偵察GWのレイクカヤック奥利根湖2024-5-5
海がない群馬のシーカヤーカーにとって奥利根湖はパラダイス。GW後半4連休の3日目も最高の青空。豊富な国境稜線の山々の残雪とブナをはじめとする木々の芽吹きが透き通るような5月の青空に映えて最高のロケーションを楽しんできました。 今の時期は雪解けで湖は満水状態です。ダム湖であることを忘れてしまうくらい水線が上がるので、剝き出しの地肌が現れているところがありません。ちょうど花々も色とりどりに咲き始めていて、岸沿いをゆっくりパドリングしながら観察できました。 遠くから一番最初に白い花が目立ったのはオオカメノキでしたが、他にもコブシも咲きていました。ピンクっぽい鮮やかな花はムラサキヤシオツツジ。あとアズマシャクナゲも咲いてました。一番感動したのは、岸沿いの水際の木陰をよく見ると、イワウチワのかわいい花が満開の見頃。誰にも知られずひっそりと咲いていました。山桜は少し盛りを過ぎていました。 フィッシングボートも盛んに往来していて、ちょうど大きな魚と格闘している釣り師の船の近くを通り過ぎました。その頃から、風が出始めました。嫌な予感がしましたが、奥利根源流バックウオーターまで半分のところまで来ているのと追い風だったので、そのまま漕ぎ進みました。 紅葉真っ盛りの頃に来ると素晴らしい割沢手前の右岸の滝です。ブナも根付かない雪崩に磨かれた大岩壁です。ツツジの低木が秋の頃赤く染まっていたのでしょうか。 小穂口沢出合を過ぎてバックウオーター近くまで来ると、流氷にも出逢えました。 地図で見たらこの場所はすごいところなんですが、源流バックウオーターは今までのワイルドな風景からすると拍子抜けするような平凡な河原の風景です。上陸しやすい中洲が出来ていたので、大きな流木の上に腰かけて日向ぼっこして休憩しました。 ちょうど10時だったので、約2時間で漕いできました。帰りは向かい風が予想されるので少し緊張します。案の定、気まぐれな向かい風とそれだけでなくもっと厄介な突風に苦労しました。つむじ風みたいな突風はラダーでは制御しきれないくらい船が回されるので、時々片方のパドリングだけで修正しながらです。速度が落ちると風に流される影響も大きくなるので、ほとんど手を休めることはできませんでした。 知床の海を漕いだ時のあの気まぐれな突風を想い出しました。ダムのすぐ近くまで来て安心したのかパドルの手を緩めてしまい、突然の大風が吹いてカヤックが一回転してしまったのには参りました。でも空はずっと一日透き通るような青でした。上陸したらちょうど1時半でした。帰りは3時間漕ぎっぱなしでした。今シーズン最初のカヤッキングはトレーニングになりました。