June 2025

志賀高原・四十八池トレッキングガイド2025-6-19

まだところどころ雪渓が残る志賀草津道路の峠道を越えて志賀高原へ。途中の草津温泉が見下ろせる展望台でぐんまちゃんに出逢えました。標高2172m芳ヶ平湿地群展望台付近の気温は19度で、おそらく今日の下界の猛暑からは想像できないような涼しい風が吹いてました。 片道600円の前山リフトで前山湿原へ。ワタスゲの大群落に迎えられました。 これからまだまだ綿毛が成長していきそうです。7月頃になれば、晴れた日の風の強い日にいっせいに綿毛が飛んでいくことでしょう。 渋池ではモリアオガエルの鳴き声がたくさん聴かれ、卵塊も岸辺の草むらにたくさん産み付けられているのがわかりました。いよいよ森の木陰の道が四十八池へと続きます。すると急にブヨかと思われる虫がまとわりついてきました。嚙まれはしませんでしたが、結局この後前山湿原に戻るまでずっと鬱陶しい思いをさせられました。これからますます生き物たちが活動的になる季節なんでしょうが、ブヨやアブやハチは困りものです。はやくアキアカネの群れが高い山目指して飛んでくるのが待ち遠しいです。 そんな森の中でも自然観察は興味深いものとの出逢いがたくさんありました。この冬の大雪のせいでしょうか、いつもよりたくさんの木が倒れていました。根こそぎ転がっているものから、太い幹を真っ二つにして倒していたり、かろうじて倒れていませんが斜めに傾けられていたりです。森が生きていることを教えてくれます。 四十八池ではまだミズバショウが見られました。他にはヒメシャクナゲやイワカガミなども見頃でした。 東屋で少し遅めのお昼休憩にしました。森の小道では、オオカメノキやムラサキヤシオツツジ、コミヤマカタバミ、ツバメオモトの花が楽しめました。

奈良俣湖カヤック初漕ぎ2025-6-17

今冬の大雪の影響を大きく受けて、ダム湖解禁も例年より2週間くらい遅くなったようです。こちらの都合もなかなかうまく日程が組めず、2025シーズン初漕ぎはいつの間にか6月半ばの夏至近くになってしまいました。 下界では今日も猛暑日のようで、梅雨入りしてから日もたっていないのに中休みの晴れの日がしばらく続きそうです。大石沢のバックウオーターにはまだ大きなスノーブリッジが残っていて、冷気がうすい霧となって漂い幻想的でした。 前線の影響で朝のうちは北風が少し強く吹いていたので、奥利根湖はやめて奈良俣湖を選んだのですが正解でした。高い山は雲に覆われて見えませんでしたが、やがてスッキリと姿を現すようになる頃風も収まりました。 4月のバックカントリーツアーで至仏山から眺めた奈良俣湖や谷川連峰の景色を思い出します。あれからわずか2か月しかたっていませんが、季節の移ろいの早さに改めて驚かされます。日本が四季のはっきりした自然豊かな国であることも実感します。 6月の奈良俣湖は、緑の楽園です。森も湖水もすべて緑です。エゾハルゼミが大合唱する中で、アカショウビンの高い鳴き声も聴き取れます。山ツツジやナナカマドの花もポツンポツンと見つけることができました。 本流バックウオーターでは、大きな鯉の恋の季節でした。ドボンドボンと激しく飛沫を上げて雄が雌を追いかけていました。雪代が多いのか満水状態の湖畔は、何とか一ヵ所上陸ポイントを見つけることが出来ました。 お昼近くなると、雲一つない青空に恵まれました。湖面にはからりとした涼しい風が時々吹き渡りなんと気持ちいいことか。 出艇場所のキャンプサイトでは時々カエルの鳴き声が聴こえてきました。水辺の樹々に目を凝らしてみると、いくつかモリアオガエルの卵塊がありました。緑の6月は、もっとも命輝く季節でもあります。

BIKE&KAYAK 琵琶湖

2011年 11月2日 晴れ 信州の山奥の廃村にかつてあった棚田を復活させるために、築100年以上の古民家に移住する泥兎氏(かつては雪兎氏だったが・・・)を訪ねた。苦労するも泥兎氏自慢の開墾した田や畑、小道や水道などを案内してもらう。そして長い夜は、久しぶりの再会で楽しいおしゃべりは尽きない。囲炉裏で焼いたごちそうの五平餅は、なんとこの秋に初収穫した棚田の新米だ。さらにお風呂も、わざわざ薪で沸かしてもらったお湯という贅沢さ。 翌朝も天気は素晴らしく晴れて、鹿島槍から白馬三山までの稜線がスッキリと眺められた。気分がいいので、朝食後、泥兎氏夫妻が自家焙煎のコーヒーとアップルパイがお勧めだという、大町市のカフェまでサイクリング。 自家製アップルパイはボリューム満点で、二人で1つをいただいた。古いスキーを使ったインテリアは、春の雪倉岳や朝日岳の楽しかったスキーツアーが想い出される。お世話になった泥兎夫妻とお別れして、午後は初冬の雪倉岳を眺めにチョコっとツーリング。 紅葉に彩られた秋の山も過ぎ、純白になる厳しい冬を前に何も身にまとわずスッキリとした山容の雪倉岳が、ひっそりと静かに眺められた。温泉は、富山県朝日さざ波温泉、車中泊は北陸道SA有磯海。 11月3日 晴れ 滋賀県彦根市r2~長浜市r331~道の駅湖北みずとりステーションr44~木之本R8~塩津R303~大浦r557~海津r54~今津r333~高島市道の駅しんあさひ風車村 翌朝、北陸東海縦貫道を経由して名神高速道彦根インターまで移動。午後12時半に多景島や竹生島への観光船が発着する彦根港をロードバイクでスタート。なんとなく反時計回りだ。休日の琵琶湖の道は、サイクリングを楽しむ人がほんとうに多い。道も平坦で走りやすく、景色もいいし、キャンプ場や公衆トイレのある施設が適度にあって、ツーリング環境は申し分ないと感じた。 琵琶湖の水面を身近に感じながら走っていて、一番強く感じたことは水に恵まれた豊かな土地だということ。琵琶湖に注ぐ無数の河川や湧き水と肥沃な水田が、歴史と文化を育んだことは当然だろう。そして、琵琶湖に生息する水鳥の多いことにも驚いた。車通りの多い道端からでも、大小様々な水鳥が群れている姿が観察出来た。 11月3日文化の日は、各場所で様々なイベントを通り過ぎる。長浜市は、大河ドラマ「江」ゆかりの地。秀吉の居城だった長浜城、合戦跡の賤ヶ岳など快調に通過、ところが塩津で県道512号線の奥琵琶湖パークウエイの入り口を見落とした。おかげで楽はしたけど、琵琶湖岸をパーフェクトに1周出来なくなってしまい、ちょっと心残り。 その後は、注意深くナビゲーションして、午後3時半ぴったし、高島市の道の駅しんあさひ風車村を今日のゴールにする。本日の走行距離約70km。移動平均速約22km。本日の温泉は高島市朽木のてんくう、車中泊は道の駅くつき本陣。 11月4日 晴れ 道の駅湖北みずとりステーション付近~奥琵琶湖~竹生島~海津大崎 昨日、自転車でカットしてしまった奥琵琶湖パークラインからの心残りの風景を確かめるべく、今日はカヤックツーリングだ。道の駅みずどりステーションでフェザークラフトのK1を組み立てていると、すぐ隣にある環境省施設の職員の方から、ちょうど飛来している雁に刺激を与えないようこの付近から出艇しないでくださいと声をかけられる。あの「大造じいさんと雁」の雁である。ということはシベリアからの冬の渡り鳥にちがいない。たしか雁のリーダー残雪はそうとう頭が良くて仲間思いだった。。職員の方の話ぶりから雁はそうとう大事にされている水鳥のよう。組み上がったカヤックはもちろん車の屋根に載せて移動。近くの片山トンネルの入り口付近から出艇した。 天気予報では全国的に快晴のはずだったけど、琵琶湖はやはり盆地の中の大きな湖という特殊な地形のためか、湖面は朝から濃い霧でいつになっても晴れる気配無し。カヤックから賤ヶ岳を仰ぎ見てみたいと思ってたけど視界無し。でも幻想的な雰囲気でよかったかも。 奥琵琶湖パークラインのつづら尾展望台がある小さな半島の岸にカヤックを着けて、早めのお昼にする。この半島の先端から竹生島までは2kmしかなく、島渡りするのに一番距離が短い。今日は風も弱くほとんど凪ぎ状態なので、島を回って海津大崎まで漕ぐことにする。 ここまで漁をしている漁船1隻と、ブラックバスを狙ってるモーターボートの釣り船2隻とすれ違っただけ。のんびり竹生島に近付いてカヤックからお寺や神社を眺めていたら、突然島影から観光船が港に入ってきたのにびっくり。ちょっと焦った。 海津大崎までのんびり漕いで、大崎観音の近くの浜でカヤックツーリング終了。サポートの家内にピックアップしてもらい、高島町朽木のてんくう温泉へ。車中泊は、道の駅くつき本陣。 11月5日 曇り後雨 高島市道の駅しんあさひ風車村r333~萩の浜R161~道の駅琵琶湖大橋米プラザ~大津港r18~r102~石山r559~近江八幡市r25~彦根市 一昨日のゴール地点である道の駅しんあさひ風車村からスタート。今日もやっぱりどんよりとした朝で、湖の景色はぼやけていたけど、白ひげ神社の鳥居あたりで雲間から朝日が射しだした。 国道161号線は交通量が多くチョッと走りにくいけど、ほとんど平坦な道なのでなんと快適なことか。朝の6時半頃出発して、途中琵琶湖大橋のたもとの道の駅に寄り道休憩して、9時頃琵琶湖の南端の瀬田の唐橋を通過、今度は琵琶湖東岸を北上。通称さざなみ街道といわれる県道559号線は、まさに自転車にとって快適な道。だんだん空が怪しくなってぽつりぽつり降ってきそうな気配のする中、1周のゴールである一昨日のスタート地点、彦根市の彦根港を目指す。 ちょうどお昼の12時きっかりに到着。一昨日は12時半にここをスタートしているので、琵琶湖は1日で1周できるちょうどいいコースだと実感。いつか時計回りでまた走りに来たいところだ。 本日、温泉無し、車中泊無し。

粟島シーカヤック横断&キャンプ2009

2009年8月15~16日 粟島へは2度目のシーカヤック横断である。夏休み残り2日をどう過ごすか思案した末の選択だった。数日前の飛島横断の後味の良さもあったのかも知れない。それに、何しろお盆だからどこへ行っても人だらけに違いない。粟島には立派なキャンプ場があるけれど、大海原をわざわざ漕いでキャンプする人間はまずいないだろう。お盆の日など温泉宿に空きがあるはずもなく、自然な成り行きで今回のプランが実行されたのだった。 群馬の自宅を出たのが朝の5時過ぎ。お盆の割には1000円高速が空いてて、新潟県の北の端、山北町府屋に辿り着いたのが9時半過ぎ。天気予報通り海はベタ凪そうである。粟島もすぐ手が届きそうな距離でよく見える。大急ぎで出艇準備をしなければならない。K2は家で組み立てておいたので車の屋根から降ろすだけだけど、2人分のキャンプ道具や様々なものをカヤックに積み込んだり、車の駐車場所を確保したりでてんやわんやである。どうにかこうにか海に浮かんだのは10時をとうに過ぎる。午後になると風が少し強まる予報が出ていて不安もあるけれど、GPSの距離表示では24,5kmだ、安定感のあるK2だから多少荒れても漕ぎきれるだろう。いよいよ海に浮かぶ。 今日も進路はほぼ西。粟島を目指してひたすら漕ぐのみ。お昼過ぎ、右の彼方に白い船影。飛島でも遭遇した北海道航路の大型フェリーに違いない。3日ぶりの再会である。こんな大海原でまた逢えるなんて。たぶんこちらのことはわからないのだろうな。 粟島に近付くにつれ風が強くなり、白波が立ち始める。うしろから突然クルーザーが追い抜いていく。若い男女が乗っていて手を振ってくれるので、こちらも返す。大きなエンジン音を響かせながら、みるみる粟島の向こう側へ消え去った。 直接キャンプ場のビーチに上陸。早速テントを設営して温泉へ直行である。 温泉の後、レストランで夕食。昼食はカヤックの上でバナナとかドーナツだったので、上陸後の大きな楽しみ。日替わりの刺身定食は、さすが粟島である。 まだ日が暮れなくて、渡ってきた向こう岸の山々がテントから眺められた。 翌朝、のんびりキャンプを撤収。島の南端をツーリングして港に戻りカヤックを折り畳んで11時の高速船で島を立つ。高速船だと1時間弱。岩船港から村上駅まで乗り合いタクシー。村上駅から電車で府屋駅へ。2時半過ぎに車を回収し、粟島シーカヤック横断&キャンプ終了。