記録のないエリアのスキールートを開拓するのは楽しい。2004年に営業を廃止したスキー場からアプローチしてセバトノ頭を目指してみた。誰にも会わない山スキーは、やっぱり楽しいなぁ。

旧ゲレンデトップまでまずはハイクアップ。振り返ると平標山と仙の倉山がわかりました。

西沢の頭経由で稜線上をルートに選ぶことも考えましたが、今回はできるだけガラン沢源頭斜面へとトラバース気味にルートファインディングして、県境稜線上のどこかに上手く這い上がれるところはないか探してみることにしました。

美しいブナの森を抜け沢に滑り降りると、雪崩に磨かれたガラン沢源頭斜面がはるか上方に見えてきました。

無木立の斜面は雪崩そうでとても怖くて入れそうもないので、ちょうどコメツガの濃い樹林帯の斜面が県境稜線上へと這い上がれそうです。

なるべく県境稜線上の標高の高いところを狙ってコメツガの樹林帯をシール登行続けると、雪原が広がりました。四万川源頭斜面が足下に広がり、向かいの山の稜線に見覚えのある突起が目に飛び込んできました。コシキノ頭に違いないです。

雪の中に偶然古い渓流シューズを見つけました。この辺りには登山道などないので、無雪期は藪を漕ぐか沢を遡るかです。古い渓流シューズの持ち主は、いったいどんな山旅をしたんだろうと想像力が膨らんできます。

この雪原はどうやら笹平と呼ばれている場所のようです。セバトノ頭と思われる平らな森はもうすぐそこです。その向こうには上の倉山から忠次郎山、さらに上の間山と県境の山々が続いているのがわかります。高曇りながら素晴らしい展望が楽しめたので、今日はここまでで十分満足です。

上州側はクラストしていて、なかなか手強い滑りだったけれど、越後側は新雪を巻き上げて豪快に滑ることが出来ました。

登ったり滑ったりの繰り返しが多いルートは、断然ウロコテレマークの機動力が生きてきます。

ガラン沢は水流が出ていました。慎重に渡渉して旧ゲレンデに出れば快適滑降が待っていました。

セバトノ頭は平らでな樹林帯ですが、四万川源流とガラン沢源流、セバト川源流と白砂川源流という十字のジャンクションピークです。わかりにくい地形ですが、きっと地図マニアにとっては知る人ぞ知るエリアだと思います。

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