2005北海道・海旅・追分ソーランライン(大成町太田~知内町)
全漕行距離約170km
昨年の旅の続きだ。大成町太田から青函トンネルの知内町まで、漕行距離約170km。かつてはニシン漁や北前船の交易で賑わった。派手に観光地化されていないので、人も自然も素朴な表情で私たちを迎えてくれた。難所である白神岬はベタ凪の追い潮で楽に越え、津軽海峡の海へ。岩部海岸の断崖絶壁の迫力は、この旅のクライマックスだった。

大成町太田~貝取ま(国民宿舎あわび山荘)(漕行距離約19km)
昨年の旅の続きのスタート地点である太田漁港は、車を駐車しておけるようなところがないので、新しくできたばかりの帆越山を貫通するトンネル出口付近から出艇することにする。実は、奥尻島へ渡ってみようという考えもあった。しかし、昨日まで悪天候が続いていて、まだ海にはうねりが残っていた。それに、島影が見えないほど海上には濃霧がかかっていた。だから、素直に陸伝いを南下することにした。

この帆越山のトンネルができるまでは、太田の集落は陸の孤島のようなところだったらしい。海が荒れれば帆越岬の海岸に沿ってある道路は、大きな波をかぶってすぐに通行止めになってしまったそうだ。海旅の初日は、やはり緊張する。カヤックを海に浮かべて、パドルをしばらく漕いでいるうちに、ようやく海に浮かぶ感覚やパドリングのリズムを思い出し、なんとなく安心するのだ。帆越岬は少し向かい風があったが、力強く漕ぎ進み、3時間弱で今日の宿がある貝取まに上陸した。

格安の値段で、料理と温泉を堪能する。また、翌日朝の車の回収のために、宿の方に大変お世話になってしまった。
