ガスガスのホワイトアウトの中、GPS頼りに手軽そうな美瑛岳を登ってみた。標高1235m地点で突然私達の進行方向を横切っている山親爺の足跡。しかもホヤホヤのが右の沢から左の尾根上のハイマツへ。もちろん速攻下山したのはいうまでもない。下山の途中で、あとから登ってこられた地元のテレマークガイドさんとすれ違う。「山親爺を怖がっていたら、北海道の山は滑れないよ・・・」と、ご教示されて、確かにごもっとも。でも今日のところは撤退なのだ。そしたら秋田の方でクマ牧場から脱走した羆のニュースが流れていて、びっくりである。
下山後、翌日はトムラウシを滑りたくて登山口のトムラウシ温泉へ道路のアクセスを問い合わせてみる。現在登山口までの道路が工事中で通行できるのかわからないというようなことで、急遽オプタテシヶ山に変更する。
翌朝、山親爺対策を万全にして、新得側のトノカリ林道からオプタテシケ山へ。奥深い森の中を歩いていると、スケールの大きな十勝大雪山系の山に呑まれてしまうような感覚になる。北海道の風景は群馬の山の雰囲気とだいぶん違っていて、まるでアラスカとかカナダの大陸的な風景に似ていると思う。昔何かの本で誰かが書いてたことだけど、北海道の山は山親爺がいるから内地の山と違って素晴らしいなんてこと想い出す。確かに今感じるこの緊張感は、いつもどこかで山親爺に見張られているからかもしれない。なかなかオプタテシケ山が現れないので、時間を気にしてちょっと焦り気味でしたが、やっと現れた!
立ちはだかる真っ白いほぼ無木立の大斜面を前に、登行ルートは単純に登るだけだ。登るに従い斜度もきつくなってきて、ザラメ雪がかなり緩んでいるコンデョションなので雪崩が少し心配。
山頂は細い稜線で、反対側からガスが湧いてきていて昨日登った美瑛岳側の山はまったく分からない。ただそちら方面から登山者一名のツボ足の痕が残っていた。
ガスがこちら側へ立ち込めてくる勢いを感じたので、遅れてきた家内は途中までであきらめてもらい、速攻下山。
おまじないにクマ撃退スプレーと空のペットボトルを鳴らしながら歩いたからかな、昨日と違い今日は足跡にも遭わずほんとうに良かった。
おはようござます、所沢おかもとです。
ご無沙汰しています。
オプタテ懐かしいです、北海道在住時にここによく通ってました。
上りにつけたトレースにクマの足跡が上乗せされていることがよくありました。でも、あの頃は熊の方が警戒してくれていたのか出くわすことはありませんでしたね。
ちなみに表紙写真にある、春のオプタテの東面の深い沢の上部で起きた雪崩が、この眺めの良い広い沢床までビーム砲のように何筋も流れてきます。信じられない走路の距離ですが、末端のデブリの高さはちょっとした古墳並みになりますので、眺めが良いからとテン張るととてもヤバい場所です。
お久しぶりです。岡本さんの通い慣れた山だったのですね。
2日間とももう少し天気が良ければ十勝の山の様子がよく分かったので、
また訪れてみたいエリアです。
ハイクしていた林道は、おしゃられる通り雪崩の走路にもなるところだったんですね。
知らぬが仏でしたが、それくらいのスケールある山容と積雪量のある山ですね。
コメントありがとうございます。