テナーサックス奏者がソブラノやアルト、フルートなどを持ち替えて演奏することは普通に見られますが、さらにトランペットやフリューゲルホーンも演奏するジャズミュージシャンは珍しいです。チャーリーパーカーの弟子だったトランペットのレッドロドニーとの双頭クインテットのレコードからアイラサリバンを知りましが、こちらはアイラのソロ名義のアルバムです。1978年録音ですが、輸入盤コーナーで見かけた覚えがなく、リアルタイムでは全く知りませんでした。ずっと最近になってから中古版で手に入れたものです。まずは、アルプスかヒマラヤの高峰氷河の山をイメージしたジャケットに魅かれます。ホレスシルバーの名曲ピースが安らかな雰囲気で演奏されていますが、アルバム全体のイメージも宮沢賢治のやまなしの12月の世界のような、なんだか平和な感じを受けます。