トレッキング

12月の筑波山2024-12-3

思い立ったが吉日。筑波山に登ってきました。古来から東の筑波、西の富士ともいわれてきているように、味わい深い名山でした。山と高原地図で下調べすると、初めての山の筑波山は四方八方から登山道が山頂に集まっているので、初心者にはどのルートが良いのか見当がつきにくいです。冊子で一番最初に紹介されている「一番人気のお薦めのコース、筑波山神社から筑波山最高峰の女体山へ」に決めました。 山と高原地図ホーダイの地図がアプリとしてスマホで閲覧できると便利なことが実感できます。筑波山神社周辺には登山コースがはっきり示された案内板などは見当たらなかったので本当にありがたいです。まったく迷うことなく白雲橋コースを選んで歩くことが出来ました。 さすがに登山道も整備されていて、マナーやモラルが守られているように感じました。この案内板は効果抜群ですね。 山頂直下まで登ると、胎内くぐりなど巨岩奇岩の名所めぐりで登山者を飽きさせません。これも筑波山の魅力かもです。ほぼコースタイムどおり2時間ほどで女体山山頂とうちゃこです。 残念ながら都心方面の視界は靄がかかっていまいちでしたが、筑波山神社の登山口を眼下に眺められて最高の気分です。 登る時期として、冷涼な気候で今が快適に登れるベストシーズンかもしれません。でも初春のカタクリの花が満開の時期こそベストワンかもです。標高がわずか877mの筑波山では、ブナの森の林床でカタクリのお花畑が守られているなんて思いもよらなかったです。

榛名・水沢山2024-11-19

ボランティアによる登山道の整備が行き届いているという水沢山に登ってきました。冬晴れの榛名山は透き通るような青空で、絶好の登山日和でした。 水沢山は人気のある山だと聞いていましたが、たくさんの登山者に追い抜かれたりすれ違ったりして、なるほどと納得しました。これも長い間ボランティアの方たちでこの登山道整備を地道に行ってきたからでしょう。登山道のすべてに整備の目が行き届いていることがわかりました。 コウモリ穴?を案内してもらえました。穴から暖気が吹き出していて、榛名山が火山であることを思い出しました。 山と高原地図のコースタイムだと1時間40分でしたが2時間かけて山頂です。素晴らしい展望が楽しめました。八ヶ岳から秩父連山、富士山、都心のビル群にスカイツリー、筑波山、赤城山、皇海山、男体山、日光白根山、上州武尊山までが一望でした。谷川方面の上越国境の山は雪雲の中に隠れてしまっていたのは残念でした。 反対側に目を向けると、相馬山と二ッ岳、その間は蛇ヶ岳でしょうか。榛名富士と榛名湖はその奥にあるようです。 そして雪化粧した草津白根山と八間山、さらに白砂山が遠く眺められました。八間山や白砂山から榛名山を眺めていたので、反対から眺めるこの景色はなんとなく感慨深い気がしました。 下山後名物の水沢うどんを食しながらお疲れさん会でした。

芳ヶ平湿地群自然観察会2024-10-23

地元である町主催の自然観察会があいにくの霧雨模様の中で決行されました。来年10周年を迎えるラムサール条約芳ヶ平湿地群のプレイベントです。 霧のベールに包まれた紅葉の森の雰囲気はとても幻想的でした。ゲストの皆さんは、しっとりと森のたたずまいや、どこからともなく漂ってくる森のいい匂いを敏感に感じられているようでした。 今回のコースのテーマは、およそ1万6千年前に噴火して大量に噴出された平兵衛池溶岩の痕跡を探してみることにしました。穴地獄から八石山までのコースは、途中に水池と大池、平兵衛池の三つの池があります。これらは、長い年月の中で自然が偶然に作り出した造形美です。 大池では深い霧がいつもとまったく違う表情で私たちを迎えてくれました。ほとんどのゲストの皆さんは大池に初めて訪れましたが、向こう岸が見えないほどの霧のベールに様々な想像を働かせて眺めました。向こう岸の距離を感じるためにみんなでヤッホッとやまびこが返ってくるのを聴いてみたりもしました。 ミズナラの森からコメツガの森へと移り変わっていくと、ひんやりとした空気が感じられる沢沿いの道になります。そこでは溶岩台地の上に残された原生林の痕跡が見られます。この場所は一番遅くまで雪渓も残っている場所であり、とても神秘的で荘厳な雰囲気を感じることができます。 今日の天気では八石山での素晴らしい展望が楽しめるようではないので、急遽予定を変更して昼食場所を四つ角にしました。1か月前に藪蚊の大群に襲われた場所ですが、さすがにもう涼しくて安心してお昼をたべられました。 最後にもう一度チャツボミゴケを観察してから下山。元気もらって無事ゴールでした。

第4回群馬県境稜線トレイルDエリア探査2024-10-21

今秋始めての冬の嵐が去って好天に恵まれた1日となりました。2307mの横手山へと向かう登山道沿いには、10センチ近い霜柱や薄氷、霧氷などが見られました。 芳ヶ平湿地群展望台付近の国道沿いには、雲海からのご来光の写真をものにしようというカメラマンが大勢三脚をたてていました。 渋峠からスキー場の中の登山道をゆっくり朝日を浴びながら登る気持ちよさ。手はかじかみますが、ドライな気候で快適です。 空気が澄んでいるので、遠くの山々も綺麗に眺められます。木々の葉っぱも落ちて樹林帯も明るい森に変わりました。忠右衛門新道からは大沼池が見下ろせました。 赤石山から湯ノ沢の頭を過ぎてダン沢の頭までの稜線からは、伽藍谷が右に大きく開けて素晴らしい眺めです。振り返ると先ほど越えてきた横手山が伽藍谷を挟んでどっしりと聳えています。 小高山を過ぎると大高山が正面に現れます。笹原の急登は厳冬期のバックカントリーで楽しめるゲレンデなります。大高山を越えてもまだまだ野反湖までは遠いです。 いったん下ったカモシカ平から三壁山までの最後の登りが待っています。このつらい登りを頑張ると、ご褒美の景色が待っています。 ところで、気がついたらここまでだれ一人登山者に会いませんでした。最高の山日和だったのに、たった一人の静かな群馬県境稜線トレイルDエリアの魅力を堪能した1日でした。明日も天気良さそうなので、Cエリアも探査できそうかな?

芳ヶ平湿地群トレッキングガイドBコース2024-10-17

来年の9月半ばから1か月間中之条ビエンナーレが開催されることが決まっています。まだ1年も先の話ですが、作家さんたちの作品作りはもう始まっています。 というのも今回は、芳ヶ平湿原の自然のあることをテーマに作品作りを開始している作家さんをガイドです。 初めて訪れる芳ヶ平湿原ですから、作品作りのためにも晴れてほしかったのですが、現実は霧のベールに包まれた幻想的な芳ヶ平でした。 とうとう最後まで霧は晴れず、芳ヶ平湿原の全体像がつかめないままだったので、今後の作品作りは作家さんのインスピレーションがきっと大きく左右することでしょう。どんな作品が展示されることになるのかますます楽しみになってきました。 下の田、上の田、芳池、樺池、長丸池を確認。忘れ池は確認できなかったのですが、名前通りわかりにくいのでしょうか。水池や丸池、下の丸池も確認できず。これらは木道突端のベンチからさらに湿原奥にあるので見えないところかもです。そしてひょうたん池ですが、芳ヶ平湿地群展望台からもよくわかる池塘です。もちろん木道からもはっきり確認できました。 さらに指池と大池、ふたご池も確認できました。でも大池とふたご池の間にあるはずの小池は確認できませんでした。 大池ではツルコケモモの熟した赤い実がいくつもまだ残っていました。 ほかにもクロマメノキやガンコウランの熟した黒い実もまだありました。 芳ヶ平湿原の風景でお気に入りの池塘が長池です。霧のベールをまとう長池も趣がありました。浮島の形が今回だいぶん違っていたので、池塘がつねに姿を変えていくことがわかりました。 だれともすれ違わない1日でした。ダマシ平付近の登山道脇に建てられた江戸時代の石仏だけが、私たちの通行を見守ってくれていました。 芳ヶ平湿原の紅葉は例年ならもう見頃を過ぎているはずですが、まだまだ黄や赤の草紅葉に彩られた湿原の風景はなかなかのものでした。

野反湖八間山縦走トレッキングガイド2024-10-17

先日の四阿山のガイドが悪天のために中止になりましたが、山域を変え延期して野反湖八間山をガイドさせていただきました。例年より紅葉が遅れていたこともあり、今まさに錦秋に彩られた美しい野反湖の景色を堪能することが出来ました。 久しぶりにトレッキングを楽しまれるゲストさんにぴったりコースは、やはりなんといっても八間山を縦走して湖畔西岸を半周する野反湖一周コースです。スタート地に選んだ野反峠から、今日のコースが見渡すことが出来きるのがいいところです。 イカ岩の肩への登りと最後の山頂直下の登りがきついのですが、途中で休憩を入れながらゆっくり歩きました。赤や黄、オレンジと様々な色彩に感動の連続ですが、一番驚いたのではオレンジの葉に染まるホツツジにまだ可憐な花がついていたことでした。 湿った南風の影響で少し雲がかかり始めました。霧が流れる風景の幻想的な美しさに感動します。でも山頂からの遠くの山々の景色が楽しめなくなるのがちょっと残念でした。 白砂山の山頂は微妙に雲の中に隠れたままでした。八間山山頂でゆっくり休憩してから、茅野尾根コースを下ります。4日前に歩いた時よりも紅葉はさらに色濃く染まっているのもわかりました。 池の峠駐車場まで下りてくると、青空が眩しいほどの日が野反湖に降り注ぎ、国道脇のツタウルシやミネカエデの紅葉が美しく輝いていました。 今日はキャンプ場もお休みの日のようで、閑散としていました。他には誰もいないベンチで湖の向こうにどっしりと横たわる八間山を眺めながらお昼にしました。 ところで岳樺の黄葉の美しさを再発見したのが湖畔西岸遊歩道でした。シラカバ渕の森も美しかったのですが、エビ平からエビ湾を挟んだ押出し尾根の森の岳樺も素晴らしいことを知りました。 もうひとつ西岸遊歩道の良いところは、景色の素晴らしい眺めの場所にベンチがあるということです。トレッキングコース終盤で疲れが出てきたところで、適度に休んで紅葉の山も愛でることが出来ました。 今日は平日というのもあったかもですが、誰ともすれ違わない静かな山歩きも楽しめました。今週末20日日曜日が秋晴れになりそうです。野反湖の紅葉がおススメです。

白砂山トレッキングガイド2024-10-13

10月になって白砂山登山口の早朝の気温が6度から8度くらいに下がって、ようやく紅葉が深まり始めました。標高2000mの白砂山稜線の紅葉の見頃は、例年9月下旬から10月初めなので、今年はいつが一番の見頃だったのかわかりにくい年になりました。でも、そんな気難しいことにはこだわらず、今日のゲストの皆さんは白砂山稜線の紅葉の素晴らしさをたたえながら存分に登山を楽しまれていました。 ミヤマシグレとドウダンツツジの濃い赤やコメツツジとホツツジのオレンジなどが、秋の透き通るような青空を背景にハイマツやシャクナゲの緑の中に浮き出るように映えていました。 白砂山山頂は登山者で賑わっていました。稜線の細い登山道では、追い越していく登山者も向かい合う登山者もお互いに思いやりが大切です。安全にすれ違える場所をお互いに確保して譲り合える心がないと楽しめないでしょう。 そして静かな自分だけの山を楽しみたいなら、白砂山から先の谷川岳へと続く稜線トレイルをお勧めです。 ニッコウキスゲが咲き乱れた初夏の稜線の風景が懐かしいです。アキアカネが乱舞した真夏の稜線の風景もいつの間にか過ぎ去っていました。 次は下界で冷たい雨が降る日があれば、稜線では霧氷の美しい風景に出逢えることでしょう。1ヶ月以内には初冠雪できる日もあるかもしれません。 堂岩分岐に戻ってきて、そのままシラビソ尾根コースで戻るべきか迷いましたが、今日みたいな一日青空に恵まれる良い日はないので思い切って八間山への周回コースを選びました。黒渋の頭の先にはまたいくつもの名もなき小さなピークがあって登り返しが大変ですが、振り返れば何度も白砂山の姿を眺められるので景色が楽しめます。さらに白砂川と四万川源流域の奥深い山々も足下に眺められるのも興味深いです。 白砂山稜線の紅葉は今週いっぱいは楽しめることでしょう。また野反湖の紅葉はまだまだこれから10月下旬頃まで楽しめそうです。

秋の野反湖トレッキングガイド2024-10-8

雨に濡れながらのトレッキングもまたいいものです。紅葉が進んでいる草木の様子を愛でながら歩きました。出発時、少し風が強かったので、予定のコースを少し短くしましたが、午後は風も止んでくれました。 釣り人も稀なくらい誰にも遭わない野反湖でした。ゲストの皆さんは、ヤマウルシやハクサンフウロの葉っぱの鮮やかな赤や岳樺の森の黄色、ヤマドリゼンマイやノギランのオレンジなどが織りなす湖畔の風景に出逢えて感動されていました。 雨の中ひっそりと静かにたたずむ無人の正一小屋の前を通り過ぎました。昔よく雪のある時期にお世話になったものです。天井の梁には必ず大きな青大将の抜け殻がぶら下がっていました。 春の頃になると、小屋からヤカンとヒシャクをもってスキーで水汲みに行ったりもしたのは、今ではもう懐かしい思い出です。 日本海にそそぐ最初の一滴です。

第10回ノゾリチャツお散歩ツアー2024-10-7

月曜日の野反湖は観光客の車が少なくてほんとうに静かです。草津温泉行のバスへと乗り急ぐ人々で喧噪の長野原草津口駅から離れて野反峠までやってくると、まさに別天地の天空の湖です。 まだまだこれから紅葉が深まっていく森や草原とゆっくり会話しながら湖畔まで下りるコースを散歩しました。 お蕎麦屋さんもいつもより空いていたので、月曜日のツアーはお勧めかもです。新蕎麦に切り替わるのは10月下旬なら確実とのお店情報です。熱いきのこ汁で食べるキノコ三昧そばが、これからの季節だと体も温まっていいですね。 チャツボミゴケも、またさらに輝きを増して私たちを迎えてくれました。湯滝の左岸の壁は、伸びた藪で見えにくいのですが、ある場所に立つとよく見えます。 チャツボミゴケは今まさに最高の見頃です。遠くから観察するので、双眼鏡も活躍するかもです。 チャツボミゴケの形に注目です。なんとなく丸くなって見えるところがあります。昔マリゴケと呼ばれていたそうです。 帰りは旧太子駅にも寄って群馬鉄山の歴史などを振り返ることもでき充実したツアーでした。

第1回E-Bike&Trekking花豆ツアー2024-10-5

中之条六合の山里や奥山の大自然をたっぷり楽しんじゃおうという特別企画のE-Bike&Trekkingツアー第1回です。道の駅六合にある宿花豆から白砂渓谷ラインをE-Bikeで漕ぎ進み、標高1560mの野反峠を目指します。車で通り過ぎるのでは眺められない渓谷の景色や、古い石仏を探し求めたりもできます。今回は自転車から手が届く高さに熟した山ブドウの実がたくさんなっているのを見つけました。みんなで一粒味わって山里の秋を実感することができました。あちこち寄り道しながら様々な出逢いを楽しめるのもE-bikeツアーの醍醐味です。 ちょうどお昼頃に野反峠に到着。深い霧の中、少し霧雨模様でした。初めて野反湖に来たのに、湖が姿を現してくれません。晴れることを願いながら野外テーブルで花豆特製おにぎりランチです。そして午後は八間山のトレッキングです。 登山道沿いにはまだまだ秋の花がいくつか咲いていました。前回目が覚めるような満開のホツツジの花でしたが、まだ残っているのにはびっくりです。イカ岩の肩からイカ岩の頭までの登山道沿いが一番きれいな紅葉が楽しめました。野反峠から合流した2人のゲストさんを含めて全員7人が1934,5mの八間山に無事登頂。まったく視界が無いのは残念でしたが、登山初心者の皆さんは達成感でいっぱいの笑顔です。 下山後はまだ霧のベールに包まれたままだった野反湖の景色を見るために湖畔へ降りてみました。 帰りの野反湖から道の駅六合までは30分のダウンヒル。霧が濃いところは体が濡れてちょっと寒かったので、今度からはレインウエアや手袋を準備するといいかな。