南岸低気圧の微妙な匙加減で天気予報とは裏腹に標高1800m手前まで雨の朝。出発早々の濡れネズミは避けたいので、ボトムアップからの入山予定を急遽計画変更してトップから歩きだしました。

バックカントリースキーヤーの希望としては今回の天気で少なくても10㎝、欲を言えば15㎝くらいは新雪が降って欲しかったのですが、現実は1㎝という感じ。峠越えは、いつもと違ってガリガリのクラスト斜面をトラバースしました。

今日は少しでも快適に楽しく滑れそうだと期待した斜面を4本滑りました。フカフカのパウダーは望めませんが、誰にも逢わない静かなバックカントリーを存分に楽しむことができました。

午後3時半に芳ヶ平ヒュッテに入りました。熱いシャワーを浴びてみんなで乾杯。そしてランプの灯りのもとで豪華な夕食と楽しい会話。充実したツアー1日目でした。

昨夜はみんな疲れすぎて、消灯時間を待たず午後7時に就寝して今朝は午前6時起床です。たくさん食べてゆっくり休んだので、二日目の今日もみなさん元気いっぱいです。食後のコーヒーを飲みながら本日コースの作戦会議。

窓の外は小雪が静かに降っていましたが、数センチの積雪です。まったく期待したフカフカパウダーには程遠かったのですが、それでも楽しい滑降が期待できそうなコースを組み立ててヒュッテを午前9時過ぎに出発しました。

芳ヶ平湿原の森はどこも樹氷が素晴らしい光景を楽しませてくれました。雪は音もなく静かに降っていました。新雪が積もった数センチ下の雪面は、カリカリの固いアイスバーンでした。はじめクトーも付けてもらって登り始めましたが、それでもシール登行では歯が立たずシートラにチェンジ。

一歩一歩登った高みから振り返った時に見えた素晴らしい景色は、バックカントリーの醍醐味です。今日も全く誰にも逢わない1日でした。標高2000mの稜線は雲がとれず視界不良だったようです。私たちは標高を落として滑りを楽しみました。

標高を落とすごとにカリカリのアイスバーンは緩んで春のザラメ雪のようなコンディションでした。

途中笹薮が濃いところもありましたが、午後2時迎えの待つボトムへ無事安全にゴールしました。

第6回のシークレットkuniパウダーガイドは、芳ヶ平ヒュッテをベースに草津白根山や芳ヶ平湿地群の大自然を縦横無尽に歩き滑る2日間のバックカントリーツアーでした。

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