前回歩いたのは内閣官房長官が新しい年号を発表する日だったのを良き覚えています。平成最後の年だったと思うと月日が流れるのは早いものでもう6年経ってしまったということです。その日は4月1日だったようで、だから途中までスキーを使って登ったような覚えがあります。

きな溶岩がゴロゴロ転がっている水の登山の尾根は、風で雪があまりつかなそうだから右手の樹林帯の方をルートに選んだことも思い出します。夏の登山道ルートも展望が良くて、水の登山はとても素晴らしい山です。

鹿沢温泉で雪山賛歌が生まれたのは昭和の初めですが、七千尺コースという呼び名もきっとその頃に付けられたのでしょうか。昭和の初めころというのは、山スキーが流行っていたようだから鹿沢温泉と高峰温泉を結ぶ籠の登山と水の登山の稜線はツアーコースにもってこいの稜線だったでしょう。

この時期、黄色い小さな花のイワインチンがいたるところで咲いていて目を楽しませてくれました。たくさんの人が歩く登山道沿いで人に踏まれないようなところから茎をのばして咲いています。山頂付近ではオオカメノキかと思ったらなんとミヤマシグレでした。白砂山稜線のものと比べると実も葉も大きくてオオカメノキに似ています。

水の登山と籠の登山の間には赤ゾレという大崩壊地があります。浅間外輪山の仙人岳には白ゾレがありますが、残雪期に雪がいい感じにつながっていたりすると思わずよだれが出そうになります。今のところ、ちょっとデンジャラスなので理性で踏みとどまっています。

ところで稜線上の登山道は、ほとんど黒木の深い森の中に隠れているので涼しくて気持ちいいです。

最後のひと登りで籠の登山山頂です。ここは山頂が広くてしかも360度の絶景が楽しめます。

籠の登山もいつかスキーで登って滑ったことがありましたが、樹林が密でスキーコースには向かなかったように覚えています。現代的なバックカントリースキーよりもスノーシューツアーとして歩いたほうが楽しめそうです。

山頂から池ノ平湿原の火口の様子がくっきりとわかりました。古い火山であることがわかります。帰りは池ノ平湿原に寄っていくことに決めます。

途中びっくりするような落葉松の木に遭いました。野生の落葉松は、植林されたところで見る落葉松と同じ木だとは到底思えません。

池之平湿原へ下る遊歩道の木道が新しく付け替えられていました。歩くのがラクチンです。湿原の花はもうあまり見られないかと期待していませんでしたが、チョコチョコいろんな種類の花が楽しめました。

あとカモシカにも遭いました。ニホンジカもきっと群れで移動してくるのでしょうが、登山客の多い池ノ平湿原はカモシカにとって少しは安心して生きられるところのようです。

池ノ平外輪山の雲上の丘の斜面は、今シーズンのバックカントリーガイドで3度楽しませてもらいました。

最後に高峰林道を小一時間歩いて出発地の高峰温泉に戻りました。

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