October 2024

野反湖八間山縦走トレッキングガイド2024-10-17

先日の四阿山のガイドが悪天のために中止になりましたが、山域を変え延期して野反湖八間山をガイドさせていただきました。例年より紅葉が遅れていたこともあり、今まさに錦秋に彩られた美しい野反湖の景色を堪能することが出来ました。 久しぶりにトレッキングを楽しまれるゲストさんにぴったりコースは、やはりなんといっても八間山を縦走して湖畔西岸を半周する野反湖一周コースです。スタート地に選んだ野反峠から、今日のコースが見渡すことが出来きるのがいいところです。 イカ岩の肩への登りと最後の山頂直下の登りがきついのですが、途中で休憩を入れながらゆっくり歩きました。赤や黄、オレンジと様々な色彩に感動の連続ですが、一番驚いたのではオレンジの葉に染まるホツツジにまだ可憐な花がついていたことでした。 湿った南風の影響で少し雲がかかり始めました。霧が流れる風景の幻想的な美しさに感動します。でも山頂からの遠くの山々の景色が楽しめなくなるのがちょっと残念でした。 白砂山の山頂は微妙に雲の中に隠れたままでした。八間山山頂でゆっくり休憩してから、茅野尾根コースを下ります。4日前に歩いた時よりも紅葉はさらに色濃く染まっているのもわかりました。 池の峠駐車場まで下りてくると、青空が眩しいほどの日が野反湖に降り注ぎ、国道脇のツタウルシやミネカエデの紅葉が美しく輝いていました。 今日はキャンプ場もお休みの日のようで、閑散としていました。他には誰もいないベンチで湖の向こうにどっしりと横たわる八間山を眺めながらお昼にしました。 ところで岳樺の黄葉の美しさを再発見したのが湖畔西岸遊歩道でした。シラカバ渕の森も美しかったのですが、エビ平からエビ湾を挟んだ押出し尾根の森の岳樺も素晴らしいことを知りました。 もうひとつ西岸遊歩道の良いところは、景色の素晴らしい眺めの場所にベンチがあるということです。トレッキングコース終盤で疲れが出てきたところで、適度に休んで紅葉の山も愛でることが出来ました。 今日は平日というのもあったかもですが、誰ともすれ違わない静かな山歩きも楽しめました。今週末20日日曜日が秋晴れになりそうです。野反湖の紅葉がおススメです。

白砂山トレッキングガイド2024-10-13

10月になって白砂山登山口の早朝の気温が6度から8度くらいに下がって、ようやく紅葉が深まり始めました。標高2000mの白砂山稜線の紅葉の見頃は、例年9月下旬から10月初めなので、今年はいつが一番の見頃だったのかわかりにくい年になりました。でも、そんな気難しいことにはこだわらず、今日のゲストの皆さんは白砂山稜線の紅葉の素晴らしさをたたえながら存分に登山を楽しまれていました。 ミヤマシグレとドウダンツツジの濃い赤やコメツツジとホツツジのオレンジなどが、秋の透き通るような青空を背景にハイマツやシャクナゲの緑の中に浮き出るように映えていました。 白砂山山頂は登山者で賑わっていました。稜線の細い登山道では、追い越していく登山者も向かい合う登山者もお互いに思いやりが大切です。安全にすれ違える場所をお互いに確保して譲り合える心がないと楽しめないでしょう。 そして静かな自分だけの山を楽しみたいなら、白砂山から先の谷川岳へと続く稜線トレイルをお勧めです。 ニッコウキスゲが咲き乱れた初夏の稜線の風景が懐かしいです。アキアカネが乱舞した真夏の稜線の風景もいつの間にか過ぎ去っていました。 次は下界で冷たい雨が降る日があれば、稜線では霧氷の美しい風景に出逢えることでしょう。1ヶ月以内には初冠雪できる日もあるかもしれません。 堂岩分岐に戻ってきて、そのままシラビソ尾根コースで戻るべきか迷いましたが、今日みたいな一日青空に恵まれる良い日はないので思い切って八間山への周回コースを選びました。黒渋の頭の先にはまたいくつもの名もなき小さなピークがあって登り返しが大変ですが、振り返れば何度も白砂山の姿を眺められるので景色が楽しめます。さらに白砂川と四万川源流域の奥深い山々も足下に眺められるのも興味深いです。 白砂山稜線の紅葉は今週いっぱいは楽しめることでしょう。また野反湖の紅葉はまだまだこれから10月下旬頃まで楽しめそうです。

第5回ラムサール芳ヶ平湿地群お散歩ツアー2024-10-10

久しぶりのラムお散歩ツアーでした。ようやく秋雨前線の影響から脱して朝早くから晴れました。我が家からもモルゲンロート色に輝く芳ヶ平湿地群の山々が眺められました。 午前11時頃になると、芳ヶ平湿地群展望台では霧が時々流れて視界を遮るような天候でしたが、かえっていつまでも離れがたい幻想的な風景が楽しめました。 渋峠では今朝初霜が降りたそうです。10月10日に初霜はちょっと記録的に遅いのではないでしょうか。正午の気温は8度でした。 カエルまで大きくなれなかったモリアオガエルのオタマジャクシは、越冬体制に入ったようで一匹も見られませんでした。 お昼は風さんのお蕎麦ランチです。こちらでは新蕎麦でした。新鮮な蕎麦の香りが口いっぱいに広がって幸せになれました。 午後はチャツボミゴケ公園へ。第11回ノゾリチャツお散歩ツアーで前日来たばかりですが、毎日のように訪れると新たな変化や発見などの小さな驚きがたくさんあります。 今日もさらに成長を続けているチャツボミゴケの生命力を勢い良く感じることが出来ました。

秋の野反湖トレッキングガイド2024-10-8

雨に濡れながらのトレッキングもまたいいものです。紅葉が進んでいる草木の様子を愛でながら歩きました。出発時、少し風が強かったので、予定のコースを少し短くしましたが、午後は風も止んでくれました。 釣り人も稀なくらい誰にも遭わない野反湖でした。ゲストの皆さんは、ヤマウルシやハクサンフウロの葉っぱの鮮やかな赤や岳樺の森の黄色、ヤマドリゼンマイやノギランのオレンジなどが織りなす湖畔の風景に出逢えて感動されていました。 雨の中ひっそりと静かにたたずむ無人の正一小屋の前を通り過ぎました。昔よく雪のある時期にお世話になったものです。天井の梁には必ず大きな青大将の抜け殻がぶら下がっていました。 春の頃になると、小屋からヤカンとヒシャクをもってスキーで水汲みに行ったりもしたのは、今ではもう懐かしい思い出です。 日本海にそそぐ最初の一滴です。

第10回ノゾリチャツお散歩ツアー2024-10-7

月曜日の野反湖は観光客の車が少なくてほんとうに静かです。草津温泉行のバスへと乗り急ぐ人々で喧噪の長野原草津口駅から離れて野反峠までやってくると、まさに別天地の天空の湖です。 まだまだこれから紅葉が深まっていく森や草原とゆっくり会話しながら湖畔まで下りるコースを散歩しました。 お蕎麦屋さんもいつもより空いていたので、月曜日のツアーはお勧めかもです。新蕎麦に切り替わるのは10月下旬なら確実とのお店情報です。熱いきのこ汁で食べるキノコ三昧そばが、これからの季節だと体も温まっていいですね。 チャツボミゴケも、またさらに輝きを増して私たちを迎えてくれました。湯滝の左岸の壁は、伸びた藪で見えにくいのですが、ある場所に立つとよく見えます。 チャツボミゴケは今まさに最高の見頃です。遠くから観察するので、双眼鏡も活躍するかもです。 チャツボミゴケの形に注目です。なんとなく丸くなって見えるところがあります。昔マリゴケと呼ばれていたそうです。 帰りは旧太子駅にも寄って群馬鉄山の歴史などを振り返ることもでき充実したツアーでした。

第1回E-Bike&Trekking花豆ツアー2024-10-5

中之条六合の山里や奥山の大自然をたっぷり楽しんじゃおうという特別企画のE-Bike&Trekkingツアー第1回です。道の駅六合にある宿花豆から白砂渓谷ラインをE-Bikeで漕ぎ進み、標高1560mの野反峠を目指します。車で通り過ぎるのでは眺められない渓谷の景色や、古い石仏を探し求めたりもできます。今回は自転車から手が届く高さに熟した山ブドウの実がたくさんなっているのを見つけました。みんなで一粒味わって山里の秋を実感することができました。あちこち寄り道しながら様々な出逢いを楽しめるのもE-bikeツアーの醍醐味です。 ちょうどお昼頃に野反峠に到着。深い霧の中、少し霧雨模様でした。初めて野反湖に来たのに、湖が姿を現してくれません。晴れることを願いながら野外テーブルで花豆特製おにぎりランチです。そして午後は八間山のトレッキングです。 登山道沿いにはまだまだ秋の花がいくつか咲いていました。前回目が覚めるような満開のホツツジの花でしたが、まだ残っているのにはびっくりです。イカ岩の肩からイカ岩の頭までの登山道沿いが一番きれいな紅葉が楽しめました。野反峠から合流した2人のゲストさんを含めて全員7人が1934,5mの八間山に無事登頂。まったく視界が無いのは残念でしたが、登山初心者の皆さんは達成感でいっぱいの笑顔です。 下山後はまだ霧のベールに包まれたままだった野反湖の景色を見るために湖畔へ降りてみました。 帰りの野反湖から道の駅六合までは30分のダウンヒル。霧が濃いところは体が濡れてちょっと寒かったので、今度からはレインウエアや手袋を準備するといいかな。

野反湖シラネアオイ群生地保全活動2024-10-4

シラネアオイ群生地保全事業である草刈り作業は、野反湖の毎年のお決まり行事です。今年もあっという間に一年が過ぎたなと実感します。 先日芳ヶ平ネイチャーラーニングでガイドさせていただた地元の中学生たちも、先生たちと一緒に手刈りで作業頑張っていました。 今年5月のシラネアオイです。この花を毎年楽しみに訪れる観光客の方がたくさんいます。ボランティアに参加して作業する方々は、来年の春、野反湖の雪が融けて一番最初に咲くシラネアオイの花に様々な願いを込めて汗を流しているようでした。 今年二月の野反湖バックカントリーガイドでゲストさんとともにエビ山山頂から眺めた八間山です。 これから秋が深まるにつれて登山道に霜柱が立つ日があることでしょう。野反湖の11月はいつ雪が積もってもおかしくない冬です。バックカントリーの季節ももうすぐ目の前にですね。この時期が一番好きかも!

中之条町六合地区の自然と歴史を訪ねて2024-10-2

六合地区の自然とともに先人たちの足跡を辿る歴史を偵察したり下見することも楽しいです。9月30日は、吾妻線のルーツを探るというテーマで、チャツボミゴケ公園と旧太子駅を下見してきました。 視点を変えると今までの概念がひっくり返って新鮮な驚きや発見があります。今までのガイドの流れや話の中身も変わります。当日どんなガイドをしようかと、文献のページをめくりながらあれやこれや調べ直します。 群馬鉄山の歴史を改めて紐解いてみると、今までばらばらだったことがつながったり、先人たちの苦労や熱い思いが伝わってきたりして興味が尽きません。 ガイド当日は太子線の廃線跡も生徒たちと訪ね歩く計画です。 10月1日は、道の駅六合からE-bikeで白砂渓谷ラインを漕いで野反湖までの紅葉の様子も偵察しました。 野反湖は数日の間にどんどん色付きが進んで秋らしくなっていました。ススキの穂が大きく伸びて風に揺られる風情がなんともいえずのどかです。 白砂渓谷ラインもなんとなく木々が黄色くなっていて、真夏の陽ざしがきつかった頃の濃緑の森が懐かしく感じます。 白砂川源流の盟主白砂山も今日は綺麗に遠く輝いています。 E-bike&トレッキングガイドも、ちょっと視点を変えてチャレンジしてみる新しい試みです。 ところで10月2日は青空に恵まれて、吾妻線のルーツを訪ねるテーマで楽しいガイドの一日でした。