September 2024

ぐんま県境稜線トレイルEエリア鳥居峠~四阿山探査2024

登りは的岩コースから古永井分岐へ。今日は朝から青空で絶好の登山日和のようです。浅間山が勢いよく噴煙を上げていました。なかなか壮観な眺めです。 先日歩いた七千尺コースの籠の登山や水の登山の稜線もハッキリとわかります。 古永井分岐で花童子の宮跡コースと合わさって2144m小ピークを目指します。途中にある見晴らしのいいガレ場にはマツムシソウが咲いていました。 2144m小ピークからいったん下がる木道の階段が非常に危険なことを再確認しました。つるつるに滑るのですぐ脇の踏み跡を辿ることをお勧めします。木道は貴重な植生保護のために設置されたのだと思いますが、ここは例外です。過去、転倒した登山者が遭難救助された事例もある場所です。 途中で嬬恋清水に寄ってみます。相変わらず冷たい湧水が出ていて登山者の喉の渇きを癒してくれています。 山頂から根子岳方面が綺麗に眺められました。根子岳の大隙間の草原は、今年はまだ整備が入っていないらしく藪っぽいそうです。そちらから来た登山者が露でビショビショですと話していました。 山頂で少し休んでから浦倉山方面の茨木山登山道分岐まで下ってみました。 本峰と合わせてこの小ピークが、方角によっては四阿山が双耳峰に見えます。三角点から振り返る本峰もピラミダルでかっこいいです。 茨木山登山道分岐から山頂に引き返して少し休んだ後、今度は根子岳分岐と長池分岐を探査。結構笹が伸び放題で藪っぽかったです。笹が濡れていないのが救いでした。四阿高原ホテルルートは冬季のスノーシュー登山者に大人気なコースですが、夏季は登る人が少ないです。四阿高原ホテルルートで登ってきた人は、この長池分岐で下山道を見過ごすことがよくあるようです。 長池分岐から鳥居峠分岐まで引き返して、下山は花童子の宮跡コースを選びました。登りの時にはまったく見過ごしていましたが、こんなに立派なマスタケを発見しました。

左京横手偵察2024

毎年必ず一度は野反湖から秋山郷へ抜ける山旅を楽しんできたのですが、コースの一部が立ち入り禁止になってもう3年も過ぎてしまいました。すっかり登山道の整備が入らなくなったので、どんなふうに荒れているのかわかりませんが、藪のひどさに困り果てて引き返してきた登山者もいます。 今回は無理せず左京横手の入り口くらいまで笹の伸び具合などを偵察するために歩いてみました。北沢までは6月のある雨上がりの日にサンカヨウの花を見に歩いています。その時よりもだいぶ笹が伸びた印象を受けました。 北沢から左京横手へと続く九十九折れの道からは3年ぶりです。ブナも混じる美しい森の面影を想い出しながら歩き始めましたが、少し歩くと深い笹薮が始まりました。 樹林の中の日が当たらないところになると登山道がはっきりわかって安心できますが、日当たりのいい南斜面は初めて歩く人は様子がわからないくらいの藪です。だいたい把握できたので、荒砥沢まで歩いて引き返しました。もう何十回と歩いた道だから、切明温泉まで個人的に迷うということはないでしょうが、この先イタドリ沢からに大倉峠まで相当笹薮の濃いところがあるに違いないです。 帰路クマの痕跡を見つけながら歩きました。最初サルかなとも思いましたが、糞の落ちていた場所から頭上の木を観察すると熊棚らしき痕を発見しました。細い木ですがウワミズザクラでまだ赤い実を残していました。 それからというもの、登りの時はまったく気が付かなかったのに、下りでは熊棚があちこちに目に入ってきます。毎日白砂山に登る人もみんな熊棚の痕に気が付かないのだなぁと納得です。 白砂山登山口まであと50mくらいのところで、クマ棚から落ちたウワミズザクラの大きな枝が落ちていました。登山者から熊はいますか?と良く尋ねられますが、もちろんいますよと答えているのは正解ですね。

夏の七千尺ルートトレッキング探査2024-9-6

前回歩いたのは内閣官房長官が新しい年号を発表する日だったのを良き覚えています。平成最後の年だったと思うと月日が流れるのは早いものでもう6年経ってしまったということです。その日は4月1日だったようで、だから途中までスキーを使って登ったような覚えがあります。 大きな溶岩がゴロゴロ転がっている水の登山の尾根は、風で雪があまりつかなそうだから右手の樹林帯の方をルートに選んだことも思い出します。夏の登山道ルートも展望が良くて、水の登山はとても素晴らしい山です。 鹿沢温泉で雪山賛歌が生まれたのは昭和の初めですが、七千尺コースという呼び名もきっとその頃に付けられたのでしょうか。昭和の初めころというのは、山スキーが流行っていたようだから鹿沢温泉と高峰温泉を結ぶ籠の登山と水の登山の稜線はツアーコースにもってこいの稜線だったでしょう。 この時期、黄色い小さな花のイワインチンがいたるところで咲いていて目を楽しませてくれました。たくさんの人が歩く登山道沿いで人に踏まれないようなところから茎をのばして咲いています。山頂付近ではオオカメノキかと思ったらなんとミヤマシグレでした。白砂山稜線のものと比べると実も葉も大きくてオオカメノキに似ています。 水の登山と籠の登山の間には赤ゾレという大崩壊地があります。浅間外輪山の仙人岳には白ゾレがありますが、残雪期に雪がいい感じにつながっていたりすると思わずよだれが出そうになります。今のところ、ちょっとデンジャラスなので理性で踏みとどまっています。 ところで稜線上の登山道は、ほとんど黒木の深い森の中に隠れているので涼しくて気持ちいいです。 最後のひと登りで籠の登山山頂です。ここは山頂が広くてしかも360度の絶景が楽しめます。 籠の登山もいつかスキーで登って滑ったことがありましたが、樹林が密でスキーコースには向かなかったように覚えています。現代的なバックカントリースキーよりもスノーシューツアーとして歩いたほうが楽しめそうです。 山頂から池ノ平湿原の火口の様子がくっきりとわかりました。古い火山であることがわかります。帰りは池ノ平湿原に寄っていくことに決めます。 途中びっくりするような落葉松の木に遭いました。野生の落葉松は、植林されたところで見る落葉松と同じ木だとは到底思えません。 池之平湿原へ下る遊歩道の木道が新しく付け替えられていました。歩くのがラクチンです。湿原の花はもうあまり見られないかと期待していませんでしたが、チョコチョコいろんな種類の花が楽しめました。 あとカモシカにも遭いました。ニホンジカもきっと群れで移動してくるのでしょうが、登山客の多い池ノ平湿原はカモシカにとって少しは安心して生きられるところのようです。 池ノ平外輪山の雲上の丘の斜面は、今シーズンのバックカントリーガイドで3度楽しませてもらいました。 最後に高峰林道を小一時間歩いて出発地の高峰温泉に戻りました。

夏の終わりの白砂山~八間山周回ルート探査2024-9-3

台風11号が発生した影響もあるのか、湿った南風の影響で天気予報は晴れマークにもかかわらず稜線には絶えず濃い霧がかかっていました。 せっかくの白砂山山頂ですが生憎の展望でした。 代わりにキアゲハが私たちの目前の地面に羽を広げて止まっているのを見つけました。 山頂で30分くらい天気待ちしましたが、なかなか霧が晴れそうにないので下山します。山頂から金沢レリーフまでは南斜面のガレ場にホソバコゴメグサの小さなかわいい花がたくさん咲いていて見事でした。 猟師の沢の頭付近で少し空が明るくなってきて、いよいよ白砂山山頂も霧が晴れて見えてくるかなと期待させてくれます。 しかしながらまたすぐに霧が湧き流れがっかりさせてくれます。でもその代わりに、稜線を流れる霧の風景も幻想的でいいものです。 堂岩分岐で往復ルートで戻るか八間山周回ルートにするかコース判断をしたときには、まさかこの後雨が降ってくるとは思いもしませんでした。予定通り周回ルートで八間山を目指します。 中尾根の頭から振り返ると、白砂山山頂部分だけはいつまでたっても雲がかかっているようでした。黒渋の頭まで樹林帯の尾根を鞍部まで下ります。その途中でポツポツと雨が落ちてきました。すぐに止むだろうと気にせず歩き続けましたが、次第に強くなってきて本格的な降りになってしまいました。 折り畳み傘もレインウエアも面倒でザックの中から取り出したのはずぶ濡れになってからでした。でもこの夏の終わりの時期ですから、雨にしばらく打たれるのが気持ちいいというのもありました。 八間山に着くころ雨もすっかり上がりました。振り返ると白砂山山頂の姿も薄く眺められました。 何もかもしっとりと濡れた雨上がりの森のたたずまいも格別です。そういえばアキアカネは、群れで飛んでいなかったです。もう山を下りる季節になったでしょうか。

第7回ノゾリチャツお散歩ツアー2024-9-2

土曜日のツアーは中止になりましたが、週明けの今回のツアーは台風がようやく消滅してくれて、なんとか実施することが出来ました。いつの間にかススキの穂も大きく伸びて秋の気配も感じられるようになった野反湖です。 ハクサンフウロやマツムシソウ、リンドウ、アキノキリンソウなどなど、台風の風に負けずに生き残った小さな花たちにたくさん会えました。丸山を下る遊歩道を歩いて湖畔に降りてみました。鏡のような湖面からの眺めもまた素晴らしいです。 午後はチャツボミゴケ公園へ。先週27日に来た時にチャツボミゴケの生命力の勢いを感じていたのでどう変化しているかとても楽しみにしていました。予想以上に緑色が増えていてびっくりしました。ゲストさんたちも初めてチャツボミゴケを見てその色の美しさに大感激していました。 まだまだチャツボミゴケの勢いは止まらなそうですから、これから秋へと季節が移ろう中でチャツボミゴケの新緑が増えていく様子が楽しめそうです。