。 今回、自然が大好きな方であれば、言葉は通じなくても不思議とコミュニケーションがとれることがわかりました。思いがけず貴重で楽しいガイドの経験になりました。

芳ヶ平湿地群トレッキングガイド2024-5-25

チャツボミゴケ公園ではレンゲツツジが満開です。新緑の中で鮮やかな朱色を輝かせてくれています。私たちは午前9時始発のバスで上の駐車場へ。穴地獄の木道を一周してから、いよいよトレッキングコースを水池に向かって出発。 エゾハルゼミの初鳴きが聞かれました。騒々しい鳴き声が森中に響いている季節がまた巡ってきたことを実感します。 すがすがしい風が新緑の森を吹き抜けていきます。水池を過ぎると梢越しに県境稜線の山が垣間見えました。渋峠から芳ヶ平湿原へ降りる登山道は、まだ半分くらい雪渓に埋まっていることでしょう。今回はそんなこともあって、チャツボミゴケ公園から神秘の3池巡りコースを選びました。7月のワタスゲの季節になれば、雪渓もなくなり、渋峠からのコースでチャツボミゴケ公園まで縦走するコースがお勧めです。 お昼は八石山山頂で、宿で握っていただいた大きな梅干し入りのお結びがとても美味しかったです。山頂からは草津温泉や榛名山、浅間山が絶景です。草津温泉の正午の鐘の音もちょうどお結びをほおばっている時に流れてきました。 帰りの登山道では、イワカガミやチゴユリの花を愛でながらのんびり下りました。途中1グループの登山者に出逢っただけで、静かな山歩きが楽しめました。

野反湖トレッキングガイド2024-5-24

ちょうど今が見頃なシラネアオイや春一番に咲く花々を愛でながらの、のんびりゆったりな野反湖トレッキングガイドでした。 そして、シラカバやダケカンバが今まさに芽吹きの時期でした。 東京の下界は最高気温28度ですが、ここでは少し冷たい北風に吹かれて肌寒いくらいです。でもシラネアオイたちはいっせいにひらひらと風になびいて、賑やかにダンスしているようでした。 お昼は富士見峠の野反湖が一望に眺められるベンチで、山菜そばをいただきました。今は旬の地元山菜であるコゴミやウド、ワラビ、タケノコなどが美味しかったです。 午後はまだ早春の風景が残っている野反湖畔を歩いて回ったり、野反ダムの奥にあるキャンプ場周辺を歩いたりしました。 シラネアオイとともに今楽しめる花は、ムラサキヤシオやイワカガミ、ミツバオウレン、キジムシロ、オオカメノキなどです。

芳ヶ平湿地群・獣害防止ネット設置作業2024-5-23

芳ヶ平湿地群でニホンジカによる貴重な高山植物の食害が昨年にわかに問題化しました。水芭蕉の群生地ですべてがニホンジカによって食害被害を受けていることが分かったのです。このまま放置しておけば、芳ヶ平湿地群はおろか野反湖のシラネアオイやニッコウキスゲなど貴重な観光資源がある野反湖もニホンジカによって大きな被害を受けてしまいます。尾瀬の二の舞にならないよう関係機関が迅速に動いて、昨日大平湿原で試験的な獣害防止ネットの設置作業が行われました。 今若葉を開き始めた水芭蕉の群生地には、注意して地面を観察するとニホンジカらしき食痕や足跡がちらほら見つかりました。これからニホンジカの群れが頻繁にやってくることが今までの調査で分かっています。 試験的な獣害防止ネットの効果を見ながら、今後ニホンジカのより詳しい生態調査や獣害防止ネットの増設などを進めていけるのではないかと考えます。 ネット業者さんから設置方法のレクチャーを受けながら、関係者のみんなで協力して作業は順調に進みました。 完成です。池塘にはクロサンショウウオの卵塊がたくさん見られ、モリアオガエルの鳴き声も聴こえてきました。 登山道脇でも小さな花がちらほらと咲き始めていました。朝登りの時にまだ蕾のようだったイワカガミは、帰りには皆ピンクの美しい花びらを開いていました。 秋にはここに地元の中学生たちをガイドして、野生動物との共生についてや、さらに様々な地球環境の問題などにも関心をもってもらえるといいなと考えています。