10代の頃はもっぱらカセットテープに録音してジャズを愛聴することが多かったです。はじめの頃は、近所のジャズ好きのお兄さんのコレクターからだったり、FM放送をエアチェックしたりでした。やがて貸しレコード屋というのが流行るようになってからは、スライ&ザファミリーストーンとかシカゴとかジャズ以外のジャンルなどもチャレンジ的に借りて録音し、幅広く聴けるようになりました。でもまぁ、振り返ってみると、今みたいにネットで手軽に世界中の音楽が聴ける時代とは比べ物にならないくらい不便な時代でした。ところで、カセットテープの種類は単純なものではなく、「ノーマルポジション」(TYPEI)、「ハイポジション」(TYPEII)、「メタル」(TYPEIV)などの種類があって、お気に入りのレコードはちょっと値段が高いハイポジションのカセットに録音していました。この2枚組のレコードは、たしか少し高額なTDKの0分SAテープに録音してました。録音クレジットをインデックスカードに色分けで丁寧に書いて、他よりもちょっと格上の扱いというか聴き方でした。A面のピアノイントロダクションから処女航海へと感動的に演奏されていく演出は、今聴いてもやっぱり感動モノです。このレコードはずっと後になって、中古で手に入れたものです。