December 15, 2024

solo live vol.1/デビッド・マレイ

このレコードを買ったことはよく覚えています。大阪阿倍野アポロビルの三木楽器の輸入盤特設コーナーで偶然見つけました。Solo live2もあったので、両方とも手に入れました。とにかくインディアナナビゲーションから出たデビュー盤にぞっこんだったので、当時の私にとってジャズサックスのアイドルでした。それほどのデビッドマレイですが、1984年2月から3月にかけてニューヨークジャズ旅をしたときにライブで聴くことは叶いませんでした。1年後日本に来てスケッチオブ東京という作品を残していますが、日本でもライブには恵まれませんでした。その代わりに1984年のニューヨークでは、ビレッジバンガードでファラオサンダース4のライブがあって2夜も楽しみました。あの有名なYou’ve Got To Have Freedomをステージの間近で聴けました。ほんとうに迫力の演奏でした。デビッドマレイはそんなファラオサンダースの下の新しい世代です。ソロでLP2枚分の作品を作ってしまう大胆さと斬新さは、ファラオサンダースとは明らかに違う次元にいる凄いジャズマンです。このLPが録音されたのは1980年5月30日ですが、ジャックデジョネットのスペシャルエディションの録音に参加したのは1979年3月ということで、ソロで演奏会をしても貫禄十分だったことでしょう。ところで、1曲目のBoth feet on the groundで始まりますが、演奏会も実際にこの曲から始まったのでしょうか。舞台の上を歩き回りながら吹いているマレイとお客さんの反応が生々しくわかる録音です。

trane`s reign/ジョン・コルトレーン

次は何だろう?と2枚目を引き抜いたらまたもやコルトレーンでした。シーツオブサウンドが絶好調なスタンダードコルトレーンの見事な演奏が楽しめました。リズムセクションはレッドガーランド、ポールチェンバース、アートテイラー達です。スタンダード曲中心のワンホーンカルテットものとしては1曲の演奏時間が長いのは、饒舌なコルトレーンらしいですね。ところで、このLPはセッティン・ザ・ペースとしてすでにリリースされていたものを1970年にトレーンズレインとしてタイトル名を変えて再発売したことを今回初めて知りました。ジャケットが変わるのはよくありますが、タイトル名まで変わるのはめずらしいと思います。慌て者は絶対買ってしまいますね。今日は朝から最高な青空の天気に恵まれていました。こんな日に出かけられないときは、棚から一枚のジャズレコードが慰めてくれます。