芳ヶ平湿地群ニホンジカによる貴重な高山植物の食害が昨年にわかに問題化しました。水芭蕉の群生地ですべてがニホンジカによって食害被害を受けていることが分かったのです。このまま放置しておけば、芳ヶ平湿地群はおろか野反湖のシラネアオイやニッコウキスゲなど貴重な観光資源がある野反湖もニホンジカによって大きな被害を受けてしまいます。尾瀬の二の舞にならないよう関係機関が迅速に動いて、昨日大平湿原で試験的な獣害防止ネットの設置作業が行われました。

今若葉を開き始めた水芭蕉の群生地には、注意して地面を観察するとニホンジカらしき食痕や足跡がちらほら見つかりました。これからニホンジカの群れが頻繁にやってくることが今までの調査で分かっています。

試験的な獣害防止ネットの効果を見ながら、今後ニホンジカのより詳しい生態調査や獣害防止ネットの増設などを進めていけるのではないかと考えます。

ネット業者さんから設置方法のレクチャーを受けながら、関係者のみんなで協力して作業は順調に進みました。

完成です。池塘にはクロサンショウウオの卵塊がたくさん見られ、モリアオガエルの鳴き声も聴こえてきました。

登山道脇でも小さな花がちらほらと咲き始めていました。朝登りの時にまだ蕾のようだったイワカガミは、帰りには皆ピンクの美しい花びらを開いていました。

秋にはここに地元の中学生たちをガイドして、野生動物との共生についてや、さらに様々な地球環境の問題などにも関心をもってもらえるといいなと考えています。

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