February 12, 2025

2004シークレットkuniBC「3月のガラン沢」

ガラン沢の山奥に人知れずコンコンと湧く温泉があるという。紅葉真っ盛りの10月、その噂を聞きつけて山岳会で訪れたことがあった。それから数年後、今度は沢登りではなくスキーで再訪してみた。誰が持ち込んだか知らないあのバスタブの即席温泉は、雪の中でも持ちこたえているでしょうか。 温泉が湧くところは、ガラン沢の支流湯ノ沢の奥。秋の紅葉の時期なら沢登りで日帰りルートです。湯ノ沢という地名が付けられているくらいだから、昔から里人には知られていたのでしょう。ただ湯ノ沢を遡行していくとさらにまた左岸からダン沢という支流が合流します。温泉が湧いている場所はそちらを少し遡行した右岸の藪っぽいザレ場だったと思いだします。 ダン沢の源頭の山はその名もずばりダン沢の頭です。ようやく標高2045mのダン沢の頭に到着。展望が抜群です。今夜はこの先の湯ノ沢の頭との間の稜線上でテントを張って一泊の予定です。大きな荷物は置いて、午後はお風呂セットだけをもって温泉スキーに出かけます。 ザラメ雪も春の陽ざしの暖かさでちょうどよく緩んでくれて、ダン沢を快適滑降です。 下るにしたがい残雪が切れて雪の量も少なくなってきます。スキーでたどり着けるか不安になってきましたが、覚えのある右岸の台地上の場所はすぐにわかりました。 ポリのバスタブもすぐに見つかりました。やはり厳しい気象条件に耐えられず半壊状態でした。それでも一人だけならまだ十分に入浴できました。 ガラン沢温泉はいい湯でしたが、テント場に帰るにはまた汗をかかなくてはです。