March 2024

2011 バイク&カヤックNAGASAKI 1 群馬~福井

7月3日 曇り後雨 7月になって、草津から志賀高原へと越える峠道を走ってみた。1976年製のBSユーラシアスポルティフ。リヤ4段、フロント2段の8段変速Wレバー。クロモリフレームは乗り味がしなやかに感じる。思いがけないところにまだ雪渓が残っていたり、湿原でワタスゲの綿毛が可憐に風に揺れているのに出会えた。 天気が良ければ群馬の山々が一望できるのだが、あいにくの梅雨空。それでも2172mの高みまで簡単に漕いで来れるから、お気に入りの峠道である。今日はこれで引き返して、明日からチョッと長い旅に出てみたい・・・ 7月4日 曇り後雨 群馬・長野県境・渋峠R292~飯山市~新潟県上越市 走行距離約90km 昨日漕いで来た芳ヶ平を望む展望台から、いよいよ日本海沿岸の南下ルート目指してスタート!家内が運転するサポートカーには、旅の荷物が満載。毎日自転車を漕いで進む距離間隔ってどんなもんなのか興味がある。中学生の頃、キャンピング用の自転車の片倉シルク号に憧れたことを思い出す。でも今回は道の駅で車中泊しながら、地産地消の美味しいものを見つけて力を蓄え、効能ある温泉に浸かって汗を流し、ローカルなその土地の歴史、風土、人間などに触れて、軽快なロードレーサーでガンガン進むつもり。しかし、最初から距離が伸ばせず。志賀高原を下りきったところで、雨がぱらついてきた。その後、ロードレーサーのスリックタイヤではツルツル路面のスリップに冷や冷やしながら、何とかキリのいい上越市立水族館で初日の自転車旅はfinish。チョッと遠いけど、柵口温泉で汗を流し能生の道の駅で車中泊。 7月5日 雨後晴れ 新潟県上越市R8~富山県魚津市r2~富山市r1~新湊市R415~氷見市R160 全走行距離167km 夜半大雨。おかげで少しは涼しく寝ることが出来たが、車中泊は蒸し暑くて大変である。早朝、怪しい空模様だが思い切って自転車に乗る。道の駅能生直前でゲリラ豪雨になり、運良くずぶぬれにならずに済んだ。しばらくサポートカーで雨宿りしていると天気も良くなり再び出発。みるみる天気が良くなってくるので、この空の様子だといよいよかな?なんて思っていたら、まさに梅雨末期の梅雨明け間近ということを後で知る。向かい風、ギラギラの夏の太陽の下、砺波平野や富山平野をガンガン走る。北アルプスから流れ下るいくつもの川を渡りながら、それらの自然の恩恵に恵まれた富山県は、なるほど住み心地日本一だなと実感。湧水が豊富なのと、りっぱな家がたくさん目に付くのが印象的。 新湊市で知り合いから携帯に電話が入り、サツマイモたくさん出来たからもらいに来てと有り難い話があったけど、旅の空の下では無理な話でとても残念。七尾まで走れたらと思っていたけど、暑さと向かい風にバテて氷見市でフィニッシュ。この日だけで腕も膝も顔面も真っ黒日焼け。氷見市の岩井戸温泉は、ダイナミックな露天風呂オンリーの温泉だけど、源泉かけ流しでグッド。そして、初日からお肌ヒリヒリ。 7月6日 晴れ 富山県氷見市R160~石川県七尾市R249~能登島~能登町狼煙崎~木ノ浦 全走行距離150km その土地土地の雰囲気というのがある。氷見市民は元気である。夜遅くまで、そして朝早くから、ウオーキングやジョギング好きの人が多いような・・・特に女性の楽しそうな話し声が賑やか。さすが氷見ブリのブランドで知られている町である。こちらもそんな氷見の活気に刺激を受けて自転車でGo! どうやら今日も暑い1日になりそう。能登の道路は狭いけれど、追い抜いていくトラックがわりと好意的な感じなので走りやすい。遠回りになるけど、能登島にかかる二つの橋を自転車で走ったら気持ちよさそうなのでちょっと寄り道。ボラ待ち櫓や軍艦島など内能登の観光名所にも寄り道。夕方、能登半島の先端の狼煙崎に。以前来た時とは様変わりして、日本3大パワースポットとして有名らしいのにびっくり。そして、もう少し頑張って木ノ浦海岸まで。ここは以前営業していた国民宿舎が変わり果てて廃業していた。温泉は珠洲ビーチホテルのお風呂へ。温泉じゃなくても十分快適。 7月7日 晴れ後雨 石川県珠洲市木ノ浦R249~輪島 全走行距離42km 能登空港が開港し、北陸新幹線の開業も目前に控えて、以前訪れた時の能登の印象とはずいぶんギャップを感じることが多かった。午後から雷雨の予報だったので、輪島でFinish。温泉は、わざわざ門前町のじんのびの湯へ。 7月8日 曇り後晴れ 石川県輪島市r38~上大沢町r266~皆月海岸~猿山娑婆捨峠~門前町R249~富来町~羽咋市R159~内灘r8 全走行距離146km 早朝、輪島の町の中を自転車で散歩してみる。ぎっしりと詰まった古い町並みは、生活の臭いがプンプン。輪島の朝一はずいぶん観光化されているかも知れないけど、そこかしこの家の軒下などに魚を売り歩くリアカーがあったり、荷物満載のリアカーを自転車で引いて商売に出かけるたくましそうな女性達とすれ違ったりすると、郊外に大きなスーパーがいくつも出来たりしても、輪島の町には昔からの生活もしっかり息づいていると感じられた。以前能登半島をカヤックで漕いで回った時、沖で潜っている海女さん達と海上で言葉を交わしたことや、海が時化てきて小さな漁港に避難した時、親切にしてくれた港のおばさんのことが懐かしい。 県道266号線の迫力ある断崖の道には強い風がもろに吹き当たる。向かい風はきついけれど、その分涼しくて気持ち良い。ゾウゾウ鼻の展望台からの眺めは素晴らしかった。そして七ッ島もちゃんと七つ数えられた。男女滝の急坂は、たまらず自転車から降りて滝を見物しながら歩く。県道をこのまま進んで国道249号線に出れば門前町まで早いけれど、皆月湾に寄り道することにする。以前カヤックで外浦海岸を漕いだ時に素通りしてしまって、皆月湾がチョッと気になっていた。 いつものように家内が先回りして、朝食を作って待っていてくれた。皆月湾には小さな漁村の家並みがあったが、うら寂しい感じがした。通りがかりのおじいさんに道を聞いて、猿山岬からの細い道を通って門前町へ出ることにした。なかなかわかりにくい道だったけれど、おじいさんが詳しく教えてくれたので何とか大きな道迷いをせずに抜けることが出来た。 時化で漁に出られず港で海藻干しをしている老夫婦と言葉を交わす。猿山岬は3月~4月に雪割草が咲いて一番いいよと話していた。娑婆捨峠は寂れたところだったけれど、きっとその頃だけは賑わうのかも知れない。 門前町で国道249号線に入り、金沢向けてガンガン飛ばす頃になると、夏のギラギラ太陽が容赦なく照りつけてきた。道の駅とぎ海街道の建物の冷房にあたって暑さから一時避難。自分の感覚では一昨日が梅雨明けにふさわしく感じたけど、どうやら今日が梅雨明け宣言だったらしい。午後も暑さに負けそうになりながらもガンガン漕ぐ。志賀町の志賀原発の前を通過。何となく緊迫した雰囲気を感じるのは気のせいでしょうか。原発施設のパトロールカー1台とすれ違う。羽咋で道を間違えてタイムロスしながらも、日が暮れた頃、金沢市の内灘に達してFinish。温泉は風と砂の館。安くてベリーグッド。 7月9日 晴れ 石川県金沢市内灘r8~徳光PAr25~小松r20~加賀市R305~福井県三国町サンセットビーチ~越前町厨…

第11回チャツボミゴケ公園スノーシューハイキング2024-3-16

いつの間にか日も長くなり燦燦と輝く陽の光に春の気配を感じる一日でした。2日前に降った新雪のほとんどは日陰以外すっかりザラメ雪に変わっていました。それでも雪の広場で大の字に寝転ぶと背中を通して感じる雪の感触が何とも言えず気持ちいいです。 関東の平地では初夏の陽気だったそうですが、標高1200mのチャツボミゴケ公園も寒さを感じない暖かさでした。いつも妖怪変化のようにたっぷりと湯気が立ち上がっている温泉大滝も湯滝も、今日はほんのりうっすら程度です。雪の下ではフキノトウの芽が大きく膨らんでいることでしょう。 3月になると急速に雪融けが進むことを心配していましたが、第11回のラストのスノーシューツアーまで十分な積雪コンデョションに恵まれて楽しくガイド出来ました。 今シーズン2024チャツボミゴケ公園スノーシューハイキングツアーに参加していただいたたくさんの皆様、大変ありがとうございました。また来年もどうぞよろしくお願いします。

偵察シークレットkuniパウダーガイド2024-3-15

3月らしい気温高めで先日降ったばかりの新雪はもうしっかり締まって春の雪でした。朝のうちはまだ歩きやすかったですが、午前10時を過ぎると雪が重くなってきました。 落葉松の森からコメツガの森を抜けてオオシラビソの森へ。 日向の雪はシールに吸い付いて雪下駄になります。とうとう雪の重さに負けてシールを剥がしてウロコで身軽に歩くことにします。でもすぐに同じように雪下駄になってしまいました。今日は無理せず適当なところで引き返すことにします。 午後12時15分、標高2000m付近で今日はここまでとします。のんびりカップ麺ランチ。一本偵察がてら周辺を滑って登り返してから下山しました。 どうやら今回の偵察で標高の高いところでは結構残雪が多いシーズンになりそうです。偵察だけになりそうですが、3月後半はシークレットkuniうらやまのもっといろいろなところを滑ってみたいと思います。

湯ノ丸高原池ノ平バックカントリーガイド2024-3-13

3月になって何回目の雪でしょうか。今年は今頃になって積雪が増えていくような勢いで雪が降る日が多いです。朝方にかけて南岸低気圧の通過から強い冬型へと天気が変化する予報で、出発時の湯ノ丸高原は吹雪です。予定通りツアーが出来るか心配でしたが、結果的にはお昼の池ノ平では冬晴れの青空が顔を出して楽しくガイドすることが出来ました。 今日のツアーは全員カルフガイドです。ゲストさんたちはまったく初めてのうろこテレマークスキーです。さらに一人はゲレンデスキー自体もほとんど初心者の方でした。 リフトはもちろん乗りません。新雪のデコレーションを纏った落葉松の森の中をのんびりハイクアップしました。途中で休憩しながらテレマークスキー談義をしたり、帰りの滑りの予行演習で森のパウダースノーで少し直滑降の練習をしたりしました。 兎平までウロコを利かせて登ってきたので、そのまま火口原へ一気にダウンヒルです。テレマークスキー初めてのゲストさんたちは、ほんわか積もった軽い新雪に優しく迎えられて、一度も転ぶことなく滑り下りていきました。 時々つむじ風が吹いて地吹雪が起こりましたが、お昼を過ぎると天気は急速に回復していきました。予定通り火口原から雲上の丘にハイクアップしてノートラックの大斜面を一本落とすことにしました。 私たちの他には誰もいません。お一人はアルペンターンで、もう一人は斜滑降で、池ノ平のでっかいキャンパスに豪快なシュプールを描いていました。 下山はスキー場のゲレンデを滑りました。バックカントリーで十分にうろこテレマークスキーに慣れたので、どうやらゲレンデを楽しく滑って帰ることが出来たようです。これは普通ではないですね。

偵察シークレットkuniパウダーガイド2024-3-11

土日は高い山にはずっと雪雲が被っていました。群馬県側は大したことはなかったようですが、長野県側では結構な大雪が積もったようです。週明けの今日は好天が一日約束されそうだったので、思い切ってトップからボトムまでの縦走で偵察してみました。ボトムの残雪状況が心配でしたが、結果的には迎えの車の前までスキーが使えました。 出発地点で知り合いのスキーパトロールのスキーヤーと偶然一緒になり、途中まで一緒に行動しました。 お昼で別れて午後は一人旅になりました。 午後になって気温が高くなったのと標高が低くなっていくのとで雪は急速に腐り始めて重くなりました。途中何度かウロコにスキーワックスを塗って歩きました。 せっかくの偵察なので今シーズンまだ滑っていないAコースを滑ってみました。1月最後の週末のツアーでBコースとCコースを滑ったのですが、その時よりも2倍くらい雪が多く積もっているようです。小さな藪は全く見当たらず、ブナとミズナラの森に気持ち良くテレマークターンを描くことが出来ました。 ハイシーズンでのツアーでは登り返してBコースやCコースへと移動しますが、今日の偵察ではそのまま沢の中を滑って下山しました。 季節外れな暖かい日が続いたりしなければ、まだなんとか楽しめそうなシークレットkuniのバックカントリーです。

3.11震災の記憶 2011 バイク&カヤック 三陸

10月6日 曇り沼田R120~日光R121~会津若松~米沢R13~山形~天童~尾花沢道の駅尾花沢で車中泊。温泉は尾花沢市内の徳良湖温泉花笠の湯。 10月7日 曇り尾花沢R13~新庄~雄勝~湯沢~横手R107~北上R28~花巻R283~遠野 花巻では宮沢賢治記念館を見学する。宮沢賢治が明治29年の明治三陸大津波の年に生まれ、昭和8年の昭和三陸大津波の年に亡くなったことの奇遇、生前評価されなかった宮沢賢治だけど、外国からの評価はかなり早い時期からあったこと、辻まことの父親辻潤が宮沢賢治の詩を絶賛した文献が見られたこと・・・などなど、様々な発見がありかなり楽しめた。ただ以前読んで面白かった奥成達著「宮沢賢治、ジャズに出会う」に関連する文献に出会えなかったのが残念。それから遠野は、高校生の頃、みちのく一人旅で訪れたことがあったけど、その時の印象とはだいぶんかけ離れた地方都市の賑やかさにびっくりした。温泉は、踊鹿温泉、名前がなんか遠野らしくていい。車中泊は道の駅遠野。 10月8日 晴れ遠野R283~釜石R45~宮古市 直接宮古市に行くのではなく、釜石から海岸沿いの国道45号線を北上して宮古市の会場であるリアスハーバー宮古へ。釜石からここまで沿岸部の津波の被害の大きさを目の当たりにする。そして会場であるヨットハーバーもまだまだ津波の傷跡だらけである。港には沈んでいるヨットもあるし、建物はすべて壁も屋根もズタズタに壊れたまま。開会式は12時半からなので、自転車で宮古市内をチョッと散歩。魚菜市場を覗く。おいしそうなお魚が安い!今日の夕食が楽しみである。参加者のなかには浄土ヶ浜までカヤックでツーリングしている人もいたが、いちおう明日イベントで被災箇所を中心とした湾内ツーリングがあるので、海に浮かぶ楽しみはとっておく。 ところで、リアスハーバー宮古は、市内の2つの高校のヨット部の本拠地である。彼らの艇庫があり、その練習場所でもある。この日も天気に恵まれたので白い大きな帆が湾内を走り回っていた。震災の日も高校生達は練習していたらしいが、避難して全員無事だったそうである。しかしながら、立派な艇庫だったらしき建物は無惨な姿のまま。今だに更衣室もトイレも使えない環境のなかでがんばっているようだ。今回のイベントでもトイレはもちろん仮設トイレだった。開会式後、軍手とゴミ袋をもらい、清掃活動。150人以上も仕事をすると、さすがにあっという間にゴミの山が出来てしまう。優に10メートル以上はある木の枝に引っ掛かったゴミも回収していた。ここでの清掃活動はすでにもうほとんど片付けられたあとのゴミ拾いだから簡単だったけど、この後三陸各地を自転車で見て回って、津波直後の瓦礫の山など想像を絶する有様だったと思う。 清掃活動の後、会場を車で30分ほど離れたキャンプ場と温泉施設のある湯ったり館に移して津波の勉強会。途中魚菜市場で夕食の買い出しをしていく。勉強会では、モンベルの辰野勇氏、日本野鳥の会宮古支部長の佐々木宏氏、東大名誉教授の月尾嘉男氏のお三方の講演。辰野氏は、企業としての震災復興への関わり方についての話とさすがちゃっかりと浮くっしょんという新開発商品のPR。佐々木氏は、震災後すぐに三陸被害をくまなく自分の足で見て回り5月には「東日本大震災」を自費出版したそうで、地元の方だから語れる生々しい津波被害の実態の話。月尾氏は、東大名誉教授らしくとても学問的。今回の被害の実態から震災復興に向けてあらゆる角度から提言。神社やお寺が高台に立てられていて今回の津波でもほとんど被害を受けていないのは、昔からこの三陸の津波の恐ろしさは何度も繰り返されているからだというお話や、また人間が築いたどんなに堅牢な建造物も、津波には簡単に破壊されてしまうけれども、何万年も前からあるだろう自然の姿は津波をかぶってもびくともしないというお話など。いろいろ考えさせられました。 温泉は湯ったり館。車中泊はチョッと離れた道の駅やまびこ館。 10月9日 晴れ 午前 宮古湾内ツーリング 午後 浄土ヶ浜往復 漕行距離 20.2km 今日も朝から大快晴、海は凪。いよいよである。午前9時、開会式後、三陸の海にとうとうカヤックで漕ぎ出した。先導するモーターボートに138艇のカヤックが後を追う。まずは震災で犠牲になられた方々に、宮古港の前に全員が集まって黙祷。そのあと宮古湾を時計回りでのんびり漕ぐ。 海上自衛隊の巡視船が私達のために歓迎放水を見せてくれる。 カヤックを漕ぎながら、海に向かって逆三角形に大きく広がっていく奥深い湾であるリアス海岸独特の地形を実感する。天然の良港として栄えるのはまったく理にかなっているが、津波が押し寄せた時はそれがまったく裏目に出てしまう。昨夜の津波の勉強会でも考えさせられたけれど、これからはもっともっと自然と上手に共生していく方法を考えて、またいつやって来るかわからない大津波に備えられる復興を実現して欲しいなと思う。シーカヤッカーも、今まであまり津波のことは現実の問題として意識せず海を漕いだり、海岸近くでキャンプをしたりしていたかもしれない。しかしこれからは、津波に対する危機管理を当然意識せずにはいられなくなったと思う。 ツーリング終了後、配られた復興弁当と秋刀魚のすり身がたっぷり入ったサンマ汁のお昼を食べて閉会式、解散。私達はこの際せっかくだから午後もカヤックツーリングにでることに。お昼になって風が強く吹き始め、海上には白波が立ち始めてたけれど、たぶん夕方にはまた凪の海になるだろうと予想して浄土ヶ浜へ向かう。 閑散とした浄土ヶ浜には一人のダイバーの方がいて、浄土ヶ浜の海底に沈んでいる瓦礫の清掃活動をされていた。地元の方で、一見美しい景色だけれど、海底にはまだまだたくさんの瓦礫が沈んでいるんですと話していた。たくさんの大きな重機やダンプで瓦礫処理をしている光景とはまったく対称的に、たった一人でひっそりと肌寒い海に潜っている姿にちょっと胸が熱くなった。 温泉は、岩泉のホテル龍仙洞愛山。車中泊は道の駅いわいずみ。明日からは自転車で三陸海岸を走って、復興している三陸の姿をこの目で見たい。 10月9日 晴れJR八戸駅R45~JR種市駅~岩手県道の駅久慈 走行距離66km 道の駅いわいずみから北山崎に寄り道して青森県洋野町のJR種市駅へ車移動。自転車初日は、JR種市駅からJR八戸駅まで輪行移動して、いよいよ八戸から三陸海岸を石巻まで自転車旅。八戸から種市までは家内も自転車を漕ぐ。種市からは家内に車でサポートしてもらって本日久慈まで。 北山崎は閑散とした雰囲気。津波の被害はまったく受けていなくても、三陸に観光客が激減したのでそのあおりを受けてしまっているのだ。今、三陸の観光産業は、以前の元通りの姿に復興する時をじっと耐え忍んでいるのだ。 家内も自転車にたまには乗りたいだろうから、JR種市駅に車をデポして、自転車を輪行にしてJR八戸線で八戸へ。ほんとうは久慈から輪行したかったけど、震災により種市~久慈間は不通のままだから仕方ない。JR八戸駅には、駅構内に図書館があるのがいい。震災関係の本を見たりした後、自転車で走り始めたら家内のMTBにアクシデント。自転車の組み立てでうっかりチョッとした間違いがあったようで、無理にペダルを漕いだためチェーンがねじれて壊れてしまった。駅近くの自転車屋を探して修理してもらうのに時間をロスしてしまった。そのため楽しみにしていた八食センターでのお昼も遅くなって午後2時半過ぎになってしまった。忙しくお昼を済ませて八戸の市街地を国道45号線で種市へ。沿岸部を走る県道1号線でウミネコ繁殖地で有名な蕪島や種差海岸を見たかったので、今回は残念。 ひたすら45号線を種市目指して漕ぐ。八戸市は内陸部なので津波被害の様子はわからなかったが、列車の車窓から見た住宅地の様子では、一般家庭の家の庭に仮設トイレが置いてあるのが目立ったのは、電気、ガス、上下水道などライフラインに大きな影響があったのかもしれない。道の駅はしかみを過ぎると、岩手県洋野町に突入。そして洋野町にあるJR種市駅で、家内は車のサポートにまわる。今度は独りで国道45号線を飛ばしてさらに南下。途中小さな川を通り過ぎるたびに橋の上から川を覗くと、サケの遡上する姿が見られた。もちろんほとんどの橋は津波にやられて補修中である。久慈の市街地に入る手前で完全に日没。夜道を走って道の駅久慈で本日Finish。温泉は山根温泉ぺっぴんの湯、車中泊は道の駅久慈。 東日本大震災市町村別被害状況 (社会データ図録東日本大震災被害状況資料より引用)青森県八戸市 死亡者1人 行方不明者1人    津波で広範囲で浸水、住宅約650棟が全半壊岩手県洋野町 死亡者0人 行方不明者0人   住宅20棟や多数の漁船、JR八戸線鉄橋が流失岩手県久慈市 死亡者2人 行方不明者2人 石油備蓄基地で屋外タンク4基破損、大規模火災も 10月10日 晴れ岩手県道の駅久慈r268~小袖~道の駅のだR45~普代r44~黒崎~平井賀~道の駅たのはたR45~小本~田老~宮古市リアスハーバー宮古走行距離126km 早朝道の駅久慈をスタート。さすがに朝晩は冷え込む時期なので、何を来て走るか悩む。だんだん日が昇って温かくなることを期待して、ちょっと風の冷たさを感じながら夜明けの小袖海岸を走る。道路のいたるところに津波の傷跡が残っていたり、道はほとんど補修中といったところ。今回はいつものロードバイクではなくて、34年前のブリジストンユーラシア。ツーリング用のタイヤなのでスピードは出ないけれど、悪路でも安心して走ることができるのがいい。小袖の集落で道を間違えて漁港の中に迷い込んでしまった。海から帰ってきた漁船が朝の水揚げをして活気が感じられた。来夏はきっと海女漁も元の通り復興して欲しいと願う。小袖からは山道の急な登りをひたすら漕いで国道45号線の道の駅のだを目指す。登校途中の小学生が元気に挨拶してくれる。 海岸部に出ると野田村に入る。津波で小石のように流されてあちこち砂に埋もれたテトラを、砂浜に大きな重機が入って掘り起こし回収していた。とても人間には出来ない作業である。この後いたるところでダンプやユンボなどの大型工事車両が瓦礫処理をしていたが、物資を運ぶトラックとともに大型車両は大変な活躍である。そんな大型車両が行き来する復旧して間もない道を、復興の邪魔にならないよう自転車で走らせてもらう。国道45号線に合流して少し久慈方面に戻って道の駅のだで朝食休憩。道の駅のだは、三陸鉄道北リアス線陸中野田駅の駅前にある。私が到着するさっきまで、駅には通学の高校生でごった返していたらしい。震災以前はこれほどの混雑ではなかっただろう。なぜなら震災によって陸中野田駅は、中間駅から始発駅になってしまったから、きっと広く周辺から久慈の高校へ通学するために集まってくるにちがいない。 野田から45号線を海岸沿いに走って普代村に入る。45号線はここから海岸段丘の内陸部になるので、沿岸部を走る県道44号線を走る。しかしすぐに通行止め。仕方なくとんでもなく急な登り坂の迂回路に回って黒崎で県道に戻って黒崎灯台へ。国民宿舎は営業しているようだけど、なんとも閑散とした雰囲気。昨日の北山崎もそうだったけど、観光客が激減して活気がないように感じられた。…

第10回チャツボミゴケ公園スノーシューハイキング2024-3-9

高い山では北風が強く吹いているようで、ずっと雪雲がかかっていました。温泉大滝に立ち上がる湯気が気まぐれなつむじ風に翻弄されて大きな渦を巻いていました。 湯滝でも湯気のベールに包まれたビロードの絨毯が幻想的な光景を醸し出していました。 湯滝を過ぎると突然目の前に開ける穴地獄の風景。新たな新雪によって昨日のトレースはすっかりリセットされています。 今年は例年になく3月に入ってからどんどん積雪が増えてきました。スノーシューハイキングに参加したゲストの皆さんたちも、純白のデコレーションを纏ったチャツボミゴケの美しい風景に大満足です。 チャツボミゴケ公園スノーシューハイキングはまだまだ3月15日まで開催です。開催日のお問い合わせ、ご予約はこちらです。

第9回チャツボミゴケ公園スノーシューハイキング2024-3-8

3月に入ってから2度目の雪の恵み。またまたノートラックの雪原にリセットしました。新雪は日射の影響であっという間に重い春雪に化けてしまいましたが、木漏れ日の雪原に大の字になって青空を仰ぐのは気持ちいいものです。これはいつもの出発前の儀式風景。 チャツボミゴケ君たちも少しずつ春が近付いていることを感じているのでしょうか。今日は一段と蛍光グリーンの輝きが増しているように見えました。 今日はリスの足跡がいくつか見られました。重いモナカ雪に足をとられてつらそうな足跡はキツネかな。ウサギはまだで歩き始めていないようでまったく見られませんでした。 8日午前6時現在のパウダーサーチでもまた新たに10センチ近くの新雪が積もっています。さらに来週も雪マークが出ている天気予報です。例年ならこの季節のチャツボミゴケ公園スノーシューハイキングは雪不足が心配になるのですが、今年はまだまだ安心ですね。 かつて鉱山で働いていた方が詠んだ句です。「億万の秋ぞ 化石の 笹ねむり」、「地吹雪の 背曲りの列 黙と行く」です。

池ノ平湿原バックカントリーガイド2024-3-7

絶好のバックカントリー日和に恵まれました。今回はリフトを使わず林道をハイクアップ。ここは落葉松の森が美しくて、雪を纏ったメルヘンチックな光景に感動しながら楽しく歩きました。 スキー場トップからは昨日のトレースが一本あるのみ。兎平へと向かっていたので途中から分かれて池ノ平湿原外輪山へと続くショートカットコースを選びます。 この斜面があまりにも気持ち良さそうなので、一本滑ることにしました。あっという間の一本でしたが、しっとりと落ち着いたパウダースノーでした。 もう一度登り返して外輪山の一角に立つと、また素晴らしい絶景が次々と現れて楽しませてくれます。 初夏の頃から初秋にかけての高山植物の花々が咲き乱れる池ノ平湿原とは別世界のようにも感じられてきます。 雲上の丘に立つとその名の通り雲の上でした。今日はスキーヤーは私たちだけだったようで、静かな一日でした。 烏帽子岳の向こうには北アルプスの山並みが綺麗に眺められました。2本目は雲上の丘から湿原への今日一番の大斜面を滑りました。そしてまた登り返して見晴岳へと続く外輪山を周って三方ヶ峰手前のスロープを湿原に滑り込みました。凍結した鏡池の上には50センチの新雪が積もっていました。 下山途中で大きなカモシカに出遭いました。スキー場はなるべく滑らないで落葉松の森の中を選んで下山しました。

カルフガイドXCD

昨夜から今朝にかけて新たに20センチ近い新雪が積もりました。2月下旬から3度目の大雪です。この時期ですから積もっても融けるのが早いですが、重い雪なので家の周りはバックカントリーが出来るコンディションになってます。 そこで今日は今度バックカントリーガイドするためにレンタルするうろこテレマークスキーの点検をしておきました。 うろこテレマーカーにとってカルフガイドはエポックメイキングな愛着のある板です。ゲスト用に165㎝、自分用に195㎝です。