2007年9月15~16日

能登島でカヤックを漕ぐのは4度目。初めて来たのは、1996年の11月。和倉温泉から1泊2日のキャンプで時計回りに1周した。その後、富山新港から能登島の野崎まで漕いだり、反時計回りで半周したりした。そして、今回久しぶりにまた能登島にやってきた。

この3連休は、実は秋田方面へ行く予定だった。しかし、どうも天候が良さそうでないので、急遽この能登島に予定変更することにした。能登島なら外海で海が荒れ始めてもその影響は小さいし、なにしろ能登島の海ではイルカに会えるらしい。今まで3度も訪れて全くそんなこと知らなくて、チャンスがあれば是非来たいと思っていた。

自宅を早朝4時に出て、9時過ぎに能登島大橋を渡る。車中今夜の宿をガイドブックで探し、携帯電話で予約成功。能登島は魚料理と自家米の御飯が最高だと、金沢駅前の床屋の兄さんが太鼓判を押していたので楽しみである。旅館がある能登島のえの目というところの漁港からカヤックを出すことにした。

10時半過ぎ、時計回りルートで漕ぎ出す。港を出てすぐの勝尾崎は、潮通しが良くて水が澄んでいる。あんまり暑いのでよっぽど海に飛び込もうかと思ったが、明日の天候悪化を考えると今日はなるべく漕ぎたかったので、先を急ぐことにした。ラッキーなことに小口瀬戸に入っても潮と風は味方してくれて、時速7kmくらいでガンガン漕げた。漕がなくても時速2~3km出ている箇所もあった。正午の合図が防災無線から鳴り、そのあとひょっこりひょうたん島のテーマが流れ始めた。なんだかウキウキしてくる。反時計回りで半周した前回は、雷鳴が轟き大変怖い思いをしたけれど、その時とは大違いである。

能登島大橋をくぐった頃から潮が止まり、風が前方向から吹いてくる感じになる。パドリングがだるくなるのを必死でこらえながら、次に見えるツインブリッジを目指す。GPSで距離を測ると6kmくらいあり、近くに見えるのに案外遠いなあと溜息が出る。どうやら出発時刻が遅すぎかもしれない。途中でゆっくり上陸休憩する時間的余裕は全然無かった。明るいうちに宿に着けるか心配にもなってきた。もうひたすら漕ぎ続けるしかない。ありがたいことに七尾北湾に入ると風が味方してくれるようになった。
潮はどうも止まっているかゆっくり逆に動いている感じだが、背中から風が押してくれるのは助かる。

時間節約のため、最短距離で能登島水族館の沖合を漕いで多浦鼻を目指す。イルカに出会えるならこの辺りかななんて期待しながら、ひたすら漕ぐ。多浦鼻に近付く頃にはもう5時を回っていて、カヤックから携帯で今宵の宿に6時頃に着くと連絡を入れておく。全行程約37km、所要7時間。別に急ぎたくはなかったけれど、結果的には無上陸で一周してしまうこととなった。

翌朝、宿の女将からイルカ情報をキャッチ。どうやらある小さな入り江にイルカの家族は住み着いているらしい。道路から観察できるそうだ。でもカヤックからだと間近で見ることが出来る。今年ベビーが1頭増えて、5頭の家族だそうだ。ずっと一緒に泳ぎ回っていて、まったく仲が良い。汐吹きの風下にいると、イルカが呼吸している息はかなり生臭いのだ。

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